こんにちは!!Macro Fanatic三神です(*‘ω‘ *)!!

今日は久しぶりにマーケットについて書いてみました。ブラジルの生産状況や、為替など、皆さんが気になっていることをファナティックが考察した次第でござりまする。

相場も高けりゃ、為替も高い・・・・これはキツイナアァ・・・・((+_+))と思っている方は多いと思います。

いずれは下がるのか、はたまた上がるのか?そんなところを世界経済のマクロ指標やアメリカ農務省のUSDAレポートなど参照しながら読み解いていきます(チョット、ムズカシイカナァ・・・・?)。

とりあえず、“相場”、“為替”、“経済”、“物価”などを取り上げていきながら進んでいきま-す!!

(注!!)あくまで一個人の見解なのでくれぐれも鵜呑みにしないようによろしくお願いいたしますm(_ _)m

【目次】

現在~今後の相場感と22/23シーズンの収穫量見込み

ということで、まずはコーヒーの相場から・・・。まあアラビカのマーケットが多いので、今回はロブスタを割愛します。なんといっても影響力が大きいのはアラビカだし、メインだしねー。

そんなわけでアラビカコーヒーの価格形成に影響するニューヨークの市場、Intercontinental Exchange(インターコンチネンタル・エクスチェンジ:ICE)のCoffee C(コーヒー・C)の価格を見ていきたいと思います。これはいわゆるニューヨークの相場価格ってやつですね。

【2022年9/16日の終値(12月限)】

  • NYC=215.90/lb

9/16日の終値は1ポンド当たり215.9セントでした。¥/kgに直すと、今の為替がドル/円で¥143くらいなので、約¥680/kgって感じです。

このNY相場価格は大体アラビカで最も安いBrazil #4/5に近しい値段になるのですが、Brazil #4/5の霜害前の価格は大体¥300/kg程度でした。

・・・・いやー恐ろしいですねー。価格が2倍以上に膨れ上がっています。ちなみに今は、通常¥450/kgくらいのColombia Excelsoは¥800/kg越え。Guatemala SHBも¥800/kg越え。Ethiopia Sidamo G2などに至っては¥1000/kg超えてます。これ・・・コマーシャルの価格ですからねー。コマーシャルロースターはまずもって値上げしないと商売が成り立たんですね。

ただまあ、良いニュースとしてはブラジルの生産量が回復基調であることが分かっています。

【今年のブラジル生産量見込み】

  • USDAは昨年の11%増6,430万袋の生産見込む(2022/06/09)。
  • 内アラビカコーヒーは4,150万袋

https://www.reuters.com/article/brazil-coffee-usda-idAFL8N2XW46Y

【今年のコロンビア生産量見込み】

  • USDAは1,300万袋の生産見込む(2022/06/03)。
  • 天候は安定しているものの、肥料の高騰により前年とほぼ同程度の生産量。

https://www.nasdaq.com/articles/colombias-2022-23-coffee-crop-seen-at-13-mln-bags-usda

USDA(アメリカ農務省)

https://apps.fas.usda.gov/psdonline/circulars/coffee.pdf

ICO(International Coffee Organaization)

https://www.ico.org/new_historical.asp

USDAとICOのデータではちょっと差があるのですが、2021/22シーズンでは約1億7000万袋の世界消費量に対して、世界生産量が約1億6700万袋だったので、300万袋以上足りなかった計算になります。足りない分は各国の備蓄在庫を都合して補った感じになります。

2022/23シーズンの世界生産量は約1億7000万袋に回復します。世界的な金融引き締めとそれによる経済失速、過度のインフレによってコーヒーの需要低下が予測されるので、需要と供給のバランスから今後は一転して、相場の下降が予想されています。結構“ボキッ!”と行くかもしれませんね。

もうそろそろヘッジファンド(投機筋)などもロングポジション(買い建て玉)を解消する可能性もあるとのことです。

Coffee price forecast: Is coffee the rally set to cool?

