こんにちは!!Fanatic Pietro三神です!!
本日はGiesen Japan様の厚意により、なんとあのPietro Grinderを2台貸していただきました(*´ω`*)。しかもモデル違いです!
世界初のフラットバーによるハンドミルということで、話題となったPiertoさんですが、今回はそのレビューとなります!!
久しぶりに真面目に検証してみたので、ぜひお楽しみください♡
ドキドキ・・・・。
Pietro Grindersとは??
存在感のあるPietroさん
冒頭でもご紹介した通り、ハンドミルとしては縦置きフラットバーを世界で初めて採用したメーカーになります。母体の会社はFiorenzato(フィオレンザート)というコーヒー関連のイタリアの企業で、創業は1936年だそうです。今回の58mm径のフラットーバー・ハンドミルについては創業者であるPietro Fiorenzato(ピエトロ・フィオレンザート)氏へのトリビュートとして命名されたそうです。
Pietro Grinders
https://pietrogrinders.com/en/
わあぁぁぁぁぁ♡2台もあるぅ♡
日本でのローンチに当たってはMakuakeによるクラウドファンディングが立ち上がりました。
Pietro Grinderに実装されている58mm径のフラットバーはBohler社(確かオーストリアだったかな?)のM340プラスチック金型用鋼が使用されており、これにDark-Tコーティングを施したものになります。製造はFiorenzato自社製造みたいですね。ちなみにBohler社(旧BÖHLER-UDDEHOLM)の鋼材は日本の包丁鍛冶やナイフビルダーにも愛用されていると思います。
BÖHLER Japan
https://www.bohler.jp/app/uploads/sites/114/2019/10/M340_JP.pdf
「研匠」光三郎
https://mitusaburo.com/houtyoerabikata/1323.html
焼き戻し温度曲線を見ると、ロックウェル硬さはHRC58位が上限のようですね!!もうちょっと硬くても良いと思いますが、あんまり硬いと切れ味はよくなるものの、欠けやすくなるので、これくらいがちょうどいいのかもしれません(/・ω・)/。
なおPietrono基本スペックは以下の通りになります。
- 重量: 1.5 kg
- 寸法: 210 x 115 x 80 mm
- ホッパー容量: 60g
- 食品用途プラスチック/アルミニウム
- 磁石: ネオジウム磁石
- グリップ: シリコン
- 人間工学に基づいた折り畳み式レバー
- 気密性上部キャップと粉受け
- 高品質食品用途素材を使用
- M340鋼材によるB-Modal又はM-Modal 58 mm縦置きフラットバー
- 粉の無駄がないゼロリテンション
- 粉砕を容易にするためのすべり止め付きベース
・・・・・・・・
という感じになっております。
結構重量が重いですねー・・・。あ、あと、ゼロリテンションは嘘ですね(笑)。意外と粉がバーセット内に残ります。あはははははー。
注目すべきポイントは刃のモデルが2バージョンあるということで、それぞれBモダル(Modal=形式)とMモダルがあります。
それぞれのモダルの抽出方法別おすすめ粒度せってい♡
B-MODAL
このバーセットはエスプレッソに最適なバイモデル曲線の粒度分布を表し、微粉、細粉、中粉、粗粉など分布ピークがバランスよく得られるため、エスプレッソ抽出に向いているとのことです。
M-MODAL
このバーセットではユニモデル曲線を描く粒度分布が表れ、可能な限り微粉を減らすことによって単一の高い分布ピークが得られます。その結果、アロマ成分を最大限に引き出すことが可能だそうです。
(参考)Discover The Project, Pietro Grinders
https://pietrogrinders.com/shop/en/products/pietro-manual-coffe-grinder.html
えーと、Bimodel(バイモデル)曲線は粒度のピーク山が2つあるものですね。粒度の分布に広がりのある(=ばらつきがある)タイプのものです。Unimodel(ユニモデル)曲線はピークの山が一つで粒度の分布が狭い(=そろっている)ものになります。
【Varioのバイモデル曲線】
(画像引用)Home Barista.com
TGP II: Particle Distribution Analysis of Grinder Adjustments – Interim Results
【dittingのユニモデル曲線】
(画像引用)Ditting UK
https://www.facebook.com/photo/?fbid=2358682897596269&set=pcb.2358682947596264
まー、簡単に言うとですね、コーヒーの粒度分布はこんな感じの特性になりますー。
- 分布が広い
- 粉の粒度の幅が広く味が複雑になりやすい
- 広すぎると味わいが雑多になる
- 分布が狭い
- 粉の粒度の幅が狭く味が整いやすい
- 狭すぎると味わいが淡泊になる
一応、コーヒーのフレーバーは粒度分布が狭い方がはっきりしやすいのですが、狭すぎると質感が弱く、かなり単調な味わいになります。反対に分布が広い方が味わいのバランスがとりやすくなりますが、広すぎると味の情報量(雑味とか)が多くなってフレーバーがわかりづらくなります。
・・・・・・
というところかな?
