こんにちはCost Calculator三神です!!

ワインとコーヒーは飲み方や考え方が似ている飲料業界ですが、今日はちょっと収穫者の待遇について比較をしてみました。

消費国ではコーヒー小売り豆の価格がかなり上がってきています。個人的な感覚としては、100gで¥1,000位(200gで¥2,000位)のスペシャルティコーヒー=一本750mlで¥2,000位のワインの価値に近いような印象があります。

しかしスペシャルティコーヒーの生豆や消費国での小売価格は上がっているものの、生産国での末端の労働者の待遇はい未だ良い物とは言えず、貧困にあえいでいるケースが多いです。

やはりブラジル以外の国は“Hand Pick:手摘み”であることで作業負荷が高くコストがかかる構造になっているのが現状です。しかしワイン産業を見てみると先進国フランスの農園によっては(シャンパーニュとか)手摘みの収穫を行うために期間労働者を雇うことが通例だったります。

(先進国でハンドピックするとどのくらいコストがかかっちゃうんだろう・・・・(;´・ω・)?)

・・・という事で今回はワイン生産における収穫コストと、コーヒー生産における収穫コストを計算して比較することで、コーヒー収穫者=Picker(ピッカー)にどの程度の賃金を払うのが適正なのか、シミュレーションしてみました!!!

今回はモデルケースとしてフランスとコスタリカを取り上げてみましたー。

*計算がめんどくさいので、ドル/円の為替は1/100にしときましたー

*計算はザルです。大雑把にやっているので参考程度にどうぞー

コスタリカ独特のコーヒーチェリーの計量単位

それではモデルとして取り上げたコスタリカの産業形態を見てみます。コスタリカは生産国の中では結構整備されている国で、国家機関であるICAFEがレギュレーションの策定を行っており、農園や生産設備の“ミル”は必ず定期的なインスペクションを受けなければならない決まりになっています。これはまあ、車検みたいなもんですね。

収穫されたチェリーは集積場で計量がなされるのですが、その時に木製の箱を使用します。これをCajuela(カフエラ)と言います。Cajuelaは約12.9kgのチェリーが収まり、この杯数に対して歩合賃金が発生する仕組みになっています。Cajuela自体は他の中米でも使用されていますが、コスタリカではカウントの仕方に特徴があります。

 【コーヒーチェリーのカウントの仕組み】

  • 1 Fanega(ファネガ:248kg)=20 Cajuera(カフエラ:12.9kg)
  • 1 Fanegaのチェリーを生産処理すると、コーヒーの生豆が約46kg(1 Quintal:キンタル)取れる
  • チェリーから生豆への歩留まりは約1/5~1/6で20%程度

*Cajuela 20杯で1 Fanega=約248kgのチェリーになります

コーヒーは実の状態、いわゆるCherry(チェリー)の状態で収穫されるのですが、生豆に精製される過程でかなり重量が減ります。一般にチェリーからパーチメントコーヒーに精製する段階でおおよそ2/3に減り、パーチメントコーヒーから生豆に精製するとさらに2/3に減ります。

結果としてチェリーから生豆まで精製すると元の重量のおよそ1/5~1/6になっちゃうんですね。つまり歩留まりは大体20%位です。

上記の1 Fanega分のチェリーを集めると大体46kgの生豆が得られることになります。46kgは中米では1 Quintal(キンタル)と呼ばれ、基本的な重量となっています。約100ポンド(456g×100)なので、アメリカ圏ではキリの良い数字だったりします。中米の輸出規格は69kgが基本なのですが、パナマの真空包装で22.7kgだったり、コスタリカの真空包装ものが23kgだったりするのは、1 Quintalの約半分であり、かつ69kgの2/3の重量にあたるからですね。

チェリー計量用の集積槽。これを満杯にすると1/2Fanegaになる。槽の横にICAFEの検査印が塗布されている。

・・・・・・・

ちと前置きが長くなりましたが、それでは実際の比較に移りまーす!!

フランスのワイン用ブドウの収穫

フランスのワイン収穫の事情や歩留まりなんかを調べると以下のような感じでしたー。ちなみにフランスのブルゴーニュの手摘みワインは一本750ml当たり¥3,000~¥4,000位が相場ですかね???

