こんにちは!!Coffee Fanatic三神です!!

先月はWCRC2023に日本代表の仲村さんのサポート/コーチとして参加してまいりました!!

恒例の出張レポートをお送りしますね(*‘∀‘)!!

ぜひ1/16日の報告会の予習としてもご活用ください♡

それではいってみよー!!!

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WCRC2023台北 出張報告(2023/11/16-20)

報告者:三神亮

目次

大会概要

ルール変更

オリエンテーション/グリーングレーディング(大会前日)

 オリエンテーション

 グリーングレーディング

サンプルロースト/ラボ・プラクティス/プラクティス・ロースト(大会初日)

 サンプルロースト

 ラボ・プラクティス

 プラクティス・ロースト

シングルオリジン(プロダクション・ロースト/大会二日)

ブレンド(プロダクション・ロースト/大会三日)

オープンカッピング、アワードセレモニー(大会最終日)

大会概要

今年で9回目の開催となったWCRC(World Coffee Roasting Championship)は台北市の南港展示館にて2023年の11月16日から20日にかけて行われた。この競技会では各競技者が提供されたコーヒー生豆の焙煎を行い、提出された焙煎豆はルール&レギュレーションに基づいた審査要綱に従って評価される。世界各国から集結したナショナルチャンピオン達は、シングルオリジンとブレンドのコーヒーをそれぞれ焙煎し、その焙煎における技能と、最終製品のカップクオリティーを競う。

日本代表は沖縄県、豆ポレポレの仲村良行さん。仲村さんは2018年大会にも日本代表として出場しており、世界第2位に入賞。今回の出場は2回目となり、前回果たせなかった優勝をめざす。

豆ポレポレ

https://www.mamepolepole.com/

ルール変更

2023年の4月にアメリカで開催されたSCA(Specialty Coffee Association)カンファレンスで、新しいスペシャルティコーヒーの評価方法のβバージョンが公開された。CVA(Coffee Value Assessment)と呼ばれるこの評価システムは、全4種の評価属性によって構成されており、それぞれ、Physical Assessment、Descriptive Assessment、Affective Assessment、Extrinsic Assessmentらがある。詳しくは割愛するが、この内、官能評価であるカッピングに関わる部分はDescriptive AssessmentとAffective Assessmentが相当している。今回のWCRCではCVAのシステムを他の競技会に先駆けて採用したため、競技者を始め審査員ですらシステムを熟知しておらず、手探りの状態での競技開催となった。(WCEの50名いるRepresentativeの間でもコンセンサスが得られておらず、カリブレーションもされてない)

【Descriptive】

Fragrance、Aroma、Flavor、Aftertaste、Acidity、Sweetness、Mouthfeelの6つの評価項目があり、それぞれCATAボックス(Check All That Apply)と0~15までのIntensity(強度)スケールで構成される非採点評価シート。客観的な味覚描写(Descriptor)のみを記述する。

【Affective】

Fragrance、Aroma、Flavor、Aftertaste、Acidity、Sweetness、Mouthfeel、Overallの7つの評価項目があり、項目点は各9点。基礎点と合わせて計算式に代入すると100満点となるなおスコアは1点刻みで0.5点などの少数点は用いられない。感覚的評価属性であり、カッパーの個人的な好き嫌い、または当該のカッパーが属する市場においての品質評価を行う。スペシャルティコーヒーとしての品質は80点以上が相当する。

1 = Extremely Low                                きわめて低い

2 = Very Low                                          とても低い

3 = Moderately Low                              まあまあ低い

4 = Slightly Low                                     わずかに低い

5 = Nether High nor Low                    高くも低くもない

6 = Slightly High                                    わずかに高い

7 = Moderately High                            まあまあ高い

8 = Very High                                         とても高い

9 = Extremely High                               きわめて高い

以前のWCRCルールでは旧SCAAのカッピングシートをモディファイした評価シートが用いられており、Fragrance/Aroma、Flavor、Aftertaste、Acidity、Body、Sweetness、Balance、Cup-To-Profileの8項目で構成されていた。この内、SweetnessとBalanceが2倍項目だったため、“甘さの発達”及び、全評価項目の“バランス”が品質評価において重要とされていたが、今回のルール変更で評価モデルのコーヒー像も異なるものとなった。

