こんにちは!!Coffee Fanatic三神ですー。

やっと少し時間が取れたので、今回のテロワールシリーズは中米のニカラグアに行きたいと思います(*‘∀‘)。

スペシャルティシーンでは2002年からCup of Excellenceに参加していまして、割と初期の方から積極的に取り組んできた国です。

年間の生産量は大体265万袋(約160,000MT)になります。ホンジュラス、メキシコ、グアテマラに次いで、中米では第4位の生産量を誇ります。

国の主要産業は第一次産業(労働力割合40%)である農業で、コーヒー以外には、米、牛肉、たばこ、バナナ、砂糖キビなどを生産しています。特に牛肉は有名で、日本にはあまり流通することはないですが、柔らかい肉質でとっても美味しいですよ( *´艸`)ジュルリ。

・・・・第一次産業が農業だと、当然国経済は低く、ホンジュラスと同程度なので、貧しい国です。こういった国はホンジュラスと同じなのですが、スペシャルティなどに取り組んで、収入を上げていく方向でしか経済を伸ばす方法がありません。ただニカラグアはあまり標高が高くないので、今一つ飛びぬけた品質のスペシャルティや有名農園が無いのがちょっと残念なところです・・・。

近代史に目をやると1979年にニカラグア革命が起きました。反米組織であるサンディニスタ解放戦線が実験を握ると、アメリカの援助を受けた旧ソモサ派の右派ゲリラによって結成された“コントラ”との内戦に発展します。

ホンジュラスで紹介したFinca Mierisch(フィンカ・ミエリッヒ=ミエリッシュ)のご先祖はもともとドイツの移民で鉄道事業のために技術者としてニカラグアに入植したのですが、せっかく敷設した鉄道はこの内戦で全て武器、弾丸の材料とされてしまい、今は何も残っていません・・・。

コントラの基地はホンジュラス国境沿いにあり、また同国から武器供与を受けていたため、サンディニスタ解放戦線はコントラへ攻撃を行いましたが、ホンジュラスを越境しての侵攻が懸念されました。そのためアメリカ軍の介入があり、国境沿いはかなり緊張した状態になりました。ニカラグアとホンジュラスの国境沿いの北東エリアは地雷ゾーンとして注意喚起がされていました。一応2010年に撤去されたとの事ですが、ファナティックが赴いたときには現地の地図に普通に地雷原が記載されてましたねー(;・∀・)。

1990年に革命政権は実権を失いますが、国家、国民の疲弊はかなりの物でした。これが尾を引いて今でもニカラグアは中米の中でも貧国です。このあと紹介するBuenos Aires/Las Segovias/Cafe de OrtizとFinca Mierischは内戦時、互いに敵対グループという関係でした。今は何ともないのですが、現地のツアーアテンドの時にちょっとした気遣いがお互いにあるような雰囲気が何となく感じられることがありました。

現在でも大統領の再任問題などで政治不安が度々勃発することがあるので、国政は完全には安定していません。それでも中米の中では、治安は良い方の部類に入ります(隣国のホンジュラスは最悪だけどね・・・)。

話しをコーヒーに戻すと国の機関としてはACEN(Asociacion de Cafes Especiales de Nicaragua)があります。しかし、HPのリンクが機能していないようですね。うぺぺ。

ACEN Cafes de Nicaragua

https://www.facebook.com/asoccafes.nicaragua/about/?ref=page_internal

またワタル時代にお付き合いした輸出業者は以下のところがあります。

輸出業者

  • Buenos Aires(Emilio/ Olman Valladarez)
  • Las Segovias(Luis Arberto Balladarez)
  • Finca Mierisch(Mierisch Family)

Buenos Aires(ブエノス・アイレス)は巨大商社であるE-comグループに属しているニカラグア北部、Nueva Segoviaの輸出業者です。エミリオ/ オルマンのバジャダレス兄弟が運営しています。

https://www.facebook.com/CAFETALERA-BUENOS-AIRES-199771830083771/

Las Segovias(ラス・セゴビアス)も同じくNueva Segoviaエリアの輸出業者ですね。アルベルトさんが運営しています。

Finca Mierisch(フィンカ・ミエリッシュ)はニカラグア中部(?)のMatagalpaを拠点とする輸出業者です。自社が運営する農園の自社輸出を行っています。