 【ピッカーの待遇】

  • 一日6-8時間労働(昼食込み)
  • 実働約20日?(3週間程度)

 【給与形態】

  • 歩合、又は時給を選ぶことができる
  • ある農園の歩合給条件は1MT当たり$150(プロは歩合を選ぶ人が多いらしい・・・)
  • ある農園の時給条件は$13/h
  • 日給=約¥10,400(時給$13×8h)
  • 月給=約¥208,000(¥10,400×20日)

*フランス2019年の最低賃金=$12.06/h

 【一人当たりの人足の歩留まり】

  • 一日1,000kg(ワインは何回も往復して、この位一人で手摘みできるんだって・・・(;゚Д゚))

⇒約750kgのワインができる(ワインの歩留まりは75%らしい)

 【ピッカーコスト(時給の場合)】

*今回は歩合より安い時給ベースで計算してみました

  • ワイン1kg当たりの人件費
    • =¥1,300×8h÷750kg
    • ¥13.8/kg

コスタリカのコーヒーの収穫

んでもってコスタリカの収穫事情やピッカーの給料形態は以下の通りでーす。

 【ピッカーの待遇】

  • 一日8時間(昼食込み)
  • 実働20日?(中規模農園だったら大体3週間くらいかな?)

 【給与形態】

  • 基本歩合が多い
  • 一日の一人当たりの収穫量=100-200ポンド(45.5-90.7kg)
  • スペシャルティなので、完熟果実のみが46kg(1 Quintal:キンタル)収穫できると仮定する。
  • Tarrazu州の平均歩合=1 Cajuela(カフエラ:12.9kg)あたり$2(約¥200)
  • 46kg=約3.5 Cajuela
  • 日給=約¥700($2×3.5 Cajuela)
  • 月給=約¥14,000(¥700×20日)

*コスタリカの2019年の最低賃金=$3.46/h

こうしてみると頑張っても一日¥1000稼げないですね・・・・。安いですねー・・・・( ;∀;)

 【一人当たりの人足の歩留まり】

  • 一日46kg(Selective Picking(選別摘果)で熟練のピッカーだとこの位)
    • ⇒約9.2kgの生豆ができる(チェリーから生豆への歩留まりは20%)
  • 焙煎で15%目減り、CBR1:16で抽出する場合(豆の二倍量の水が吸収されるので▲15.6kg)
    • ⇒約109.5kgのコーヒー液を抽出できる

 【ピッカーコスト】

  • コーヒー生豆1kg当たりの人件費
    • =¥200÷12.9kg(1 Cafuela)×5(チェリーから生豆への歩留まりが20%なので)
    • ¥77.5/kg(35セント/lb)

最低賃金の比較

経済や為替の強さが違うので比較しづらいですが、US$に換算した購買力平価を基準に考えてみました。ビックマック指数なども調べたのですが、ビックマックがコスタリカ国民にとってどのくらいの価値の食品なのかが良くわからんかったので、$ベースでの購買力平価における最低賃金を比較の根拠にすることにしました。

という事で最低賃金は下記のとおり・・・(・ω・)ノ

 【$に換算した購買力平価における両国の最低賃金(2019年)】

  • フランス=$12.6/h
  • コスタリカ=$3.46/h

2019年のOECDにおける最低賃金(Wikipediaより)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E4%BD%8E%E8%B3%83%E9%87%91

3.6倍違う・・・・(゜-゜)

上記の通り購買力平価が違うので、フランスの日給¥1,300×8h=¥10,400の水準をコスタリカで達成するには、フランスでの賃金を3.6で割れば大体近い水準になるのではないかと推察されます。

チェリーの一日の収穫量は46kgなので、これを歩合の単位である1 Cajuelaにさらに換算すると最低賃金に基づいた歩合給が分かります。

 【最低賃金差に基づいて算出した新日給】

  • コスタリカで必要な最低日給=¥2,888(10,400÷3.6)
  • 1 Cajuela当たりの歩合給=(2,888÷46kg×12.9kg)=¥809

上記の¥2888(/46kg)を Cafuela(/12.9kg)に換算すると、歩合は1 Cafuela当たり約¥809払う必要があります。現状は¥200($2)程度なので約4倍ですね。