https://capital.com/coffee-price-forecast

現在の相場高はブラジルの生産不振による需給の乱れと、ヘッジファンドなどの投機筋が参入していることによって形成されているのですが、こういった生産量増の明るいニュースが出ているにも関わらず、なぜにヘッジファンドは抜けていかないのか・・・?そして、なんで相場価格は高いまんまなのか・・・・(/・ω・)/。

・・・・・・

ブラジルは肥料や農薬の80%をロシアに頼っていたため、生産コストの上昇が価格上昇要因でもあります。コロンビアも労働者が集まらなかったり、物流コストや農薬、肥料の価格も上がっていますが、それでもやはり世界的需給の方が価格形成への影響が強くなります

ここら辺は需給の実態データを見るとよくわかりますですー。

需給

当たり前ですが、コモディティの取引は商品の受け渡しが伴うもので、現物というものが必要になってきます。通常の穀物取引では穀物取引所に商品が持ち込まれて、買い手がそれを引き取るという形が自然です。

ただ実際には反対売買のようにフレームワークだけを利用したり、通常のビジネス取引では穀物取引所を介さずに商売をすることが多かったりします。

(例1)

  • 大手商社が買って自分の倉庫で在庫する
  • ⇒卸や問屋に販売し、配送する

(例2)

  • 専門商社/輸入業者が買って自分の倉庫で在庫する
  • ⇒ロースターや自家焙煎に販売し、配送する

通常の取引だと上記のようになるのですが、これ以外に穀物取引所を介して取引することもあります。日本でも東京穀物商品取引所:通称(東穀)が存在し、ここでコーヒーも取引されていたのですが(2013年にコーヒー取引は解散)、専門商社にいたファナティックでさえ、どういった人たちが東穀から買っていたのか、全く見当もつきませんでした。ある意味謎の世界ですね(笑)。(ひょっとしたらホラーかも・・・”(-“”-)”ガクガクブルブル)

・・・・とまあ、少し横道にそれましたが、アラビカマーケットの重要な取引所であるニューヨーク:ICEの在庫(Certified Stock)、いわゆる認証在庫の推移をみると、そのタイト感が一発で丸わかりです。

ICEは世界のアラビカコーヒー取引の基準になるので、複数の倉庫が世界にあります。アントワープ、ハンブルグ、ヒューストン、ニューヨーク、ビルジニアがLicensed Warehouse(認証倉庫)に認定され、これら全ての倉庫在庫の合算がいわゆる認証在庫量になります

ICE認証在庫のLicensed Warehouse(2022/09/16時点)

  • ANTWERP=460525
  • HAMBURG / BREMEN=15926
  • HOUSTON=2225
  • NEW YORK=51977
  • VIRGINIA=1795

上記すべての合算在庫は532,448袋です。これが現在の認証在庫量です

ICE Coffee C

https://www.theice.com/products/15/Coffee-C-Futures

ICE Coffee Certified Stock Reports

https://www.theice.com/marketdata/reports/42

過去から現在までの在庫の推移を見てみるとですねー・・・こんなことがわかります。

  • 2021年8月末=約231万袋
  • 2022年7月末=約70万袋
  • 2022年9/16日=約50万袋

・・・・っ!!

え・・・・?

ちょっ・・・・!!

231万袋あった在庫がたった1年で・・・1/4以下に!?・・・・(;・∀・)死

生産量は回復しているものの、物流遅れによる認証在庫の低下が絶賛継続中とのことです(笑)。

需要に対しての供給が追い付いてない状況なので、これだけタイトだとさすがに相場価格は下がらないし、ファンドもまだ抜けてこないですね。ただアク抜き時は結構な勢いで低下する可能性があります(どっきゅーん)。

現在のコモディティの状況とアメリカの株式市場

実は世界各国のコモディティ(商品)全般の価格は下落しています。ドルが高くなってきているので相対的にコモディティの価格が低下しているからと、世界的に経済引締め(&インフレ退治)政策を行っているので需要が減っているのが要因ですかね?一つずつ見ていきましょうか( *´艸`)。