仲村さんは今回のルール変更に伴い、甘さの発達とバランス(甘さ、酸、質感)の良さをやや維持しながらも、フレーバーがはっきりしたカッププロファイルを目指すこととした。これはやはりフレーバーが明確なカップの方が、全競技者の中で目立ちやすいことと、WCEのRepresentativeを招聘したJCRC決勝での評価傾向もやはり甘さとバランスよりも、フレーバーが明確なものが選好されたためである。

オリエンテーション/グリーングレーディング(大会前日)

オリエンテーション

展示会前日は競技者オリエンテーションミーティング、そしてグリーングレーディングの日程。他の競技会では“説明会”の意味合いが強いが、WCRCの場合は競技会第一日目といって過言ではない。ここで使用機器の取り扱い説明がなされると共に、細かいルールの仕様変更やすり合わせが行われるため、大変重要な日程となる。ここで大会のルールを十分に理解しておかないと、競技に大きく支障をきたし、最悪ペナルティや失格の恐れもあるため、集中して質疑応答に臨んだ。なお今回の競技における機器類やレギュレーションは以下の通り。

【大会機器】

  • 競技焙煎機:Giesen W6A
  • サンプルロースター:Stronghold S7Pro
  • カラーリーダー:Lighttels CM200
  • 水分/密度計:Lighttels MD500
  • データロガー:Cropster
  • グラインダー:Treefield Kirimai

【カッピングレギュレーション】

  • カッピングレシオ:コーヒー12gに対してお湯220ml
  • 水質:硬度85ppm
  • カッピングメッシュ:US Standard #20=850μmを70~75%通過するメッシュ
    • Kirimai #4
  • お湯の温度96℃

【課題コーヒー】

  • シングルオリジン
    • El Salvador/Apaneca-Ilamatepec/Finca Santa Eliena/1800m/Natural/Bourbon
  • ブレンド
    • Costa Rica/Dota/Nine Involvement Coffee/1650-1800m/Honey/F1
    • Taiwan/Alishan/Zouzhouyuan/1250m/Washed-Fermented/Typica
    • Ethiopia/Sidama Bensa/Morke/2380-2385m/Natural/74158

例年であれば使用機器や焙煎機の説明、そして各スポンサーの紹介が入るのだが今回はかなりラフな感じで、結局きちんとしたデモンストレーションはStrongholdのみしか行われなかった。ただCropsterに関しては2人の技術者が常駐していたので少しは安心感があった。競技者の中には初めてこれらの機器に触れる人もいたはずなので、かなりのハンディキャップが発生したのではないかと推察する。

またアグトロン計測については、なぜか極細挽き(Kirimai #0)が適用されたため、通常のアグトロン値よりも+13~15ポイント明るくなる事態となった。自身のアグトロン・リファレンスサンプルを持ち込んでいなかった競技者は、偏差のすり合わせができなかったので、かなり戸惑ったのではないだろうか。

エスプレッソ挽きに近い

グリーングレーディング

オリエンテーションの後は生豆の物理的特性を検査するためのグリーングレーディング。この競技は採点項目にはならないが、焙煎を行う上での必要な情報が採取できるため、大変重要なパートである。WCRCの場合は実際の焙煎前にいかに正確なデータを入手するかがカギとなっているため、どの競技箇所もわずかな失敗も許されない厳しい競技会となっている。また渡されるサンプルは翌日のサンプル焙煎に使用されるため、取り扱いには十分な注意が必要で、間違ってもこぼしたり、混ぜたりしてはならない。ここでは30分が与えられ、生豆の①スクリーン②比重③水分④持ち込んだリファレンスサンプルのアグトロン計測、を行うのだが、はっきり言って30分では終わらない作業量である。仲村さんはやや時間が足りず、エチオピアのスクリーンの詳細のサイズ分布はわからなかったが、主となるスクリーンの重量はなんとか把握できた。