1kg当たりのワインと、上記の賃金水準を適応したコスタリカコーヒーのコスト

次にフランスワインと上記の賃金水準でのコスタリカコーヒーの収穫コストを比較してみます。

 【1kg当たりの収穫コストの比較】

  • ワイン1kg当たりの収穫コスト(10,400÷750)=¥13.8/kg
  • コーヒー生豆1kg当たりの収穫コスト(809÷12.9×5)=¥313/kg(約140セント/lb)

*コーヒーの場合はチェリー重量の1/5が生豆になるため、歩留まりが20%になります。よって5倍します

あれ!?ワインより全然コストがかかりますね!!その差は約22.7倍!!!(;゚Д゚)。仮に現行の$2/Cajueraでもやはりコーヒーの方がかなり収穫コスト高いです。

ポンド換算した場合、ピッカーのコストがなんと約140セント!!!(;゚Д゚)

・・・・・・!!

 【結果!!!

  • 140セント/lb(35セント(現行)+105セントアップ)許容できれば先進国と同待遇のピッカーコストを賄える。
  • でも収穫コストはかなり高い。

・・・・・・

これは新しい発想ですね(笑)うぽ。

・・・・・・

ついでに収穫の効率がどれだけ違うのか、収穫量と実際の液体で比較してみました。

 【一人当たりの一日の収穫作業効率比較】

  • ブドウの房=1,000kg
  • 最終的に得られるコーヒー生豆=9.2kg(46kg÷5)

コーヒーはワインの0.92%の収穫量になる(少な!!(;゚Д゚))

 【液量換算での比較】

  • ワイン750kg
  • コーヒー109.5kg(焙煎後▲15%減、CBR16で抽出し、15.6kg減損)

コーヒーワインの14.6%の液量になる(抽出しても追いつかん!!(;゚Д゚))

・・・・・・こうしてみるとコーヒーは効率が悪いですねー。ワインよりも収穫できないし、歩留まりも悪いし、抽出しても液量の多さでは全然かないません・・・。

やっぱり房で丸ごと収穫するのとは違い、1つずつ実をつまんで収穫するのはかなり作業効率良くないですからねー。1000kgと46kgだと相当違いますからねー・・・・(´Д⊂ヽ。

こんなに手間がかかるんだったら、ワインよりコーヒーの方がよっぽど高級品ですね(´∀`*)ウフフ。

実際にこの基準を適用してみる

という事でピッカーへの給与(1 Cajuera当たりの歩合賃)を今の4倍にすれば、ある程度まともな待遇になることがわかりました。

現行の条件と割り増した条件を比べてみるために、ポンド当たりFOB 400セントくらいの中の上位のスペシャルティを基準に考えてみることにしました。

このFOB400/lbの価格の内訳を分解し、それぞれちょっと(かなり)大雑把に計算してシミュレーションしてみます。

・・・・・

 【普通の場合】

*通常のFOB 400/lbのコーヒーの内訳(自家精製の場合)です。

*全てポンド(lb)当たりのコストをセント(C)で表しています

  • ピッカー手数料=35C 
  • 輸出業者手数料=50C
  • その他雑コスト=15C
  • 生産者の手取り=300C

(・・・・こんな感じかしら?)

計 FOB 400/lb

ちなみに真空包装のコストは大体+0.25/lb位。グレインプロやエコタクト等の穀物用ビニールの場合は+0.15/lb位。ここにさらに加算されてきます。

・・・・・・・

次に割増条件の方ですが、上記の内④の生産者の取り分を固定して、とりあえず①を4倍、②と③を2倍にしてみます。

ピッカー単体を見ればFOB+約140セントでOKになりますが、この水準を提供するとピッカーの給料だけ抜きんでてしまうので、他のコストとのバランスがおかしくなってしまいます。おそらく人件費/諸経費(ドライバー運賃、ウエットミル、事務手数料)等も全部上げなければならない状況になると思いますです。

本来は輸出業者の手数料とか運賃は上げる必要はなかったりします。なぜなら輸出業者の仕事はパーチメントコーヒーを脱殻して輸出規格に精製することなので、これに関してはスペシャルティだろうがコマーシャルだろうが同じだからです。

また物流も基本的に付加価値を生みません(リーファーとかの特別な仕様はまた別)。コーヒーを運搬すること自体に、これまたコマーシャルもスペシャルティも関係ないからですね。