ニカラグアでは小規模生産者ももちろん多くいらっしゃるのですが、Buenos Aires、Las Segovias、Cafe de Ortiz、Finca Mierisch、Agricola Rajuanseといったようにある程度の規模を持った企業体の管理農園との取引が多いです。こういった企業はいうなれば社宅がついている地方の工場のようなもので、会社が農園内に労働者の住宅や学校などを設立し、生産地コミュニティーの社会インフラを兼ねている感じになります。なのでオーナーは生産者というよりかは、社長とか村長とかに近い感じかもしれません。ちょっと昔のCOEの農園紹介でやたら「労働者のため学校や、サッカーコートが作れてうれしい」といったコメントが多かったのはこういった背景がある場合があるわけですねー。

・・・・・

まあ、詳しくは後ほどご紹介しまーす!

ニカラグアのテロワール

それほど大きい国ではないので、首都Managua(マナグア)の空港から3時間くらいでMatagalpa(マタガルパ)。5時間くらいでNueva Segovia(ヌエバ・セゴビア)エリアに入ることができます。ツアーをするには本当にちょうどいい規模間の生産国ですね!!

今回は過去のCOEの2012年~入賞している地域をリサーチ+なじみのあるエリアをご紹介します。(北の県から順に行きます)

【ニカラグアの生産地域】

  • Department(デパートメント、県)
    • Municipality(ミュニシパリティー、自治体)
      • City/ Towns(シティー/ タウン、市町村)
  • Nueva Segovia
    • Dipilto
      • El Guácimo
      • El Volcan
      • La Laguna
      • Las Nubes
      • Los Manos
      • Los Planes
      • Ojo de Agua
    • Japala
      • La Providencia
    • Macuelizo
      • Brujil
      • El Suyatal
    • Mozonte
    • Ocotal
    • San Fernando
      • Ciudad Antigua
      • El Ural
      • Lugar El Bayuncun
  • Madriz
    • San Juan del Rio Coco
    • Totogalpa
  • Jinotega
    • Jinotega
      • El Arenal
      • Laguna Verde
      • Lipululo
    • San Rafael del Norte
  • Matagalpa
    • El Tuma-La Dalia
    • Matagalpa
      • Yasica Sur
    • San Ramon

この内Nueva Segovia、Matagalpa、Jinotegaが主要な産地になります。ナンバー1はやはりNueva Segoviaになりますね。COEは大体このエリアで占められることが多いです。

Nueva Segovia(ヌエバ・セゴビア)とMadriz(マドリス)

すぐ北はホンジュラスに迫る、同国の北西に位置する生産エリアです。冒頭でも述べたようにニカラグアはあまり標高が高くない生産国ですが、このNueva Segoviaが比較的高いエリアになり大体1200~1400m位の標高があります。一部1700mとかもあるのですが、本当に小さい限定的なエリアになるので、あまり一般的ではありませんね。Madrizは別の県なのですが、Buenos Aires系の農園があるのと、Café de OrtizのドライミルがTotogalpaにあるので併記しときますー。

  • Nueva Segovia
    • Dipilto(ディピルト)
      • El Guácimo(エル・グアシモ)
      • El Volcan(エル・ボルカン)
      • La Laguna(ラ・ラグーナ)
      • Las Nubes(ラス・ヌベス)
      • Los Manos(ロス・マノス)
      • Los Planes(ロス・プラネス)
      • Ojo de Agua(オホ・デ・アグア)
    • Japala(ハラパ)
      • La Providencia(ラ・プロビデンシア)
    • Macuelizo(マクエリソ)
      • Brujil(ブルヒル)
      • El Suyatal(エル・スヤタル)
    • Mozonte(モソンテ)
    • Ocotal(オコタル)
    • San Fernando(サン・フェルナンド)
      • Ciudad Antigua(シウダー・アンティグア)
      • El Ural(エル・ウラル)
      • Lugar El Bayuncun(ルガール・エル・バユンクン)