それではインプレッション( *´艸`)
それではいよいよインプレッションに入りたいと思います。まずはB,Mモダルに共通の事項のプロコン(良し悪し)についてあげたいと思います!!
わーい検証だ!!(*‘∀‘)
【Pietro全般のインプレッション】
Pros(良い点)
- 刃が取り外しやすく、清掃がしやすい
- 粒度の目盛りが見やすく、設定がしやすい
- 粉受け等が磁石でくっつくので取り扱いに安心がある
- フラット刃によるフレーク形状の粒体が得られる
Cons(悪い点)
- 重量が重い
- 粉砕に時間がかかる
- 粉が完全に排出されず、バーセット内に粉残りが若干発生する
- 粉砕時に左手でミル上部を保持してハンドルを回転した場合、ハンドルが本体に近すぎて、左手指に干渉しやすく挽きづらい
- 基本的に粒度が細かい設定になっているので、ハンドドリップやフレンチプレス等で等で粗い粒度を選択することができない
まず良いところですが、刃が外しやすいのがとてもうれしいですね!普通のハンドミルだと刃の下にクリックが止めてあるのですが、刃を掃除するためにそれを外さないといけません。しかし、外すとメッシュ調整を最初から行わなければいけないので結構めんどくさいですよねー。Pietroの場合はメッシュ調整が独立しているので、安心して清掃できます。また目盛りも見やすいので現在の粒度が一目でわかります、いちいちクリック数を数える必要がありません。
磁石の使用もありがたいですね!結構ハンドグラインダーの粉受けを落っことしてしまった方は多いんじゃないかと思います(ガラスだと割ったり、金属だとへこんだりする・・・涙)。ちゃんと磁石があると落とす心配が減るので、安心感がありますね!またなんといってもフラットバーによるフレーク状の粉体はこのやはりこのミルの醍醐味といえるでしょう!普通のハンドミルはみんなコニカル式ですからね!!
ボタンを・・・
押して・・・
ひねって・・・
ぱか!!!(*´▽`*)
・・・・・・
ちょっと難点だなと思った点は、やはり重量が一番気になりますかね(;・∀・)?ハンドミルにしてはちょっと重たすぎるので、テーブルとかの上に置いてグラインドしないときついです。あと粉砕に時間が結構かかります。レバーの回転はまあまあスムースなものの、ちょっと引っかかることがあるので、反対の手でミルを押さえる必要があるのですが、この時に親指がレバー側にはみ出てるとかなり痛い思いをします(*´ω`*)アウチ(笑)。
あと刃を外してみると思ったより粉が残っていますね。そして粒度ですが、最大に粗くしてもちょっと細かい印象だったので、もう少し粗い側に設定の余裕があればよかったかなー?と思いました。
重いなぁ・・・
左手の親指が挟まるよぅ・・・・( ;∀;)アウチ!!
