こんにちは!!Cultivar Fanatic三神です!

競技会をやれば新品種・・・・!!

市場には毎年新しい品種が登場してきていますが、まあ、これらは別に新しく生まれた訳ではなく、正しくはすでに開発または選別された品種が新たに注目されているという事ですね!

現在の品種業界(?)ではコロンビアが注目されていますが、これ以外にもいろんな観点から注目されている品種群があります。温暖化懸念からはイエメンの固有種やアラビカ外の品種、健康面からはカフェインの含有量の少ない品種、味わいからはエチオピアの原生種系に注目が集まっています。

今回はアップデートとして複数ピックアップしてみました!

同時に品種早見表の方もアップしましたー。

Coffee Variety List

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あ、そうそうその前にちょっと豆知識(ほんとは種知識・・・・)までに下記の情報を記載しておきますね!

交配元(両親)が同じ品種たち

  • Marsellesa(ニカラグア)とParainema(ホンジュラス)
  • Lempira(ホンジュラス)とCatisic(エルサルバドル)
  • Centroamericano H1とMilenio H10(両種共にメキシコ、フランス、コスタリカでの共同開発)

上記は親が同じでさらに同じ品種、または兄弟関係にあるハイブリッド達です。こうしてみると味わいの近似性を確認できるかもしれませんね!

パライネマとマルセジェッサは酸の印象(リン酸ちっく)が似てるなーと思ったら、ほぼ同じ品種でしたね。ファナティック冴えてるう(。◕д◕。)?

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ということで前置きはこのくらいにして早速いってみよー!

今回お目見えの方々(*´▽`*)

  • Conilon
  • AC1
  • Chicho Gallo
  • Ombligon
  • Papayo
  • Casiopea/ Catiope F1

Conilon(コニロン)赤品種 C.Canephora

1912年にJerônimo Monteiro(ヘロニモ・モンテイロ?ジェロニモ・モンチーオ?)氏によってブラジルのEsprito Santo州に導入されたC. Canephoraに属する品種。原産地はDRCコンゴのKouilou川(コイロウ)で、ブラジルに伝播した際にスペルミスが生じ、Konilonと表記され、最終的にConilon(コニロン)として認知されました。RD2 Vision社代表のクリストファー・モンタニョン教授によると、Conilon種はSG1遺伝グループに属するのに対して、いわゆるRobusta種はSG2遺伝グループに属しているとの事。ブラジル国内ではこのConilon傘下の品種がゆうに200種を超えており、様々なバリエーションが存在します。

知名度のある品種はVictoria種(ヴィクトリア)、Ouro Perto種(オウロ・ペルト)などがあり、Empresa Brasileira de Pesquisa Agropecuáriaが開発した”EMBRAPA”ライン(https://www.embrapa.br/)や、Instituto Capixaba de Pesquisa, Assistência Técnica e Extensão Ruralが開発した”INCAPER”ライン(https://incaper.es.gov.br/)などの品種群があります。

味わいは通常のロブスタとあまり変わりはないですが(まあ、同じ味です)、物によっては若干の酸を表すことがあるみたいです。World Coffee ResearchでもConilon系に属する品種を参照することができるので、よかったら見てみてください(BRSシリーズ)。日本ではブラジルに強い大手商社、丸紅、三井、三菱等からオファーを取得できると思いますが、あまり一般的ではないですねー。なぜならベトナム(Unpolish/Polish)、インドネシア(AP-1、WIB-1)のロブスタの方が安価で距離的に近いからですね。

上記とは別に日本では知られていない高品質ロブスタがエスプレッソ用としてヨーロッパで流通しているという噂を聞いたことがありますが、真相はよくわからないですね。アフリカではタンザニアのブコバ・ロブなんかが日本でも認知されています・・・・。これ以外にはウガンダ、コンゴ等のロブスタもありますね。そういえば昔ルワンダのナチュラルのロブスタをオファーされたことがありましたね!ナチュラルのフレーバーがあって、とても甘かった記憶があります。しかし10年前の当時で¥600/kgを超えていたため、販売先が全く存在しませんでした(笑)(*´▽`*)アハハ。(インドネシアの最高品質WIB-1のLargeで当時¥500/kgくらいだった)。

最近取りざたされる2050年問題ではアラビカ外の品種が脚光を浴びており、何とか採用していきたいという意欲が業界でもかなり垣間見られるようになっていますね。

Perfect Daily Grind

https://perfectdailygrind.com/2020/08/exploring-the-connection-between-canephora-robusta/

World Coffee Research

https://varieties.worldcoffeeresearch.org/robusta/varieties

INCAPER

https://biblioteca.incaper.es.gov.br/digital/bitstream/123456789/3542/1/chapter-01-coffea-canephora.pdf

