こんにちは!!
なんちゃってMarket Analystファナティック三神です!!
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悲劇的なブラジルの霜害から時が経ち、気が付けば2023年のブラジルの収穫期が近づいてまいりました!!収穫は5月から7月位がピークかしら?
今年の作である23/24クロップは裏作になるのですが、6230万袋を予測しており、前年に比べて4.3%増。そのうちアラビカは4070万袋で前年対比6.4%増を見込んでるとのことですね。
XM(Reuters)
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これだけ聞くとなんとなく、需給はもう大丈夫なんじゃないかとちょっと思ったりしますよね?ピークはポンドあたり240セントくらいでしたが、さすがにまた200セントを超えるようには思えません。
かといって下がるかというとそうでもなくて、140セント台に持ち直したかと思ったら、今は180セントの水準に上がっています。年始にかけて、そんなにブラジルの生産量が増えんぞという予測がったからですかねー?
去年の9月頃にマーケットの分析を試みましたが、今回もちょっとどういう状態になっているかを調べてみましたー。
なおこの記事は2023年3/26日の日曜日に書いているので、データ類は3/24日の金曜日以降のものを使用していまーす!
それでは各項目に進んでいきたいと思いまーす!!
なお、当記事は個人の見解であって、投資の推奨などを行うものではないことをご承知置きください。これを読んでトレーディングにおける不利益が発生した場合、当方は責任持てませんのでよろしくですー(免責事項ってやつですね)。
主要国生産量(22/23クロップ=表作)
まずは生産量を見ていきたいと思います!霜害翌年の表作である22/23クロップでどれだけ回復したのか・・・。そこはかなり重要ですね!!
- ブラジル
- 約3980万袋(アラビカ)
- 約2280万袋(ロブスタ)
- コロンビア
- 約1260万袋(アラビカ)
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うーん・・・・
ブラジルの表作でアラビカが4000万を超えないのはかなりきついですね・・・。なお20/21の表作の時はアラビカが4900万袋でした。
19/20の裏作は4200万袋なので、23/24クロップの4070万袋はそれほど悪くはないように見えますが、本調子でない表作が祟っているので、やっぱり供給サイドに不安がありますね。今年も去年みたいにラニーニャ現象でコロンビアや中米が長雨にやられたらやっぱり堪えますねー・・・・。まあエルニーニョ現象だと今度は雨が降らんから、どっちもどっちだけど・・・。うぽ。
USDA (2022/23)
https://apps.fas.usda.gov/psdonline/circulars/coffee.pdf
ICE認証在庫
次に超重要なアメリカの取引所であるICE(Intercontinental Exchange)、いわゆるニューヨーク市場の在庫状況をみてみませう。
- 2023年3月24日の認証在庫
- 747,578袋
- 2020年3月24日の認証在庫
- 2,030,860袋
前回お見せした恐怖の在庫減少から見ると需給は改善していますね。
しかし3年前の同日と比べてみると、なんと!まだ1/3程度の水準でしかありません!!
・・・・・うーん・・・・
またちょっと厳しいかなぁ・・・・?
ちなみに3年前のほぼ同日のNY相場は終値がC115/lb位でした。おお、全然安い!!
ブラジルの作柄が完璧に回復していないことも、心理的に相場の高値維持の要因になっているでしょうね。
NYC相場
それでは肝心の相場の方を見てみたいと思います。結構下がったと思ったら180セント台に値を上げ戻したので、ビビりましたね。
- C179.25/lb
KCI(コーヒー5年)
認証在庫量と作柄がそれほど回復してないことから、ちょっと投機筋の介入もあるんじゃないかなぁ?とも思います。
インフレがちょっと一服したため、他のコモディティはかなり下降してきました。こちらは石油です。
WTI(石油5年)
ZW1!(小麦5年)
コーヒーは需給のタイト感からまだ値が下がっていかないので、投機筋からはちょっとウマ味がある風に見られたかもしれませんね。( ゚Д゚)ウマー
それでも最悪の時点からは供給は改善しているので、コーヒーは最高値圏内から一段落ちました。しかし引き続きタイト感があります。各国のインフレ事情もあるので相場がなかなか下がっていかない状態と言えそうですね。
前年比CPI(消費者物価指数)
ということでインフレ具合を見ていきます。グラフを見てみると、もう、怒涛のように上げまくっていますね!!(*´▽`*)アゲアゲ
なお下記に掲載のグラフには2つの線があるのですが、上段のグラフは純粋に基準指数(国によって異なる)からどのくらい上昇したかを表しています。
そして下段のグラフは前年対比の物価上昇率を表しています。いわゆる昨年対比のインフレ率というやつです。こっちの方がよくニュースで報道される数値ですね
【昨年対比の月ごとのCPI上昇率(下段の方のグラフ)】
- 米国
- 6%(2月)
- 6.4%(1月)
- 6.5%(12月)
- ブラジル
- 5.6%(2月)
- 5.77%(1月)
- 5.79%(12月)
- コロンビア
- 13.31(2月予想)
- 13.25%(1月)
- 13.12%(12月)
- 日本
- 3.3%(2月)
- 4.3%(1月)
- 4.0%(12月)
USCPI(アメリカ消費者物価指数5年)
BRCPI(ブラジル消費者物価指数5年)
COCPI(コロンビア消費者物価指数5年)
JPCPI(日本消費者物価指数5年)
こうしてみるとコロンビアを除く各国のインフレはピークアウトした模様ですね。コロンビアだけ異様にインフレが加速しています。12%超えはたまらんですね!!Washアラビカの第1位産出国(1200~1400万袋)なので相場への影響力は高いですねー。