ちゃんと押さえないと安定しない・・・・(;´・ω・)グラグラ
というところが全体的な印象でしたが、引き続いてB-Modal、M-Modalのそれぞれの比較をしてみました!抽出はハンドドリップで、V60を使用。メッシュは両方とも一番粗い#9.25?(最後のノッチにダイヤルが行かないので#9.3にならない(笑))で抽出してみました!
B-ModalとM-Modalの違い
それではそれぞれの違いを上げていきまーす!!
B-Modal(粗刃が8枚のマルチパーパス・モデル)
- 浅煎り20gの粉砕時間=1:15
- テイストがマイルドで、質感がしっかりしており、甘さが感じられる。反面フレーバーと酸の印象は弱い
- ややナッティーな感じがあり、Under気味な雰囲気がある
- 粒度分布が広く、微粉がやや多く、クランプが若干発生する
- 粉体はややM-Modalに比べると角がややダレる
- 刃の最後のエッジに切れ込みがないので、ここでは排出不全&粉を練ってしまっているようだ
粗刃が8枚 & 最後の外周に切れ込みが入っていない
微粉があり、粉体のエッジがややダレる
結構粉残りがある・・・・
M-Modal(粗刃が4枚のフィルター用?モデル)
- 浅煎り20gの粉砕時間=1:08
- テイストがはっきりしており、フレーバーや酸が良く感じられる。反面質感や甘さの印象は弱い
- ややビターや渋味などの刺激があり、Over気味な雰囲気がある
- 粒度分布が狭く、微粉が少なく、キレイ
- 粉体はB-Modalに比べると角が立っている
- 刃の最後のエッジに切れ込みが入っているので、B-Modalに比べて若干粉残りが少ない
- ・・・もうちょっと粗い粒度がほしかった
粗刃が4枚 & 最後の外周に切れ込みが入っている
粉体は微粉が少なくエッジが立っている
粉残りはあるもののB-Modalより少ない
・・・・・・
こんな感じでしたー。フレーバーや酸を重視するのであればM-Modal。甘さや質感を重視するのであればB-Modalの方が良さそうですね。挽き易さはM-Modalの方が進み具合は良かったですね。・・・まあ、粉砕刃は刃の枚数が少ない方が微粉の発生が少なく、粉砕効率もよくなる傾向があります。
M-Modalは粒度もそろっているし、粉体もきれいだったのでフレーバーや酸は感じやすそうですね!B-Modalは質感がかなりしっかりしてるのと、酸の印象が強くなかったのでマイルドな味わいを目指すのであればこっちの方がよいかもしれません!!
なおエスプレッソ抽出も上記と同じテイスト傾向でしたね。一応M-Modalにはエスプレッソのレンジが記載されていないのですが、通常の9barのポンプ式エスプレッソマシンであれば#3位の粒度からエスプレッソ抽出十分行けました!!
#3でこの位の挽目(M-Modal)
まあ、RDCのエスプレッソは4.5barの低圧抽出なので#6のメッシュでやりましたが、それでも抽出24秒の液量43gのアウトになりました。
ただ粉砕にさらに時間がかかり、#6でも1:44かかりました・・・・。結構大変でした。
ぐふ。
・・・・・・・
という感じですかね!?
RDCのテイスト方針としてはM-Modalが良い感じでしたが、甘さ/ボディ感を選好するならB-Modalも良いと思います。
なので、ぜひ皆さんの好みに応じて選択していただければと思います!!
というところの久しぶりのファナティックによるグラインダー検証&インプレッションでしたー!!
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え?ファナティックのモダル?
Fanaticだから“F”-Modalだって?
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いやいやそんな単純なモダルじゃないですよー(∩´∀`)∩。
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MIKAMIだから実はMだったりして♡
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ぎゃー・・・・!!!!!!!!!!
ドM!!!!!!!!!!!!!!!
(;´・ω・)