AC1 (エーシーワン)赤品種

最近デカフェ処理用の薬剤がアメリカで禁止されそうになっているカフェインレス業界ですが、そもそも「最初から含有量の少ない品種にすればいいじゃん」という機運が高まっています。AC1もその一つで60年以上前、国連の食料農業機構のグループがエチオピアを訪問した際に、621種類に及ぶアラビカ種の種子が採取されて、世界中の研究機関に供給された経緯があります。こうした種子の中には後にコスタリカのCATIEに持ち込まれたものがいくつか存在したようです。ブラジルのコーヒー研究機関、IAC(Instituto Agronômico de Campinas)の研究者であったアルシデス・カルバーニョ博士はCATIEに送られた種子らを入手し、1973年にブラジルのカンピーナスにあるFazenda Santa Elisa農園(ファゼンダ・サンタエリサ)にて試験栽培を開始しました。26年後には同じくIACの研究員であったマリア・ベルナルデーテ・シルバローラさんが、カフェイン含有量が極めて低い、3種のアラビカコーヒーの木を発見し、それぞれAC1、AC2、 AC3と命名しました。

AC1は樹高が高く、他のコーヒーの木に比べて横木の角度が浅い特徴を持っています。また収量も比較的少ないので、あんまり生産者に好感されなさそうですね・・・・。さび病に耐性を示しますが、高温や乾燥環境には繊細だそうです;つД`)。(高熱や乾燥に弱いのは、害虫や厳しい外的環境から身を守るため、実にカフェインを蓄える必要がない環境に自生していたと考えらえる=渋味や苦味などのネガティブが少なくカッププロファイルが良好な可能性がある。)

AC1には約0.76mgのカフェインが含まれており、これは比較的カフェインが少ないとされるブラジル品種、Mundo Novo種の8-12mgと比較しても著しく含有量が少ない(マジで少ないですね!!です)。また、このAC1を既存のアラビカ種Catuaí種、Mundo Novo種、Obatã種、Ouro Verde種などと交配させた次世代種は、収量は多くないものの0.03~0.1程度(参照元が突然“%”に表記を変えたから気を付けて読んでくださいね)の低カフェイン含有率が確認されました。

アメリカのカフェインレス市場は288.6億ドルに上っており、こうした人為的ディカフェ作業を必要としない、生来の低カフェイン栽培種に注目が集まっているようです。生産者の中にはこうした低カフェイン種の栽培に興味を示すところもあるようです。

What is the AC1 coffee variety & could it become more popular?

https://perfectdailygrind.com/2023/09/ac1-coffee-varieties/

ちなみに高標高環境では、コーヒーは病気などにり患しにくいので、カフェインの含有量が少なくなります。なのでスペシャルティのアラビカ種はカフェインが少な目です。逆に低地で病害虫の脅威にさらされる確率の高いロブスタ/カネフォラは、カフェインによって外的から身を守る必要があるため、含有率が高くなりますー。

Chicho Gallo(チチョ・ガヨ)赤品種

エチオピアのAmaro Gayo(アマロ・ガヨ)というエリア(もしくはプランテーション)からパナマに持ち込まれたエチオピア原生種。Volcan地方のHertmann農園(ハートマン)発で、オーナーのニックネームMr. Ratibor “Chicho” Hartmann の“Chicho(チチョ)”をつけてChicho Galloという品種名にしたそうです。すでに栽培クロップは4世代目を経過しているとのことで、Best of PanamaでもGeisha外でのエントリーで入賞しています。

BOP

https://auction.bestofpanama.org/ja/lots/finca-hartmann-chicho-gallo-natural-copoazu

Amaro Gayo(アマロ・ガヨ)は同名の銘柄で流通しており、輸出業者を営んでいるAsnakech Thomas(アスナケシュ・トーマス)氏のプロジェクトの知名度が良く知られています。Amaro特別郡=Amaro Special Woredaという行政区画が存在します。

パナマもうさん臭いエチオピア原生種系がだんだんみられるようになってきましたね。隣国のコスタリカにはCATIEがあるのでCATIEストックのエチオピア原生種があるのはわかるのですが、Amaro Gayoはそれとは別系統ですね。・・・・その内74110種とか出てきそうだな・・・・(; ・`д・´)。

Amaro Gayo

https://www.facebook.com/AmaroGayo/

Inter American

https://interamericancoffee.de/coffee-selection/ethiopia-amaro-gayo/

Roastmasters.com

https://www.roastmasters.com/amaro.html

(Interamericanに記載されている地図は、いわゆるコーヒーエリアではない別地域のSidamoなので、誤記です。気を付けてください(笑))

Ombligon(オンブリオン)赤品種

2023年のWBCでオーストラリア代表のファイナリストが使用したことで、注目が高まった品種。Ombligon種は詳細が判明しておらず、コロンビアのHuila県(ウィラ)が発生地として見られています。スペイン語で“へそ”の意味があり、その名の通り、特徴的な実の形をしています(つまりは縦長ということ)。

