こんにちはCoffee Bamba三神です!!
テロワール編、今回はペルーです!!
ペルーは南米の生産国で、年間の生産量は450万袋で世界第9位の生産量を誇ります。主な生産グレードはもちろんコマーシャルですが、最近ではオーガニックコーヒーの生産量が多いことでも有名です。
100年以上前には日本のから移民があり、意外と日本になじみが深い国だったりします(そういえば昔、在ペルー日本大使館立てこもり事件とかあったなぁ・・・・)。コーヒー栽培においではJunin州(フニン州)のChanchamayo渓谷(チャンチャマチョ)に多くの日本人移民が入植した歴史があって、近世では日系の大統領も誕生しました。そしてペルーと言えば生魚をレモン汁やハーブでマリネするCeviche(セビーチェ)が名物ですね(^○^)。
先々月の2/16日にペルー大使館にご招待されまして、ペルーのスペシャルティコーヒーのセミナー“アマゾンとアンデスが出会う場所”に参加してきました(^○^)
冒頭にRoberto Seminario大使(ロベルト・セミナリオ)のご挨拶があり、メインプレゼンターである高橋克彦氏によってセミナーが進行されました。高橋さんはペルーでは生産者として活動されており、農協も立ち上げました。日本だとAchamar村(アチャマル村)のコーヒーとして流通していますね。
ということで下記にざっくりと概要ですー
【ペルーの生産状況】
国内の生産エリアは11エリアに及び、総面積は425,000ha(政府発表と若干異なるとの事)。コーヒー栽培は22万家族が関わり、特に北部で生産が増えている。
【ペルーの輸出状況】
EU(European Union)、USA、Colombiaが主要輸出先。近年では韓国への輸出が増えている。なおオーガニックコーヒーの生産は世界第2位の生産量。
【ペルーの生産形態】
90%が5ha以下の小規模農家。栽培面積当たりの歩留まりは生豆600kg/ha。スペシャルティの生産では2500本/haの割合でコーヒーの木が栽培されている。雨期乾期がはっきりしないため、ビニールハウス式の乾燥テーブル=セカドーラの設置が増えている。
【肥料の与え方】
若木には窒素を与えて根の育成を促す。開花前にはリンを与えて木に活力を与える。結実後はカリウム与えて甘さを増やす。・・・・との事。
【ご紹介いただいた農園?農協?輸出業者?】
- ESSCPESAC Special(Amazonas)
- Romex Especial 2021(Cajamarca)
- Luna Café(Cajamarca)
- Café Kusikuy(Cajamarca)
- Finca Churupampa(Cajamarca)
- Café Juan Manchay(Cajamarca)
- SAMAY(Cajamarca)
- Green Coffee Albugat(Cajamarca)
- Oro Verde(San Martin)
- Zafiro(Junin)
高橋さんが北部Amazonasの生産者であるためか、北部のCajamarcaリージョンがほとんどですね。気になる方はペルー大使館にお問合せください♡
・・・・・・・
セミナーの後は実際に農協のロットやマイクロロットをカップしました。AnaerobicやPacamara種のロットがあって、新しい取り組みを行っている生産者も増えているようです。個人的に一番好きだったのは、上記の中の農協物の生産者ミックスロットだったのですが、柑橘系の酸が明るくさわやかな印象でしたねー。
・・・・・・と言う感じでした。
ペルーはコマーシャルの生産が多いのですが、ペルーのコマーシャルと言えばJuninリージョン(フニン)のChanchamayo(チャンチャマヨ)がやっぱり代表的ですねー。基本的に低級品なのでフルーティーさはなく、ナッツフレーバー全開で穀物的なカップが多いと思います。たまにトウモロコシが混入していることがあって、サンプル焙煎しているとポップコーンが出現することがあります(これホントの話(*’ω’*))。おそらく生産者の主食であるトウモロコシの種が混入したのでしょうね(トルティーヤ用かしら)。という感じで、COEやスペシャルティのマイクロロットが出てくるまでは、どういったテロワールなのか全くわからん感じでした。
ワタル時代の先輩(Don K)が参加したスターカッパー(Qグレーダーの上位認定)のペルーでのカッピング会ではGeisha種と思えるようなフローラルなロットがあるという噂や評判があって、未開のある意味ラストフロンティア的な感じでもありましたね。
スペシャルティとしては後発の国で、コーヒーの研究機関が存在しておらず、品種特定にあたっては樹形や実成から推測しています。それゆえ明確な遺伝的裏付けや経緯が不明なので正確性に欠けるという実態があります。最近では隣国でも植えられ始めたGeisha種や新しい品種へのトライも始まっているようですね。
輸出業者や農協などはまだマイクロロットへの対応が十分でなく、いまだに多くのスペシャルティグレードのロットが農協単位や複合生産者(ミックスロット)での名称になっていることも多いです。
オーガニックコーヒーでは世界第2位の生産量を誇るので、認証コーヒー系の取得には前向きなのですが、基本的にオーガニックや認証系を行えるのは、農協やある程度体力のある団体でないと運営できないので、この部分もマイクロロットが農協系に吸収されてしまっている要因でもあるかもしれませんね。
最近ではやっとスペシャルティに特化したエクスポーター(輸出業者)などがちらほら増えてきているので、今後が楽しみな生産国ですね!!