石油(5年)

ウクライナ紛争で石油が値上がりしたとよく聞きますが、今は安値に振れていますねー。ちなみにロシア原油は他国を経由して第3国に割高に販売されているので、直近の相場高騰時では逆にロシアは儲かりました(なので経済制裁意味なし)。もともとアメリカが石油を増産し、近年ではイランの増産があったので、生産各国はそんなに原油を生産しすぎないように調整してきました。なので、実はいくらでも増産の余地は残っているのですね。バイデン大統領が備蓄を放出したというニュースがありましたが、やはり急に増産に転換できないので、一時的な措置だと思いますが、これから産油国が増産に舵をきったら原油価格は急落していきそうな予感です。ちなみに現在のコーヒーコンテナの輸送料が高いのは燃料代が高いからというよりもむしろ、コンテナの不足が原因ですー。コロナ後の急な需要増に対応しきれていないんですね。各国は物量や経由地、船の本数などを減らしていたので・・・(でも今は輸送料絶賛下落中)。

小麦(5年)

こちらもウクライナ関係で爆上がりした小麦ですが、今はかなり値を戻しましたね。ウクライナ産の小麦はアフリカ諸国での需要が多いそうなので、今回の件で一番とばっちりを受けたのはアフリカの一般家庭だと思います。ただ今後も爆上がり!!ということはなさそうです。しかし、ちょっと需給のタイトな感じがありますねー。

金(5年)

安全資産として重宝される金。最近ではBitcoinなどの暗号通貨も金の競合になることがあります。Bitcoinもコモディティ化してるんですねー。金の場合はドルの金利の変動にもろに影響を受けます。金は安全資産ですが金利がつかないので、ドルの金利が高い場合にはそちらに資金が流れる性質があるからです。ということでやられてますねー。

銅(5年)

銅は工業用によく使用される原料なので、この価格動向が工業経済の指標になったりします。価格はベッコリ下がったので、工業系の需要が減ったことも意味しています。まあ世界各国の金融は引き締め傾向にあるので、新たな工事の需要は当然減るわけですね。あはは。

我らがコーヒー(5年)

霜害の影響でドカンと上がりましたが、ピークから見ると上値の支持線が260セントから240セントへ下降しており、下値の支持線が220セントから200セントあたりに下降しています。上下の支持線が並行して下降しているので、基本的には下落の様相を見せていると思います。今まで解説した通り需給はタイトなので、認証在庫や世界での流通量が回復基調を見せると雪崩を打って下がる可能性がありますかね。なおドル高局面では相場価格は基本的に低調になる圧力がかかります。生産国はほとんど輸出国なのでー。

S&P500(5年)

S&P500はアメリカの株式の代表的な株式指標ですね。個人的にはDOWよりよっぽどあてになるような気がします。ドルの金利が上がったので、ポキっとやられていますねー。アメリカはコロナで現金給付を派手にやったので、その浮いたお金が株式とかに流入して爆上げ(バブル)になりました。アメリカは今後インフレを金利高で抑えこもうという腹積もりなので、株式市場は破壊されること請け合いです(笑)。2023年にはドル金利が3.75%になる予定なので、絶対今株を買っちゃいけませんね。いまから米国株やろうとしている人は要注意ですー(笑)。

・・・・・・・

通貨金利が上がると経済が悪くなる(お金を借りづらくなる)ので、経済活動が弱くなり、商品全般の価格が下がっていきます(需要が減る)。

ということで、商品、株式と下落しているので、空売りをする以外にロクな投資対象がありませんねー・・・。コーヒーの場合は今空売りするのが良いタイミングになるかもしれませんね(*注:投資を推奨してるわけではありません(/・ω・)/)。

何にも投資できない(米国債も金利上昇で債券価格が低下中)ので、もうドル現金を持つくらいしかやることがないですねー。

こうなると、今はドル1強でそれ以外のマーケットは全部下落ということになります。

それでじゃあ為替は?