でもピッカーに良い給料が出てると、当然他の業者でも賃上げ論争やストライキが発生すると思うので、やっぱりみんな上がって行くでしょうねー。

 【フランスの時給水準差を考慮してコスト調整をした場合】

*FOB 400/lbのコストをもとに、それぞれ値増しを適応した内訳です。

  • ピッカー手数料=140C(4倍)
  • 輸出業者手数料=100C(2倍)
  • その他雑コスト=30C(2倍)
  • 生産者の手取り=300C

計 FOB 570/lb・・・・

・・・・・・

かなり高くなるなー・・・・(;゚Д゚)

という事でFOB 170セントアップですねー(笑)。

・・・・・・・

こ・・・、これは・・・・。NY相場価格をコストだけで超えてしまっている(≧◇≦)!!!

通常のNY相場は大体120/lb程度(現在は高騰中で199/lb@2021/10/08)ですからねー。

この価格条件やはりアウトライト(契約時に売り手と買い手が合意した価格)じゃないと販売できないので、スペシャルティじゃないとできない商売ですねー。

ただピッカーコストが高いので、収穫者のモチベーションが上がって、実の熟度が上がりやすくなると思います。品質は向上するし、業界の就労率が上がる可能性があります。

ちなみにFOB 400/lbとFOB 570/lbのコーヒーをキロ当たりの円貨に直す(商社からロースターの販売値)とこんな感じになると思いますー。

 【ざっくりコスカリ♡(Cost Calculation)】

  • FOB400/lb ⇒¥1,400/kg~位?
  • FOB630/lb ⇒¥1,810/kg~位?

キロ当たり¥410の値上がりですね!!(うぽぽ!!)

それでもまあパナマゲイシャとかだと2,500セント/lb(!!)とかざらなので、それに比べればまだ全然ましな水準かもしれませんね!!

という事で、スペシャルティプレミアムとは別に、この170/lbの値差を勝手に“倫理的割増金”として“Ethical Premium”と提唱することしました!!(´∀`*)ウフフ

それでは新しい概念が生まれたという事で・・・・。

①バイヤーはEthical Premiumを支払い、エクスポーターが生産者に還元し、生産者はピッカーに上記の料金体系で支払う!!

②そうしてこれらのトランザクションを今流行りのブロックチェーン技術で台帳管理することで透明性を担保する!!

③上記を行えるような法整備を整える!!

(フランスの場合だと農園はピッカーの人数を政府に報告する義務があり、そして政府は飛行機を飛ばして、申告された人数が過不足なく農園にいるか監視するらしい(@_@))

・・・・・・・

と、ここまで出来たら最高でしょうが、まあ、そうはならないでしょうねー・・・・。

今回の試算だと、生産者の手取りとピッカーの給料が近づいているのでちょっとバランスが悪いです。これだと生産者も価格を上げてもっと収入を増やしたくなると思います。

コスタリカをモデルに選んだのは生産国では経済が良く豊かな国なので、ピッカーの給与も他の中米諸国より高く、それ以外の生産コストも高くなると考えらたからです。ここで折り合いが付ければ、他の生産国でも通用するでしょうね。

コーヒーの取引はドル建てで、ほとんどの生産国はドルに対して自国通貨が弱いです。それに比べるとコスタリカの為替は強めだと思われます。なので、コスタリカの基準でドル建てのEthical Premiumの価格設定を行えば、他の生産国は実入りが増えることになりますね。

・・・・・・

・・・・・・

・・・・・・

しかし・・・。

中米では収穫期に合わせて生産国を移動していくインディヘナ系の期間労働者が収穫にあたるのが通常なんですが、彼らに対してしっかりした給金を与えようというモチベーションはひょっとしたら低いかもしれませんねー・・・(そもそもきちっとした契約書とかをかわしていない)。

ただ最近のニカラグアではコーヒー以外の産業が良い給金を提示したため、コーヒー農園にピッカーが集まらなかった事例があります。よって、安い労働力といえどもやはり競合や競争は出てきます。

コロンビアやエクアドル等、ブラジル以外の南米では国内の期間労働者を集めなければいけないですが、上記の割り増し試算並みにピッカーの待遇を改善すると産業としてかなり活気が出る可能性があります。若者の農業離れを防止できるかもしれませんね。

アフリカの場合は、“生産者家族=農地保有者=収穫者”といった形になっているので、生産者の実入りは確実に増えるでしょうね。(ケニアとタンザニアはオークション形式だから最低落札価格を設定する感じ?)