ペルーの生産エリア
ペルーの生産エリアは南北に長くなっており、コロンビアやボリビアなどと同じく、基本的にアンデス山脈の西側に形成されています。州にあたる用語は“Region:リージョン”といいまして、コーヒーの生産に関わるRegionは、北からAmaznonas、Cajamarca、Piura、San Martin、Huanuco、Junin、Pasco、Ayacucho、Apurimac、Cusco(Cuzco)、Punoの11州に渡っています。
ボリビアと同じく、生産地に行く時に標高3000m級の高地を横断する場合があるので、下手すると高山病になります。ファナティックの先輩であるDon Kは空港到着後、ホテルでビールを飲んだら倒れそうになったと言ってました・・・。産地の楽しみはご当地ビールを堪能することなのですが、これはキツイ・・・・。飲めないのは嫌なので取り合えず到着初日はすぐに休んで、翌日からビールを飲むに限りますな(=゚ω゚)ノ!!
・・・・・・
話を戻すと、最近のスペシャルティのロットはCajamarca、Cusco、Punoの拠出が多そうです。上記でも触れましたが、コーヒーのロット名は農協(又は輸出業者)がまだ多く、マイクロロットでは生産者の人名で流通することが多いです。COEでは一応農園名がふられていますが、まだあまり一般的ではないです。ワタルでもペルーの扱いの数は多くなかったので、ファナティックもそれほど知っている銘柄はそれほどありませんです。なので、今回はCOE2021入賞農園を全部紹介します(それとちょびっとマイクロロットも)。
ボリビア編でも書きましたが、やはり国内のバックアップ体制や意識が高まってこないと、安定した品質で明確なトレーサビリティのあるマイクロロットを入手するのはかなり難しいです。・・・・まだ時間はかかりそうですねー。それでもペルーはスペシャルティに前向きであるように感じられるので、今後が楽しみです。
という事で、国内のトレーサビリティがちょっと前までだと全くわからなかったのですが、2021年のCOEではかなり細かい情報を得られることができるようになってきました。今回もCOEにどういった地域のコーヒーが入賞したかをリサーチしてますので、早速行ってみましょう!!