MadrizはNueva SegoviaとEsteliの間にある県ですね。

  • Madriz(マドリス)
    • San Juan del Rio Coco(サン・フアン・デル・リオ・ココ)
    • Totogalpa(トトガルパ)

・・・やっぱりDipitoが多いなー・・・。MozonteやOcotalも優良テロワールとして名高いエリアですね!!もうほんとここら辺はホンジュラスの国境寸前になります。ここでご紹介する生産者はBuneso Aires社、Café de Ortiz社、Las Segovias社です。

【Buenos Aires/ Olman, Emilio Valladarez】(ブエノス・アイレス)

  • Buenos Aires/ Luis Emilio Valladarez(Buenos Aires, Los Manos, Dipilto)
    • ブエノス・アイレス/ ルイス・エミリオ・バジャダレス
  • La Laguna(La Laguna, Dipilto)
    • ラ・ラグーナ
  • Ojo de Agua(Ojo de Agua, Dipilto)
    • オホ・デ・アグア
  • El Naranjo(El Guacimo, Dipilto)
    • エル・ナランホ
  • Quilali(Quilali, Dipilto)
    • キラリ
  • El Suyatal(El Suyatal, Macuelizo)
    • エル・スヤタル
  • Miraflor(Ciudad Antigua, San Fernando)
    • ミラフロール
  • San Salvador(San Salvador, Dipilto)
    • サン・サルバドール
  • Las Nubes(Nueva Sagovia広域ロット)
    • ラス・ヌベス
  • Los Pinos(Nueva Segovia広域ロット)
    • ロス・ピノス
  • El Carmen/ Luis Emilio Valladarez(San Juan del Rio Coco, Madriz)
    • エル・カルメン(マドリス県)

(これら全部農園主がLuis Emilio Valladarez・・・・・(‘ω’))

Dipiltoエリアに多数の農園を抱える大御所Buenos Airesミル・・・。Emilio/ Olman(エミリオ/オルマン) Valladarez兄弟が運営する(?)輸出業者ですね。何回もCOEの上位に入っている常連さんです。あまりにも受賞しているので、はっきり言って真新しさは皆無ですね(笑)。農園運営を行うのはEmilioさんですが、この方はたくさん農園を持っているので、COEでは別の農園で何回も名前が挙がってきます。他の国では2ロットくらいはこういったことがある場合もありますがニカラグアCOEはちょっと異常ですね。特に2017年のCOEでは5ロットも彼の名前が挙がってきます・・・・(;・∀・)。ちなみにスイスの巨大商社E-comグループ傘下であります。

こんだけ所有農園が多いともはや豪農・・・?かしら?

Buenos Aires農園と言ったらMaracaturra種ですねー!!マラゴ3兄弟の中で最も実が大きい品種です。とくにニカラグアでは標高が低いため、スクリーンが伸びやすくてすごい大きな生豆になります。焙煎豆一粒をそこらへんに置いておくとまるでゴ○キ○リの様に見えてたまにビビることがあります(笑)。他にもいっぱい農園がありますが、なじみのあるところだと、Buenos AiresLa LagunaOjo de AguaEl SuyatalEl Naranjoあたりですね!

Maracaturra種は大きな外見にも関わらず、味わいは繊細で明るくクリーンなカッププロフィルを持ちます。ちょっとオレンジっぽい感じです。兄弟のPacamaraやMaragogypeのようなトロピカルな感じにはあんまりなりませんね。ある意味日本人好みな味かも・・・?これ以外の品種ではLa LagunaEl Naranjo農園のCaturra種のロットを購入することが多かったですね。いずれもクリーンでハーバルになりにくく、とっても上質な感じのコーヒーです♡。

【Cafe de Ortiz/ Segio Noe Ortiz】(カフェ・デ・オルテス)