コーヒー相場が暴騰した時に、関連産業などのコストも同時に上昇しました(取り扱い手数料やトラック運賃等)。相場が折り返してもこうした付随コストがすぐに低下しないのでやはり相場が緩むのは時間がかかりそうだなぁ。
いくら豊作でも、主要生産国でインフレしてしまえば、相場価格の下がりようがないですね。
ずっと”インフレターゲット2%!!”と言っていた日本もついにインフレしました!!日本は資源を輸入に頼っていますが、いくら資源価格が緩んでも、購入する相手側がインフレになったら、そりゃ、加工品などは高く買わざるを得ませんね。円安もインフレを後押ししています。
果たしてこのインフレは賃上げに結び付くのかしら・・・。(/・ω・)/ハテ
でも実は石油も、小麦も、銅も、天然ガスも2022年の5~6月がピークだったので、すでに各マーケットの相場価格はかなり値を戻して平常運転に近い感じの水準になっています。円安であることがまだインフレ要因にはなりますが、こうしたコモディティの価格は実際のデリバリーを挟んで(輸送した在庫を消費するのに時間的ラグが出るため)大体6か月後に影響が出るので、たぶん日本も6月位になったら結構インフレが緩和するんじゃないかと思いますけど。
NG1!(天然ガス5年)
天然ガスの下がり方がエグイ!!!(笑)
なんか欧州が暖冬だったようで、在庫が積みあがって価格が下落したみたいですぅ。
政策金利
為替とインフレに影響を大きく与える、金利様を見てみます。日本とアメリカの金利差が開くと(アメリカが高い場合)、円売りのドル買いになるので、円安に振れていきます。
- 米国Federal Funds実効レート
- 4.57%
- 日本政策金利
- -0.10%
FEDFUNDS(アメリカ政策金利5年)
JPINTR(日本政策金利)
いやーこうしてみてみると日米金利差が激しいですねぇ。円安に戻ってくるまでまだ時間がかかりそうです。インフレ率がもっと下降してこないと米国金利も下がってこないのでねー。
日本の政策金利は止まった心臓みたいになっとるね(/ω\)
ピーーーーーーーーー・・・・・・・・・・・・・・・・・
ぱたり。m(_ _)m
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でも今米ドルを持っていれば金利が4.57%も付くのか・・・・。(注!!政策金利なので、実際の銀行金利と違います!!)
日本の場合、金利がマイナスってことはお金を預けるのに保管料払ってるようなもんだね・・・・。実際ATMの入出金で手数料かかっとるしね。まあそれはそれで、お金の倉庫保管業ともいえるけど、保管業なら預かったお金で投資をしてはあかんのでは?なんで出資者に返すお金が減るんだらう??
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銀行業ってなんだったっけ(*´▽`*)????
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話を金利に戻すと日本の場合は政府債務が大きいので、低金利にしてインフレに誘導すると政府的にとっても嬉しいんですね。インフレになるとお金の価値が下がるので、事実上の借金が減るからです。なので、政府的にはインフレはうれしいけど金利は上げたくないでしょうねー。
まあ一般市民にとっても、収入が上がらず貧しくなっている背景で金利が上がったらバッタバッタ死んでいく企業が山のように出てくるでしょうね。我々RDCも多分バッタリ逝くと思います(笑)。
こうした低金利のモルヒネにどっぷり30年近くも浸かっていたため。金融緩和が前提でないと商売がなり立たなくなるような状態に日本経済は弱体化した訳ですねー。もうにゃふにゃですね!!
JPINT(日本政策金利1973年~)
うほ!!
日本政策金利の長期チャートを見てみたらすごいことになっとる!!!(死)
モルヒネ経済だ(;´∀`)!!!
しくしく・・・・。
為替
ということで金利差からの為替の状況でーす!
- ドル円
- JPY130.71/USD
USDJPY(ドル円5年)
アメリカのインフレ懸念が一服したため円安がピークアウトしました。それによる米国のFFレートの利上げペースの鈍化予想から円高に戻しています。ただ下記の米国株式のように景気が意外と底堅い場合には、経済の体力があると思われて、引き続きインフレ退治のために高い金利水準が維持される可能性も・・・。
その場合は現在の為替レベルを維持、またはさらなる円安が進む可能性がありますね。
米国株式
金利が高くなると経済にブレーキがかかります。赤字で運転していたテック企業らの採算の悪化でキャッシュ引き出し加速。これによってサンフランシスコのシリコンバレー銀行が破綻しました(キャッシュ:現金が足らなくなった)。これ以外にも破綻するところはぽろぽろ出てくるでしょうねー。
アメリカの代表的な株式指標であるS&P500をみてみますぅ。
- S&P500
- 3970.98
SPX(S&P500 5年)
ピークアウトしているものの株式は持ち直しているようにも見えますね。(まあこの先どうなるかは誰もわからんのだけど・・・。)
ということでしばらく米国金利は高めに推移しそでーす!!
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こんなところかな?
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愛の折り返し地点・・・・。
あなたの結末はハードランディング?
それもとソフトランディング?
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ふ、甘い展望を想定してはいかんぜよ・・・。
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ファナティックはいつだって墜落ランディングだよ♡
(墜落はランディング=着陸とは言わない(/ω\))
ちゅどん♡