同県でとりわけ著名な、El Diviso農園(エル・ディヴィソ)での扱いが良く知られていますが、オーナーのネスター・ラッソー氏によると、専門家はエチオピア原生種の系譜に属するのではないかと見ているようです。この原生種はコロンビア国内での自然変異を経て、コロンビア在来種の特性も併せ持ったと考えられています(ん?在来種と交配したってこと?)。しかし、現在も様々な意見があり、Pacamara種、Caturra種、Bourbon種、Castillo種などの品種が変異前の母体品種候補に挙がっているそうです。

ややフローラルな印象があって、さらにコロンビアらしいボディ感と甘さが感じられます。Pink Bourbonより、やや濃厚な味わいがあるようですね。まあ私もカップはしたのですが、アナエロだったので本来のキャラは良く把握できていません(コロンビアのアナエロという時点で、もうわからないですけど(笑))。

What is Ombligon coffee & could it become more popular?

https://perfectdailygrind.com/2023/08/what-is-ombligon-variety-coffee/

Lohas Beans

https://lohasbeans.com/producers/ombligon/

Papayo(パパヨ)赤品種

Pink Bourbon種やOmbiligon種と同じく、コロンビアはHuila県で発見された伝播系統が不明とされる品種です(´∀`)マタカヨ。果実の形状がパパイヤに似ていることから“Papayo”と名付けられました。Huila県以外ではQuindio(キンディオ)やTolima県(トリマ)などでも生育されているみたいですね。このPapayo種にもエチオピア原生種の因子があることが判明しましたが、最近あまりにもヘンテコ品種がHuila県で確認されており、これは相当不自然な現象であると業界でも認知され始めています。噂では同地方のAcevedo(アセヴェド)の町に世界中から採取した品種を試験栽培し、ブリーディングしていた研究農場が存在したようです。現在このプロジェクトは放棄されたものの、開発品種らその命脈を保ったため(それはそれで大問題)、これがHuila地方で興隆を見せているミステリアスな品種群のルーツと考えられています。こ、これは・・リアルなバイオハザード(∩´∀`)∩!!

縦長の形状を持ち、アピアランスが大変似ているため、上記のOmbligon種と同じ品種でないかと考える関係者もいますが、WCRの分析によるとPapayoはエチオピア原生種の因子を持つものの、この二つが全く同じものであるかどうかの確証が得られていないみたいです。現在もさまざまな憶測が流れ、これら二つは共にPink Bourbonの派生種だと考える人もでてきました。Pink Bourbon種もカティモール系だとかエチオピア原生種とかいろいろ異論がありますが、遺伝子分析してもその結果を現在確認されている全てのPink Bourbon種に適応できないので(クローンではないので、同じ遺伝情報にならない)、まあ100%確実なことはなんも言えない状況ですね!!

Pink Bourbon

品種自体の特性としては生産性が高く、標高は1,400~2,000m程度の高地が適しているようで、カップクオリティも高いです。プラムやピーチ、チェリーといったストーンフルーツの他、マンゴーやパイナップルといった南国系フルーツのフレーバーも感じられるようですが、ファナティックはまだお見えしてませーん。

Huila県ではEl Mirador(エル・ミラドール)を含む複数の農家で現在栽培されている模様です・・・。

The Papayo variety: Why you might see this coffee at competitions

https://perfectdailygrind.com/2024/04/papayo-variety-coffee-competitions/

Casiopea/Catiope(カシオペア/カティオペ)赤品種 *F1品種

F1品種系ハイブリッド。コスタリカCATIE、中米連合のPROMECAFE、そしてフランスのCIRADとの共同で誕生した初期のF1品種群の一つです。Casiopea種はCaturra 7とEthiopia原生種ET41との交配種で、F1系では珍しくCatimor(カティモール)やSarchimor(サルチモール)などの系譜に連ならないハイブリッド品種です。同時期に開発された品種にはCentroamericano種(セントロ・アメリカーノ)やMilenio種(ミレニオ)などがありますが、これらと違ってロブスタなどの因子は持たないのが特徴ですね。収穫量は多いのですが病害虫などに耐性を示さないのは当時の開発傾向としては変わっていますね・・・。ちょっと前はコロンビアやグ、アテマラでの採用が最近見られるようになりましたが、最近また聞かなくなりました(笑)。通常の中米品種より、グラッシー感が少なく、エチオピアの因子を持つため、酸やフレーバーに特徴が出やすいのが良いところ。バランスが良くて使いどころの多そうな品種ですね!・・・ただ病害虫に耐性がないので、秀逸なカップクオリティがないと、今後の繁栄はちと厳しそうな予感があります。

2021年上半期、コーヒー品種アップデート!

World Coffee Research

https://varieties.worldcoffeeresearch.org/varieties/casiopea

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というところの久々の品種紹介でしたー。

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アセヴェドの町には恋人たちの楽園があるらしい・・・・・

ロンリーなわたしもマッチングできるかな「ワク(灬ºωº灬)テカ」!?

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(‘Д’)タイヘンモウシワケアリマセンガ、トウシセツハ、ゲンザイ、エイギョウヲ、テイシシテオリマス

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;つД`)うおーん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ぱぱ代ちゃーん!!!!!!!!!!(だれ?)