  • Casa Blanca/ Sergio Noe Ortiz(Los Planes, Dipilto)
    • カサ・ブランカ/セルヒオ・ノエ・オルティス
  • El Porvenier(San Fernando)
    • エル・ポルベニール
  • Embassy(Mozonte)
    • エンバシー

Nueva Segoviaのすぐ下にある、Madri県のTodogalpa(トトガルパ)にドライミルを構えるCafé de Ortz社。正式な社名を失念しましたが、たしか”カフェデタリア?カフェデライア?~なんとかOrtiz”だったと思います(´・ω・`)・・・。オーナーは我らがコーヒー求道者Sergio Ortizさんです。以前ブログでご紹介したこともあるかと思いますが?(あれ?Facebookだっけ?)。以前は放蕩息子だったのが、父君の死をきっかけに人が変わり超熱心な生産者になった御仁です。譲り受けた農園であるCasa Blancaの他にEl Porvenirを所有しています。そして打ち捨てられていた秘境農園である、Embassyを購入。これらの農園運営を行っています。

Totogalpaのすぐ上にNueva SegoviaのOcotal(オコタル)という町があるのですが、ここにのFrontera(フロンテラ)というホテルは真ん中にプールがあって、ここで夜にビールをのんでChillするのが定番ですね。ご飯もおいしいし、農園にアクセスが良いのでとても良いホテルです。

Hotel Frontera

https://hotelfronteraocotal.com/es/index.html

(なんか毎年きれいになっていっているような気がするな・・・・)

Casa Blanca農園は基幹農園で、La Copa/ High Land(ラ・コッパ/ハイランド)区画が高標高でLos Calpules(ロス・カルプレス)区画が低いです。最近ではPacamara種のナチュラルがいい感じですね。2012年のCOEで10位に入ったことがあります。またこの農園にはブラジルPinhalense(ピニャレンセ)製の高性能ウェットミルがあり、ここで他に所有している農園のチェリーの生産処理を行います(この設備は父君の遺産で購入されました)。

El Porvenir農園は昔Pacamara種を植えていましたが、Java種に転向してから品質が上がりました。RDCでもJava種のナチュラルを何回か購入しています。土壌の適合性が良かったみたいで、過熟香+そこはかとなくエチオピア感もあってGood!!

Embassy農園は名づけ親がワタルの関根本部長です。品種はCatuai種がメインですかね。Java種やGeisha種も試したそうですが、夜間の気温が寒すぎてちょっと育たなかったみたいです。初期のロットは甘さと質感に優れ、濃いい感じでしたが、最近はちょっとカップしてないですね。トンデモない山間部にあるので、農園に行くのにすごい時間がかかります・・・。むちゃくちゃな起伏ですが、なんとここを走行距離20万キロ超のトラックが夜間にチェリーをCasa Blancaのウエットミルまで運びます。滑落の危険が半端ないです(;^ω^)。またこの農園は標高と緯度が高いために実の成熟が遅く、COEの出品に間に合わないという残念な現状があります。このことから分かるように大変採算の合わない農園となっています。あうち。

【Las Segovias/ Luis Alberto Balladarez】(ラス・セゴビアス)

  • Un Regalo de Dios/ Luis Alberto Balladarez(Mozonte, Dipilto)
    • ウン・レガーロ・デ・ディオス/ ルイス・アルベルト・バジャダレス
  • La Bendecion(La Providencia, Jalapa)
    • ラ・ベンデシオン

Las Segoviasという輸出業者を営むAlbertoさんが所有する農園です。名字のスペルがちょっと違いますが、上記で紹介したBuenos AiresのOlman/ Emilio Valladaresのいとこです。実はCafe de OrtizのSergioさんとも親戚関係にあったります。

生産地によくあることなのですが、昔広大な農場を持っていた地主が、代を重ねるごとに子孫に農園を割譲していくことが多かったので、特定のエリアの生産者のもとをたどると、みんな親戚同士だったります。

Un Regalo de Dios農園はちゃんとカップしたことないですねー。2020年のCOEで優勝していますが、まさか生産者でエントリーしていたとは・・・・。ファナティックは2011年Albertoさんに初めて会いましたが、その時は輸出業の社長さんだと思ってました。農園も持ってたんですねー(そりゃ持ってるだろ・・・)。