最近ニュースでは円安がやばいという報道ですが、現在のドル/円はこんな感じになっています。

ドル/円(1年)

2022年の3月以降、強烈な上がり方です。これは日本と米国の金利差が大きいからですね。いわゆる日米金利差っていうやつです。世界的に金融緩和をしているのはほぼ日本だけなので、日本円を持っていても金利が付きません。なので、円より金利の高いドルに資金が流れるのですが、ドル金利の上昇が進むとすごい勢いで円安が加速します。2008年は銀行不安もあって安全資産とされる円(日本の負債は国内なので、政府がお金を印刷すれば解消できる)はそれ程ダメージを受けなかったかもしれませんが、今回は事情が違います。

ドル/ユーロ(1年)

こちらもすごい勢いでドル高になっていますねー。

ドル/元(1年)

こちらもドル爆上げ。強烈な壁が屹立していますね。まるで〇撃の巨〇・・・・〇ォール・マリ〇!?(/ω\)

ドル/レアル(1年)

レアルはすごいボラティリティですね。不安定な通貨だなぁ・・・。大きく波打ってます。現在ブラジルの政策金利は12.5%なので、とんでもない高金利です(ワーオ)。それがレアル安のブレーキになっていると思うのですが、そもそもブラジルレアルはそれほど安全な通貨ではないので、値動きの根拠がいまいちよくわからん感じですね(笑)。

ということで、本当にドル1強なのですが、ここいらでちょっと政策金利とかをちょっと整理したいと思います。

日本、アメリカ、ブラジルの金利(長期)2022.09.16

金利は長期、短期とありますが、長期といった場合にはまず10年国債を参照することが多いです。国債を買うと国にお金を貸しているという図式になって購入者に利子が支払われます。またこの国債は市場に流通するので、価格が変動します。ただ支払われる利子の額は固定なので、これを金利に見立てた場合、国債の価格が上昇すると金利が下がり、国債の価格が下がると金利が上がるという図式になります。銀行からの借入金利や住宅ローンなどはこうした債権の金利や政策金利を根拠にしながらリスクを勘案して設定されていきます。

こうした国債の金利を他国と比較してみると面白いことがわかります。

  • 日本10年債金利                        0.254%
  • 米国10年債金利                        3.459%
  • ブラジル10年債金利               12.05%
  • 日本政策金利                         -0.1%(緩和)
  • 米国FF目標                           2.25-2.5%(引き締め)
  • ブラジル政策金利              13.75%(引き締め)

うわあぁ・・・・全然違う・・・・。

日本で国債を買っても金利はほぼつきませんが、アメリカだったら3%以上。ブラジルだったら12%も金利が付きますね。

日本の場合は日銀がバカスカ国債を買っているので、国債価格が上がって超低金利になっています。国民や企業がお金を借りやすくなるので”ザ・金融緩和”というやつですね。

なので、もしドル高に対抗するんだったら、国債の買い入れをやめれば円の金利が上がりますが、そうすると日本の住宅ローンや、銀行金利など全て上がる上に、株式市場を崩壊に導くので、一般家庭から中小企業にいたるまで阿鼻叫喚になる可能性が高いです(ジ・ゴ・ク♡)。ということで、円安に歯止めをかける術が日本には基本的にありませーん。うぺぺ。

・・・・・・

すでにコモディティと株式の項目で解説しましたが、ドルの金利上昇はあらゆるマーケットを低迷に追い込み、ドルその物に資金が集中する特性があります。なので、ドルの金利変動は以下のような作用があります

*アメリカの金融引締(利上げ)=世界各国から資金を吸い上げる

*アメリカの金融緩和(利下げ)=世界各国へ資金を放流する

お金の流れる方向が変わるのです。これは米ドルが基軸通貨だからこうなっちゃうわけですね。アメリカは自国のために金融政策を行うのですが、それで全世界的がとばっちりを受ける図式になっています。なのでアメリカの景気や金融政策はどの国にとっても重要な事項になります。ちなみにその他の国が自国のためにアメリカに都合の悪い金融政策をとると「為替操作」だとか非難されたりします( *´艸`)ウギャア。