【生豆データ】

*各サンプルは500gずつの配布

  • El Salvador
    • 水分:10.4%
    • 密度:810g/L
    • 主要スクリーン:#17(186g) /#18(108g)
  • Costa Rica
    • 水分:11%
    • 密度:801g/L
    • 主要スクリーン:#17(143g)/#18(145g)
  • Taiwan
    • 水分:9.4%
    • 密度:784g/L
    • 主要スクリーン:#17(152g)/#18(156g)
  • Ethiopia
    • 水分:11%
    • 密度:817g/L
    • 主要スクリーン:#14(207g)/#15(170g)

エルサルバドルはスクリーンが中庸で、密度はやや高く(硬い)、水分値は通常並み。焙煎中盤まで安定した推移が予想されるが、ナチュラルなので、一ハゼが遅れ、かつ不明瞭である可能性がある。

コスタリアはエルサルバドルよりスクリーンが大きい。農協の集積ロットのため品質がばらついている可能性がある。水分が高いので一ハゼ以降にRORの下落幅(クラッシュ)が大きくなる可能性がある。

台湾はコスタリカよりさらに大きい。しかし密度と水分が低いため、焙煎時間が短く推移する可能性がある。

エチオピアはスクリーンがかなり小さいため、ターニングポイントの温度が高くなり、かつ焙煎時間が短く推移する恐れがあるが、高い密度(硬い)がややブレーキ要因になる可能性がある。またナチュラルかつ小粒であるため、一ハゼ発生が遅くて不明瞭かつ、デベロップメントでの焙煎進行がかなり早くなってしまうことが強く予想される。

本日は以上で終了。明日から正式な協議開始となる。

サンプルロースト/ラボ・プラクティス/プラクティス・ロースト(大会初日)

初日が最も忙しく過酷な日程となるWCRC。今回はそれぞれの競技者の競技順番が固定となっているため、集合時間がわかりやすくなった。ただ毎度のことだが、やはり前半の競技者の方にハンデがある。なぜなら後半の競技者は前半の競技者の作業を観察することができるからだ。

サンプルロースト

ここではシングルオリジンとブレンドのサンプル、計4種を焙煎する。焙煎時間は1時間しか与えられないため、最初から難易度の高い競技項目となる。Stronghold S7Proは前半にある程度の熱量を保持しておかないと、後半で熱量が上がらずに焙煎が長期化する恐れがある。時間が足りず予熱管理を完璧に行う事は不可能なため、庫内温度(Internal)がデフォルト(170℃)に復旧したら、すぐに次の生豆を投入する作戦となった。

【Strongholdの初期設定】

  • Internal:170℃
  • Tower Drum:165℃

【仲村さんのプロファイル】

  • Hot Air:#10固定
  • Halogen:#8⇒#0
  • Bean Agitation:#6⇒#8

【温度推移】

150℃:イエロー

170℃:1ハゼ

180℃:ディスチャージ

仲村さんは400gを投入。1分ごとにハロゲンを下げていき、1ハゼ前には完全にハロゲンはOff。1ハゼ時にアジテーションを#8に上げる。

ハロゲンはもともと少ない熱量を保持するのに役に立つが、後半では焦げや刺激の要因になるため、1ハゼ前にはOffにしておく作戦。アジテーションは前半にカロリーを与えるためにやや低め、一ハゼ時は攪拌を強めて対流熱を積極的に利用する。

ラボ・プラクティス

息をつく暇もなく、サンプル焙煎から1時間もしないうちにカッピングのセクションとなる。ここではサンプル焙煎のカッピングとアグトロン計測を行い、時間は1時間が与えられる。コーチもカッピングが可能なので、仲村さんがサンプルカッピングを、三神が豆と粉のアグトロン計測を行った。なおサンプル焙煎機が通常の半熱風ではなくGiesenと形式が異なるため、計測Agtron値は互換性が低く、あくまで目安の域を出ない。

【サンプルの状態】

*アグトロン計測は極細挽きで行ったため、正規のレンジから+13~15ポイント高くなっている

  • El Salvador
  • Costa Rica
  • Taiwan
    • Agtron
      • 豆:64.9、粉:94.1
    • カップ評価
      • かなり未熟の味が感じられる。穀物臭やナッツ臭が顕著
  • Ethiopia
    • Agtron
      • 豆:64.8、粉:86.9
    • カップ評価
      • フローラルで色の濃いフルーツキャラクターが感じられる。甘さはしっかり

