コーヒー界の冥府魔道をいく拝一豆。ふぁなてぃっくみかみです。

こーひーちゃーん!!

今日は皆さんも関心の高い生産処理のお話。いわゆるProcessingですね。

比重の高いチェリーやパーチメントを選別していくので、“精選”とも言います。

皆さんご存知の通り大まかにほぼ3種類に分類されます。

生産処理の分類

  • Natural                    非水洗式
  • Washed                   水洗式
  • Pulped Natural        果肉除去非水洗式(ん?なんか日本語が変になっちゃった)

Naturalは収穫したチェリーをそのまま乾燥させる方式。

Washedは果肉除去後、水洗発酵、もしくは機械で粘液質をとってから乾燥させる方式。

Pulped Naturalは果肉除去後、粘液質を特に除去しないでそのまま乾燥させる方式

以上になります。

次回以降にそれぞれ深く見ていきますが、今回は主に区分、分類していきたいと思います。

そんでもって詳細に入る前に、ちょっと一昔前のコーヒーカテゴリーと国の区分の分類を引用したいと思います。昔の人(失礼)だったら聞いたことあると思います。それがこちら。

コーヒー分類区分

  • Brazilian Natural    Brazil, Ethiopia, Paraguay
  • Colombia Mild       Colombia, Kenya, Tanzania
  • Other Mild                         Bolivia, Burundi, Costa Rica, Cuba, Dominica, Ecuador, Guatemala, Haiti, Honduras, India, Jamaica, Malawi, Mexico, Nicaragua, Panama, Papua New Guinea, Peru, Rwanda, Venezuela, Zambia, Zimbabwe(多い・・・)
  • Robusta                             Angola, DR Congo, Ghana, Guinea, Indonesia, Liberia, Nigeria, OAMCAF(ガボン、カメルーン他),Philippines, Sierra Leone, Sri Lanka, Thailand, Trinidad Tobago, Uganda, Vietnam (予想外にロブも多い!!)

おお!意外と多くの国が区分されてた・・・・。

これ全部言える人がいたら超マニアックだなぁ・・・・冥府魔道だ。

この区分ですが、上3つがアラビカ、一番下がロブスタです。

ランク的にはColombia Mildが一番良いとされていて、次点がOther Mildになります。そしてこれらは水洗式、Washed Coffeeのカテゴリーです。

一番上のBrazilian Naturalは当然非水洗式となります。

・・・

先ほど冒頭で3種類の生産処理(Natural, Washed, Pulped Natural)をご紹介しましたが、そもそもなんでこの3種類が誕生したのかわかりますか?

(わかんないよね・・・?)

味の違いを作りたかったから?NaturalはRed Wineとか!!WashedはWhite Wine?

・・・でもちがうの。

・・・スペシャルティーに惚れ込んでる(ぽっ・・・ハート)方だとそう言いたくなる気持ちはわかりますが実は違います・・・。

・・・

正解はコスト、換金速度、と生産国の地理的/天候的事情です。

どういうことかというと・・・。

それぞれのお国事情

まず先頭のBrazilian Naturalなのですが、なんでBrazilian Naturalって名前なのかというとBrazilがNatural Coffee最大の生産国だからです。

これらに属している国は原則(異なる場合もありますが大体)平地、もしくは高原であるため、チェリー乾燥のパティオの面積が広く取れます。さらに天候的にチェリー収穫後の期間はあまり雨が降らないため大変乾燥に向いています。またチェリーも特に果肉除去や水洗発酵をする必要がないので低コストで済みます。それゆえにこれらの国々は伝統的にNatural = 非水洗式を採用してきました。

ただ果皮果肉がついていると乾燥に時間がかかる(大体30日位)ので上記のように乾燥期間に雨が降らない事がとても重要になります基本天日乾燥だからね)。

次にColombia Mild、Other Mildの国々ですがこれまたなんでColombia Mildなのかというと、Washed Coffee最大の生産国がColombiaだからです。そしてここに属する3か国は最上のマイルドコーヒーを生み出す国と認知されています。Colombia、Kenya、Tanzaniaですね。Otherはその他という意味です(扱いが雑・・・ぎゃあ)。

これらの国々は山が多く、起伏に富んだ国が多いため(もちろん例外もあるよ)、乾燥用パティオの面積を広くとることができません。さらに山岳気候なので乾季と言えど収穫後の時期に普通に雨が降ります(特にパナマはよう雨が降る・・・。)。乾燥中に雨に降られるとバクテリアの働きによって、フェノール(薬品臭)や発酵の発生リスクが高まりますので、原則乾燥期間はあまり長く取りたくない事情があります。乾燥を早めるには果肉除去する必要があるのですが、ただ果肉除去だけ行ってもベタベタした粘液質が残るので、保管や品質維持に向きません。それゆえに水を使って粘液質を発酵させて洗う方式がとられるようになりました。ということでWashed = 水洗式。

Robustaはご存じ別の種のコーヒーなので今回は触れません。(正式にはCanephora種に属するRobusta種って習ったような気がするけど、なんか今はもう同じなのかしら?)

最後の生産処理、Puled Naturalですが、これはブラジルで生まれました。昔はSemi Washed(半水洗式)のカテゴリーになっていましたが、いまはPulped Naturalというカテゴリーで認知されています。

先ほどブラジルはあまり雨が降らないと言いましたが、それでもNaturalだと乾燥にかなり時間がかかります。そうすると率直な話、換金できるまでにも当然時間がかかります(輸入者は貨物が船積みされ、船荷証券等の書類を得た段階で支払いをします)。早く生豆にできればそれだけ早く船積みができるので換金速度が上がりますね。生産者たちのキャッシュフローがよくなるわけです。

また乾燥時間が短い方が異物混入は降雨のリスクが低下するのでいい事だらけです。ただ果肉除去を行うのでウエットミルや水、それなりの設備が必要になりますかね。でもウエットミルで比重選別できるので、コーヒーのクオリティーはあがり、その後のドライミルでの選別も楽になるというメリットもあります。

これがそれぞれの生産処理が生まれた経緯です。

・・・

・・・

・・・今回はこんなところで・・・。

次回はいろんな処理、Processingをみていきましょうね。

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・・・・マイルドがお好き?・・・♥。

でも男はワイルドで決まりだろ!!

同田貫はワイルド!!

気持ちはColombia Wild!!(意味不)

がおーーー