まあ、フランスのブルゴーニュの手摘みワインが一本¥3,000~4,000位だと思うので、スペシャルティコーヒーの焙煎豆が100g¥1,500~2,000(高い??(´∀`*)ウフフ)になって消費国で常態化すれば、生産者側のコストも十分賄えるレベルになるかな???(その場合の生豆のkg単価は¥2,000~3,000kg位???COEのナショナルウイナー~下位オークションロット並みの金額だね)

・・・・・・

でもよくよく考えてみると、そもそも農業は政府が税金を投入して維持していることが多いので、いっそこのEthical Premiumを税金で対応してしまうというのも手かしら??(・ω・)ノ

・・・・・・

コーヒーではないですが、大国の農業保護の例をちょっと覗いてみましょう!

各国の自国農業保護の例

アメリカ、ヨーロッパはかなり自国の農業を保護しています。日本も保護していますが、先進諸国の中では後れを取っている感じです。

農民連

http://www.nouminren.ne.jp/newspaper.php?fname=dat/201907/2019072206.htm

アメリカは手厚いねー(汗)。どのような状況に陥っても収入がほぼ完全に守られていますね( ゚Д゚)。

生活クラブ

https://seikatsuclub.coop/news/detail.html?NTC=1000000384

“農業所得の9割以上が税金で賄われている”⇒EU諸国の事例・・・・。すご(・ω・)ノ。

・・・日本の政策の農業政策批判もありますが、日本政府は自動車等を輸出して(今はもうアメリカに工場あるけど)稼ぐために、代償として自国の農家を弱めて、農産物の輸入を増やした(圧力がかかる)という図式ですかねー?(・ω・)ノ

まあ儲けっぱなしはできないから、農業を弱めて農産物の輸入を増やし、アメリカに手を打ってもらったって感じかなー?

・・・・・・

コーヒーに話を戻しますが、焦点は生産国の予算内で農家保護にどれだけ財源を割けるかは、やはり政府の懐次第にもなるので、なかなか難しい問題ですなぁ・・・・・。

ただピッキング精度はコーヒーの品質に明確な影響を及ぼすので、スペシャルティでアウトライト商売をするにあたっては、決してないがしろにできません。むしろ最近流行りの生産処理なんかよりもよっぽどコストと手間をかけて取り組まなければならない超重要事項です。

最後にちょっとおまけで解説しときます。

高品質コーヒーを生産する上での基本

下記は良い品質のコーヒーを生産するにあたって厳守しなければならない内容です。

 【品質向上における最も基本的な取り組み】

  • 木のメンテナンスと衛生管理
  • 土壌保護
  • 十分な肥料散布
  • ピッキング精度向上
  • 水洗設備の衛生管理

以上の5つが最初の基本ですね!ここまで出来て、やっとテロワールの良し悪し、品種の適合性、栽培区画の見直しなどの必要な改良点が見えてきます。品種とか生産処理をいじるのはこういった基本がきちんとできてからですよ・・・・(-_-メ)。

タイやベトナムでいきなりシードル酵母やフルーツを入れたりする農家がありますが、足元の品質が整っていないと、いたずらにコストがかかって最終的に割の合わないコーヒーの生産になる可能性があります。酵母やフルーツで味を変えられるとわかったら、みんなやるでしょうし、そうすると品質の良し悪しや多様性がなくなって、変な味のする不自然なコーヒーがマーケットに溢れかえるでしょうね。

最終的にそのようなコーヒーが常態化してしまうと、例えば大規模な資本をもった農園とかがバンバン資本を投入してフルーツ添加行ったりすると、零細農家が全く太刀打ちできなくなるといった図式になりかねません。

生産処理は結局テイストをお化粧したり、脚色するくらいしかできないので、素の品質が良くなかったら、ただのオフフレーバーコーヒーになっちゃいますねー。

・・・・・・・

・・・・・・・

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あれ??そもそも何の話だったんだっけ??

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( ゚Д゚)

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いくらお金を積んでも、

私のハート♡は摘み取れないわ!!!!

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うぽぽ