以上の結果からエチオピア含有量を多めにすることが決定。なお各オリジンは最低10%配合させなければならないルールとなっている

【配合比率の候補】

  • E70:C20:T10
  • E80:C10:T10

コスタリカの配合が多い方がアシディティとボディに張りが出るのだが、フェノールが怖いのと、エチオピアキャラクターが弱くなったため、フレーバーを選好してエチオピアの配合を80%にすることに決定した。

プラクティス・ロースト

初日の最終協議はGiesen W6Aを使用した焙煎練習となる。ここでは1時間が与えられ、仲村さんは2kgの投入量で3回の焙煎練習を行った。終了温度は210~211℃の範疇となりアグトロンのレンジが99~102であった。仲村さんは自分の持ち込んだアグトロン数値87(正規のメッシュ)程度に近い数値を達成するため、アグトロン99(大会メッシュ)を目標設定とした。なお練習焙煎のカッピングは禁止されており(ナンセンスだが・・・)、アグトロン計測だけが許可されている。

これで初日は終了だが、翌日の朝9:45分までにシングルとブレンドの焙煎計画を提出しなければならないので、大会初日は深夜までかかる仲村さんにとって過酷な日程となった。

シングルオリジン(プロダクション・ロースト/大会二日)

シングルオリジンの焙煎時間は30分のみ与えられている。仲村さんはファーストバッチで焙煎を決め、残りの時間をハンドピックに費やした。なお提出量はルールで1.5kgと定められていつ。2kgの焙煎だと1,700g程度の歩留まりになるので、ハンドピックする絶対量が少なくなり、作業効率も良いメリットがある。

【ギーセンの初期設定】

  • 排気セットポイント:190℃
  • ドラム排気圧:100Pa
  • ドラムスピード:46Hz

今回のGiesen W6Aは排気のプローブが3mmに変更となり、さらに設置個所が豆プローブの対角に移設された。これにより豆を投入していない状態では、排気温度と豆温度がほぼ同じ温度帯を示すようになった。新しい排気プローブはよりダイナミックなRORカーブを示すようになり、排気の温度よりかはドラム内の対流熱の動向を示している感じが強い。個人的には好感の持てるマイナーチェンジだと思う。この焙煎機ではカラーチェンジが160℃程度、1ハゼが200℃を少し超えた時点で発生するようだ。

【仲村さんの焙煎計画】

  • ウエイトロス:13.0%
  • 開始時の温度:210℃
  • 収量時の温度:210℃
  • 予定アグトロン:99

【プロファイル概要】

  • 2kg投入
  • ドラム排気圧:80Pa⇒100Pa
  • ドラムスピード:47Hz⇒49Hz
  • ドライ4分、メイラード3分半~4分、デベロップ40秒程度
  • イエロー160℃、一ハゼ200℃、終了211℃⇒AG86位のカラーを想定

序盤に伝導熱のエネルギーを与え、後半にややエネルギーを抜くといった焙煎方針。初期に70%のガス圧を使用し、ドライフェーズ終了地点から火力を絞り、10~15%のガス圧で適宜調整しながら最後まで推移させる。1ハゼは205℃くらいで検知されるが、実際には200℃で排気温RORが上がっている(ライズ)ため、前倒しでここをイマジナリーの1ハゼとしている。よって実際の1ハゼカウントからのデベロップメントは短いが心配はしていない。なお排気圧は実際の1ハゼ開始から100pa、ドラムスピードは49Hzに拡大する。

上記の計画ではあるが、カッピングのスコアが最も重要なため、終了予定温度を必ずしも順守する必要はない。±0.1~4℃までが2点のスコアレンジになっており、実際±0℃で投入もしくは終了することは技術的にほぼ不可能なため、上下に4℃未満の偏差までなら許容可能と判断できる。よって味わいが期待値に入るように終了温度を修正した方がむしろ良い。仲村さんはシングルを211℃で終了。