インフレ・・・・

じゃあ、何故今アメリカが利上げするかというとですねー。原因はインフレですね。日本とアメリカのインフレ率を比較すると結構すごいことになっています・・・。

消費者物価指数が手っ取り早いのでこちらをを見てみますー(本当はいろいろ種類があるんだけどね)。

日本のCPI推移(1958~)

日本の現在の指数は102.70です。基準値が100なのですが、直近の世界的インフレで100にやっとこさ届いた感じです。1990年代に入ってからグラフがきれいに水平方向に進んでいますね。これは物価の上昇が止まっていることを意味します。同時に日本の経済成長が止まったことも意味します。デフレ、デフレといって久しいですが、日本は一人当たりGDPが韓国に抜かれました。国民一人当たりの生産性が低下し国や国民生活が年を追うごとに貧しくなっている状態です。

米国のCPI推移(1951~)

アメリカの現在の指数は296.17です。右肩上がりのグラフを描いていますね。アメリカは順調に経済が成長し、それに伴って物価も上がっていったことがわかります。経済が良くなると国民の収入が上がります。そうすると物が売れるので物価が上がります。そうすると企業が儲かります。そうすると国民の収入が上がります。・・・・といったサイクルで、基本的に経済成長はインフレ状態をもたらします。もっとも現金給付や紙幣をするといったことでもインフレ(悪いインフレ)になりますが、不況による極端なものでなければ、通常はインフレしていきます。

・・・・・・

なお悪いインフレについてですが(笑)、現在米国の前年対比のインフレ率(8月)は8.6%(!!)になっています。これは逆に考えるとアメリカ国内で米ドルの価値が物に対して-8.6%減ったことになります。なのでぼんやり貯金していると、年月が進むにつれてお金の価値がどんどん下がっていき、今まで変えたものが買えなくなってしまいます。

アメリカの中央銀行みたいなものにFRB(The Federal Reserve Board:連邦準備理事会)がありますが、ここが設定するFFレート(Federal Funds Rate)は現在2.5%を目標としています。ちなみに米国10年債の金利は3.4%くらいになっています。仮にこれが銀行金利と同じとしてみても、インフレ率が8.6%なので、ここから銀行金利を引いても5.2%インフレ圧力が残る感じになります。

このように通貨金利を上げて通貨の価値を維持するとお金の流れが減ってインフレに対するブレーキになるのですが、金利が上がると住宅ローンや銀行ローンなどの金利も上がります、そうすると経済にもブレーキがかかります。現在株式は下落しています。そんでもって債券価格も下落(金利が上がる)、金や石油などコモディティも下落・・・・。

なので、アメリカ国内で見た場合にはドルは商品に対して劣後していってる状態ですが、もうどこにも資金の逃避先がないのでアメリカ国民はドルを持つくらいしかできない感じになっていまかすね(それでも預金金利で3.4%はつくからお金は増えるね)。

現在のこの極端なインフレは、アメリカ政府が行ったコロナ対策の大規模な現金給付が原因(アメリカ国内での通貨量が多くなった)なのですが。FRBは株式市場が崩壊してもインフレ退治を優先させるということなので、2023“年末”のFFレートの金利予想が現在の2.5%から3.75%への上昇が見込まれています。こうなると当然10年国債の金利も上がりますわなぁ・・・。

先物市場が織り込むFF金利予想水準の変化について

https://www.smd-am.co.jp/market/ichikawa/2022/08/irepo220831/

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ちなみにアメリカの住宅ローン30年物固定金利はこんな感じです。

30-Year Fixed Mortgage Rates(1年)

きゃあ!!6.02%だって!!アメリカの住宅価格も上がってるのにローン金利も上がってるなんて・・・・なんて地獄なのかしら!!!