La Bendicion農園は2018年に優勝しています。よくよく調べてみると2015年のCOEから入賞してました・・・。Jalapa地区はDipiltoよりもさらに北東に進んだところにあるのですが、やはりホンジュラス国境沿いです。ここら辺は山脈的にはDipilto-Jalapa Mountain Range(ディピルト-ハラパ山脈)というのですが、やはりこの国境沿いの高地が良いテロワールを持っているのでしょうねー。

・・・・・

Nueva Segoviaのテロワールは上品できれいな酸ですね!あんまりキャラクターははっきりしないですけど、ハーバルになりにくく、程よくクリーンで上質な中米といった感じです。日本人好み(?)かも(*‘ω‘ *)。

Esteli(エステリ)

空港のある首都Managua(マナグア)から北上すると途中にある都市です。Jinotega県の西にある県でニカラグアの中では主要都市の一つですが、コーヒーのイメージはあんまりないですねー。途中で宿泊するときに使いますねこの町。

  • Esteli(エステリ)
    • Limay(リマイ)
    • Pueblo Nuevo(プエブロ・ヌエボ)

2021年のCOEにAuxilio Mundial農園。2015年にはLa Cumbres農園が入賞していますが、この10年くらいでこの2つしか入賞していません。・・・・うーん・・・レアですね。

・・・・・・

Esteliのテロワールはー・・・・。JinotegaとMatagalpaに近い感じですかね?そもそもカップしたことがないのでよくわかりませーん(‘◇’)。

Jinotega(ヒノテガ)

Nueva Segoviaからやや南東に位置し、その南はMatagalpaになります。同国では主要な生産地の一つになります。県の形が北東に長いのですが、スペシャルティで主要な産地は南西側のMatagalpa県やNueva Segovia県に隣接した地域になります。

  • Jinotega(ヒノテガ)
    • Jinotega(ヒノテガ)
      • El Arenal(エル・アレーナル)
      • Laguna Verde(ラグーナ・ベルデ)
      • Lipululo(リプルロ)
    • San Rafael del Norte(サン・ラファエル・デル・ノルテ)

COEでは2021年の入賞が8ロット。2018年に9ロットが入賞してます。13位に入賞したLoa Milagros農園はなんか聞いたことがあります。でもそれ以外の農園はあんま聞いたことがないかな・・・・汗。産地としてのCOE入賞実績はNueva Segoviaに次いで多く、同国のスペシャルティでは第2位の生産地域といえるでしょう。ここではFinca Mierischのロットをご紹介しますです。

【Finca Mierisch】(フィンカ・ミエリッシュ)

https://www.fincasmierisch.com/farms

  • San Jose/ Mierisch Family(Lipululo)
    • サン・ホセ/ ミエリッシュ・ファミリー
  • Las Delicias(Lipululo)
    • ラス・デリシアス
  • La Escondida(Lipululo)
    • ラ・エスコンディーダ
  • Mama Mina(El Arenal)
    • ママ・ミーナ
  • El Suspilo(El Arenal)
    • エル・ススピロ
  • La Huella(El Arenal)
    • ラ・ウエジャ
  • Los Altos(El Arenal)
    • ロス・アルトス
  • Laguna Verde(Laguna Verde)
    • ラグーナ・ベルデ

・・・・えっと、HPの方だと、El Arenal(エル・アレナル)とLaguna Verde(ラグーナ・ベルデ)はMatagalpaとの記載があるのですが、正しくはJinotegaのようです・・・。まあ、県境だからどっちも似たようなものですかねー。

San Jose農園は基幹農園といってもよいかもしれません。Don Estabanドライミルからのアクセスが良いため、訪問頻度の高い農園ですね。2012年のCOEでは24位に入賞。この農園のナーサリーではいろいろな品種が実験的に植わっていて、当時からLaurina種、Catimor種、Ethiosal種などの品種も実験栽培していました。すぐ傍らにあるApanas(アパナス)湖からの反射を受け、日照時間がかなり長いのがこの農園の特徴でもあります。なおJava種はこの農園の代表表的なロットでストラクチャーのある明るい酸味を発揮しています。またYellow Pacamara種も偶発的に発生した品種なのですが、こちらのナチュラルのロットはトロピカルフルーツ感満載ですごく素晴らしいロットでした、日本では〇CCさんに販売していたとかで、なかなか売ってもらえなかった記憶があります(笑)。