本日はこれで日程終了なので少し一息つけるが、まだ競技は終わった訳ではないので、引き続き気を引き締める。他の競技者の焙煎カーブを丹念に観察する仲村さんであった。

ブレンド(プロダクション・ロースト/大会三日)

ブレンド焙煎では焙煎時間が1時間与えられており、ここでは競技者はPre Blend(プレミックス)またはPost Blend(アフターミックス)を選択可能となっている。Post Blendでは4種を1時間以内に焙煎するのはかなりタイトであり、また一度失敗するとやり直しがきかないため、仲村さんはPre Blendを選択。2回焙煎を行い、2バッチ目を210℃で終了した。小粒のエチオピアは火の入りが早いため、やや早めにディスチャージ。残りの時間は十分にあるので、品質に問題のあるコスタリカや台湾の含有量を減らし、同時にクエーカーなどの欠点豆もはじいていく。危なげなく競技を完遂し、見事ブレンド焙煎を終了した。

この日は前日に焙煎したシングルオリジンの審査員カッピングがある。CVAのレギュレーションでは1セッションにつき6検体までの制限が課せられており、今回の競技者は全20か国であったため、4チームでの審査となった。各チームにはヘッドジャッジ1名とセンサリーが5名配置され、それぞれ5競技者分のカッピングを行う。なお、センサリー5名の内、最も高い点数と最も低い点数を除いた中間3名分のカッピングスコアが競技者の得点となる。

・・・ルールだから仕方がないが、この方式だとチームごとの偏差によって有利、不利になる競技者が出てくる可能性があるのが懸念材料。

前日同様、仲村さんは他の競技者のローストカーブを分析していた。

オープンカッピング、アワードセレモニー(大会最終日)

最終日の午前中は前日に焙煎されたブレンドの審査員カッピング。午後は競技者用のオープンカッピングとなる。

競技者オープンカッピングではクローズドになるため、自分のカップがわからない状態になっている。結局それぞれのカップがどの競技者の焙煎豆なのかが最後までわからないので、結果発表を受けてもすり合わせができない。よって競技者全体の傾向をなんとなく把握することしかできないのが現状。

オープンカッピングの後はアワードセレモニーとなる。結果は以下の通りだった。

【WCRC2023 Results】

  1. Indonesia       561pt
  2. Turkey            550pt
  3. USA                527pt
  4. Japan              520pt

【仲村さんの結果】

Singleのカラーは98.1で、正規メッシュで85程度?

Blendのカラーは96.1で、正規メッシュで83程度?

両方とも想定(86)よりやや深い焙煎度合いとなった。

ブレンドは各審査員の点数レンジにブレはなかったが、シングルの点数審査員間で大きく変動したので、この部分に納得がいかないのが正直なところであった。全体的な傾向として以下の様になっていた。

  • シングル
    • 審査員間のAffective Scoreはおよそ6点平均で推移
    • DescriptiveのAccuracyで各審査員間の点数の乖離が大きい
      • センサリー① 3点平均のAccuracy
      • センサリー② 2点平均のAccuracy
      • センサリー③ 1点平均のAccuracy
      • (同じコーヒーなのになぜ描写の正確性が審査員間で異なるのか?????)
  • ブレンド
    • アロマやフレーバーの点数レンジは6~8点代だったが、Acidity、Sweetness、Mouthfeelなどが4~5点代と伸び悩みがあった
    • AffectiveとDescriptiveのAccuracyにおいては審査員同士の偏差はほぼなかった

優勝には至らなかったが、上位に入賞するという快挙。同じ国の同じ競技者が連続で上位入賞することは大変稀(前大会は2位)なので、これは素晴らしい実績である。この結果は仲村さんの日々の研鑽と努力の上に成り立っている。やはり常人では考えられないほどのやり込みと研究が彼の焙煎の礎になっているという事実のゆるぎない事が、今回の大会のサポートを通じて改めて実感したことだった。仲村さんの大健闘をたたえるのはもちろんのこと、今後の活躍やチャレンジにより一層目が離せない事だろう。

以上