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こんなんじゃ素敵なマイホーム(♡)買えないわぁ・・・・(´Д⊂ヽウエーン

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事業用の不動産の賃貸/取得も当然厳しいでしょうね。怖いですねー。

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・・・・・・

とまあ、長くなりましたが、ここでやっと為替の結論に入れます・・・・・

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フ・・・・(-。-)y-゜゜゜

・・・・・・

つまり、これってどういうことかというとー、

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円安がこれからさらに進むということです

ぐふぉお・・・・

・・・・・・

日本は今まで過去10年近く円高から円安に誘導してきました。

なので、そのうち円高に戻るような気がしている人は少なくないと思います。

しかしアメリカの金利上昇が2023年も上がり続けることが、ほぼ既定路線になってます。まあ世の中に絶対ってことはないので、本格に米国株式市場が崩壊するとそれはそれで国の経済がメタメタになってしまうので、金利下落の余地が全くない訳ではないですが、FRBの決意はなんだか堅そうです。うぺぺ。

多くの国が金融引き締めを行っている中で、日本は緩和の政策を継続しています。日本国内のインフレがまだそんなに深刻ではないのと、ここで金利を上げると、経済成長が弱り切っているところに止めを刺す事態になりかねません・・・。仮にインフレしても金利は上げられないでしょうね。国民の収入が減っているのに金利を上げたらさらに可処分所得が減って、スタグフレーションになってしまいます。それに金利を上げると政府債務も上がっちゃいますからねー。

できることと言ったら、あとは海外資産を売って円を買い戻す感じかなー?米国債売ったら結局ドル金利が上がっちゃうから意味ないしなー・・・・。日銀がドル売りに踏み切りましたがやっぱり限界はありますねー。

ということで下記のチャートのように、円はドル以外の他の通貨に対しても劣後して行っているのですが、現状何も手立てを講じることができない感じになっています(ほんとに八方塞がり・・・・)。

EUR/JPY(1年)

ユーロ/円です。2022年に入ってからかなり上がっています(ユーロ高)。

CNY/JPY(1年)

元/円です。こちらも2022年から高騰しています(元高)。

BRL/JPY(1年)

レアル/円。こちらも2022年にずぼっと上がっています(レアル高)。

・・・・・・・

もう全負けですね(笑)。

まとめ

ということで結構厳しい状況です。ただコーヒーの相場落ちてくれば、為替が悪い状態でも、日本国内での価格は今より下がると思われます。ちょっとシミュレーションしてみます。

【最近のNY相場を¥/kgに換算した場合】(2022.09月)

  • 現在の為替         ドル/円=¥142.93
  • 現在のNYC           215.90/lb
  • =¥680.30/kg

【相場が150セントに低下し、為替が1ドル¥160になった場合・・・】

  • 将来の為替            ドル/円=¥160
  • 将来のNYC           150/lb
  • =¥529/kg

とりあえず、相場が落ち着けば今よりかは、価格はゆるみますね。さすがにドル円で¥200は行かないと思うけど・・・・。

・・・・・・・

ということで今後もつらい状況が続くということで、みなさん気を引き締めていきましょう!!!!!(涙)

・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・・・

こうしてみると、日本の凋落は著しいですねー。スペシャルティロースターでは生産者がいかに貧しくて大変かを説いていますが、ちょっと上から目線すぎるような気がしています。日本の経済は低下していますが、生産国は幾分でも成長基調にあります。あの衝撃的な日本のCPIグラフを見る限り、ファナティックはそのうち良いコーヒーを買いたくても買えない事態が来る可能性が高いのでないか思っています。マイクロロースターがいくら高値のコーヒーを買えるといっても、1つの生産国から1コンテナ仕立てることはまず無理ですよね。

ダイレクトトレードもよく聞くようになってきましたが、生産国輸出業者の手間を考えると、やはり1コンテナを満杯(60kg×250~300袋=約18MT)にできるような買い方をしないと相手方の迷惑になってしまいそうですね。コンテナの流通量は回復基調にあり、現在急速にコンテナ料金が暴落しています。しかし、そもそものスペシャルティの取引量が少ない生産国の場合は仕方がないですが(ボリビアとか)、LCL(Low Container Load=少量コンテナ積載=パレット積み)のようなコンテナの無駄遣いはよくないかもしれないですねー。