Finca Las Delicias農園は、Matagalpaに拠点を持つFinca Mierischが所有しています。マイルドな酸で甘みがあり、まさにデリシャス!!(*‘ω‘ *)・・・・。だったような気がします。

La Escondida農園といえば、恐怖のPulped Natrural・・・Perla Negla(ペルラ・ネグラ=黒真珠)(;・∀・)!!・・・当ブログの生産処理編でもご紹介しましたが、粘液質の残ったウエットパーチメントを薄く広げてビニールでサンドイッチし、日の当たらない小屋で意図的にカンジダ属などの酵母で発酵(カビ?)させたコーヒーです。Erwinさん曰く、「コンデンスミルクの味がする!!」・・・そうですが、なんかコリアンダーのような風味にチーズのようなニュアンスがあり、結構変な味のコーヒーです。・・・これ本当に大丈夫なのかな・・・・(/・ω・)/。

Mama Mina農園は確かEriwinさんのおばあさんだったか、お母さんだったの名前にちなんだ農園だったと思います。よく聞く農園なのですが、あんまりカップした記憶がありません(笑)。

El SuspiloLos Altosはよく聞く農園名ですね。Caturra種などの通常品種でのロットを購入していた記憶があります。これらは甘さ、質感、酸のバランスが程よくて使い勝手の良いコーヒーでしたね。なおEl Susupiloは最近Orange Bourbon種のロットもあるようです。それにしてもMierischは扱い品種の種類が多いなー・・・・。

・・・・・・

Jinotegaのテロワールは酸と甘さって感じですかね?Nueva Segoviaほど明るく上品な感じではないのですが、それほどハーバルな感じにならないので、安心感のあるコーヒーですね!・・・ちょっとキャラクターが弱めなのが気になりますが、そもそもニカラグア自体にインパクトはそれほどないのでちょうどよい感じかもしれません。

Matagalpa(マタガルパ)

ニカラグアの重要な生産エリアの一つであるMatagalpa県には海外のロースターに引き合いの多い、Finca Mierischの本拠地があります。主要産地としては南部になりますね。ペルー系ベンチャーのAgricola Rajuanseもここで農園を運営しています。

  • Matagalpa(マタガルパ)
    • El Tuma-La Dalia(エル・トゥマ – ラ・ダリア)
    • Matagalpa(マタガルパ)
      • Yasica Sur(ヤシカ・スル)
    • San Ramon(サン・ラモン)

Matagalpa県ではFinca Mierischが“Los Favoritos”といったプライベートオークションを開催していたため、同社のロットの知名度が著しいです(でも多くの農園がJinotega側・・・・)。・・・そう言えば昔の社名はCafé Sol y Agua(カフェ・ソル・イ・アグア)って名前だったような気がしますが、今はFinca Mierischになったみたいですね。Dry Mill設備のあるDon Estaban(ドン・エスタバン)ミルではWiney Natural、Funky Natural、各種HoneyやPerla Negraなどを生産していましたね。

【Fincas Mierisch】(フィンカ・ミエリッシュ)

https://www.fincasmierisch.com/

  • Limoncillo/Mierisch Family(Yasica Sur)
    • リモンシージョ/ ミエリッシュ・ファミリー
  • El Enacanto(Yasica Sur)
    • エル・エンカント
  • Los Placeres(Yasica Sur)
    • ロス・プラセレス