FBX

https://fbx.freightos.com/

生産者側はいつも丁寧で優しいので、つい甘えてしまいますが、自分たちの購入しているボリュームが果たしてどれだけ生産者側の利益に貢献しているかを真剣に考える必要があります。ダイレクトトレードで購入数が少なく、1コンテナを満たすことができないのであれば、商社のコンテナに合積みを頼んで、生産者や輸出業者の負担を減らすような心配りをしてもよいかもしれませんね。

日本ではスペシャルティを否定的に考えているロースターも少なからずいらっしゃるかと思いますが、小規模生産者にとってはスペシャルティの市場が上位で、それに向けて生産を行っているので、そのうち多くの生産国から相手にされなくなってしまうかもしれません。ちなみにアメリカ国内のコーヒー流通量のスペシャルティ比率はすでに約40%に上ります。日本は11%くらいです。アメリカの場合スペシャルティがメインストリームになる可能性がありますね(もちろん品質は希釈化するでしょうけど)。

コマーシャルコーヒーもスペシャルティがけん引する形で品質は上がっています。あるグアテマラの輸出業者は価格ではHonduras HGに勝てないのでグアテマラの最低グレードであるGuatemala EPWの生産を縮小すると言ってました。このままいくとコマーシャルのメインストリームがロブスタコーヒーになっちゃったりして!?

生産者は日本が買わなくても、アメリカ、EU、中国、韓国、アラブなど、もっと買ってくれるところに売ればよいので、我々は生産者がどのような方針でコーヒーを生産しているのかにもっと注意を払うべきですねー。

・・・・・このように、日本独自の価値観にかじりついていると、コマーシャルグレードを含めてよい品質のコーヒーが将来買えなくなる可能性があります。

なので、SDGも大切ですが、貧しい生産者を助けているというスタンスではなく、生産者からコーヒーを買わせてもらっているという姿勢になるべきだとファナティックは思っています。生産者から選んでもらえるような消費国/バイヤーでなければ今後良い品質のコーヒーを入手することができなくなってくると思いますです。

また、生産国の経済を考えてみると、例えば最大の生産国のブラジルのCPIを見ると完全な右肩上がりになっています。

ブラジルのCPI推移(1980~)

直近の指数は6388.87です。ブラジルの経済発展は1990年以降にから著しいので、基準値は100ですが、その後の数値の伸びが結構極端です。BRICSの1つに数えられていますが、コンスタントに上がっていますねー。

ブラジルの経済が上がれば当然生産コストも上がり、相場価格が上がります。アラビカ生産量第2位のコロンビアは山地のため機械化ができない国ですが、現在の収穫賃金だと労働者が集まらなくなってきており、特に若年層の農園離れが進んでいます(そりゃ当たり前だよな・・・)。さらに2050年問題(温暖化による不適耕作地の拡大)もあります。こうしたことを鑑みると、今後コーヒーの高価格が進んで日本の経済が下降していった場合、戦後の日本のようなBrazil #4/5が¥1000/kg超みたいな状況に戻ってしまう可能性もゼロではありません。

アラビカコーヒー生産量の第1位と第2位の経済が上がって生産コストが上がれば、そりゃコーヒーの価格は上がって当たり前ですね!!

・・・・・・・

ということで、割とお先真っ暗な話でしたーーーーーーーーーー!!!

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ガンバレ!!日本(´Д⊂ヽ!!

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・・・・・・

・・・・・・

私の気持ちは常に右肩上がり・・・・。

日々膨れ上がるこの切なさは・・・・?

そうだ!!

あれに違いない!!

・・・・・・

恋のインフレーショーーーーンーーーーーーーー!!!!?

・・・・・・!?

・・・・・・!!?

・・・・・・!!!?

・・・・・・!!!!!!!!!?

ぷちーん!!!

・・・・・・

まるでバブルみたいだね♡