Limoncillo農園はニカラグアで有名になったJava種を最初に導入した農園です。2007年のCOEで27位に入賞しています。エチオピアライクなキャラクターになんちゃってGeisha種のようなニュアンスがある結構いいコーヒーです。ただあんまりフレーバーが強くないので、産地でカップしたときにはいいのですが、日本に到着してからの老い(笑)が早いのがたまに傷・・・。農園は竹が生い茂って滝が流れ、熱帯雨林の庭園のような美しい景観をたたえています。ただアクセスが悪いのでワタルスタッフでもこの農園を訪れた人はあんまりありませんが、ぜひ一度は行くことをお勧めしたいですね!ラインアップは結構多くてYellow Pacamara種、Java種などの他、めずらしいPacamara PeaberryのロットやBourbon種のNaturalなどのロットなどいろいろあります。WCRC(World Coffee Roasting Championship)での採用歴もありますー。

Los Placeres農園はなじみのある農園ですね!通常使いに適したBourbon種やCaturra種のNaturalのロットはここでお世話になりました。2008年にエチオピアの農薬問題が発生したときに、オーナーのErwin(エルウィン)さんは日本向けに果肉香があるタイプのNaturalコーヒーの生産に着手しました。しかし当時のニカラグアの輸出規格には水洗式しかなかったため、輸出にこぎつけるのにすごく苦労しました過去があります。まず顧客がいるということ、果肉香は欠点ではないこと、こういったマーケットが存在することなどをお役人に説明するといった努力を行ってくれました。当時はまだエルサルバドルの位しかNaturalがなくて、現在のように中米でNaturalのコーヒーがこれだけ盛んになるとはだれも思わなかったですねー(*‘ω‘ *)。ちなみに最初の果肉香Naturalコーヒーは上記のLimoncillo農園のBourbon種ロットが初めてだったと思います。

【Agricola Rajuanse(Rajuanse Estate)】(アグリコーラ・ラフアンセ)

https://www.facebook.com/rajuanse

この農園は、もとはアメリカの材木加工業者の所有だったところがコーヒーに耕作転換し、2013年にAgricola Rajuanse社が買収したようですね。当社はペルー系のベンチャーでOrtiz Stoessel(オルティス・ストエセル)一家の所有です。資本は大きそうな予感がありますが、まだ同社の所属の農園はそんなに多くはないかもですね。Rajuanseの最初の2文字は2人の息子からとったようです。

  • Buena Esperanza/ Ramiro Gurdian(Ran Ramon, Matagalpa)
    • ブエナ・エスペランサ/ ラミーロ・グルディアン

Bunea Esperanza農園はワタルを退社してから知ったMatagalpaの農園です。Marsellesa(マルセジェッサ)種やPacamara種などのロットを購入しました。Marsellesa種は特有のハーバル感が強いものの、しっかりした酸味がよく聞いていて緊張感のあるハニーコーヒーに仕上がっていました。Pacamara種のウオッシュドも南国フルーツやリンゴ感がしっかりあって魅力十分。やはりハーバルな印象はあるものの、良い品質のコーヒーでしたね!かなりPassion にあふれる農園運営をしているようなので、今後も期待できる農園プロジェクトだと思います!2021年、2018年のCOEに入賞しています。でもよく調べると実は2008年からCOEに入賞してました。

・・・・・・

Matagalpaのテロワールは中米らしい酸と甘さのバランスですかねー。こういっちゃなんですけどブレンドなどに向いていると思います。ハーバル感がちょっと出ますが、ホンジュラスなんかよりおとなしいと思いますねー。豆もやわらかめなのでボディも出やすいです。

・・・・・・

・・・・・・

ニカラグアは中米では初めて訪れた国で、さらに初COE審査もこの国だったので、なんだか思い出深いですねー・・・。そういえば“Fuji Apple”のコメントを2012年のCOEでねじ込んだので、よかったら探してみてくださいー(笑)。

・・・・・・

・・・・・・

・・・・・・

・・・・・・

・・・・・・

ああ・・・ここにも愛の火の手が!!(Jinotega・・・)

思い出せ!!夜のニカラグア!!

真夜中の花火とダンス、そしてあのエンドレスJinotegaソングを!!

・・・・・・

毎日寝不足・・・乙!!((+_+))

・・・ひのてーがー♪

ちゅどーん♡