あ、あと今回のエリアの区分はこんな感じになります(一部区分が良くわかないところもありました)。
【Region】(リージョン:州)
- Province(プロビンス:地方)
- District/ Urban Locality(ディストリクト:区/ アーバン・ローカリティ―:地方都市)
- Locality/Village(ローカリティ:地方自治体/ヴィレッジ:村)
- District/ Urban Locality(ディストリクト:区/ アーバン・ローカリティ―:地方都市)
COEの2017~2021で入賞した実績のあるエリアは下記の7つのRegionになります。そんでもってペルーの地名は、~bambaや~pampa(なんとかバンバ/パンパ)と言うのが多くてそんなのが“バンバン”出てきます( *´艸`)ナンチャッテ・・・・・。
【Amazonas】
- Luya
- Camporredondo
- El Puquio
- Camporredondo
- Chachapoyas
- Jalca Grande
- Triunfo
- Jalca Grande
- Rodriguez de Mendoza
- Guayabamba
- Utchubamba
- Lonya Grande
- Jusiva
- Lonya Grande
【Cajamarca】
- Chota
- Querocoto
- Pariamarca
- Querocoto
- Jaén
- El Diamante
- Huabal
- El Huaco
- San Francisco
- San Antonio
- Las Delicias
- Las Pirias
- San Ignacio
- Churuyacu
- El Laurel
- La Coipa
- Las Naranjas
- San Antonio de la Balsa
- Tabaconas
- Carmen
【San Martin】
- Moyobamba
- Solitor
【Junin】
- Chanchamayo
- Perene
- José Gálvez
- Perene
- Satipo
- Pangoa
- San Juan de Pueblo Libre
- Llaylla
- Hermosa Pampa
- Pangoa
【Pasco】
- Oxapampa
- Villa Rica
【Cusco】
- La Covencion
- Huadquiña
- Andiuela
- Inkawasi
- Amaybamba
- Choccesapra
- Hatumpampa
- Pacaybamba
- Amaybamba
- Quelloúno
- San Martin
- Chirumbia
- San Martin
- Quillabamba
- Versalles
- Huadquiña
- Calca
- Qeubrada Honda
- Yanatile
- Monte Salvado
【Puno】
- Sandia
- Alto Inambari
- Pampa Grande
- Pata Yanamayo
- Cruz Pata
- Alto Inambari
今回もGoogle Map作りましたが、たどれるのはDistrictまででした。これ以上を極めたい方は是非こちらのサイトで見てみてください(笑)。・・・・でもLocalityのいくつかはここでも見つかりませんでしたー。
City Population
http://www.citypopulation.de/en/peru/cities/
・・・・ようやっと緯度と経度から地点を特定し、マーキングする術を身に着けたファナティックであります(もっと早く気づけばよかった・・・・(´Д⊂ヽ)!!地図サイトのMapcataで地点を特定すると緯度、経度が分かるので大変助かります!!
Mapcata
それでは手作りGoogle Mapをお召し上がりくださいませ♡
Amazonas(アマソナス)
最も北にある生産州です。その名の通り東側はアマゾンの大森林が形成されているので、まさに“アンデスとアマゾンが融合する地”と言える場所ですね。生産面積は532.8km2で州全体のコーヒー生産量は約35,000MT。生産地の標高は900-2100m。収穫期は3-8月との事ですが、スペシャルティは標高が高いので、7,8月くらいが収穫時期になると思いますです。なお、これらのデータは大使館からもらったブロシュアから引用させていただきました。
https://www.citypopulation.de/en/peru/amazonas/
- Luya(ルヤ)
- Camporredondo(カンポーレドンド)
- El Puquio(エル・プキオ)
- Camporredondo(カンポーレドンド)
- Chachapoyas(チャチャポヤス)
- Jalca Grande(ハルカ・グランデ)
- Triunfo(トリウンフォ)
- Jalca Grande(ハルカ・グランデ)
- Rodriguez de Mendoza(ロドリゲス・デ・メンドーサ)
- Guayabamba(グアヤバンバ)
- Utchubamba(ウチュバンバ)
- Lonya Grande(ロンヤ・グランデ)
- Jusiva(フシーバ)
- Lonya Grande(ロンヤ・グランデ)
2021年のCOEでは24入賞数のうち3ロット入賞しています。
- #5 Santa Teresa/ Andrés Torres Goicochea(El Puquio, Camporredondo)
- サンタ・テレサ/ アンドレス・トーレス・ゴイコチェア
- #10 El Cedro/ Nilson Silva Díaz(Jusiva, Lonya Grande)
- エル・セドロ/ ニルソン・シルバ・ディアス
- #11 El Gringo/ Lenin Torres Ticlia(El Puquio, Camporredondo)
- エル・グリンゴ/ レニン・トーレス
奇しくも上記3ロットは全部Geisha種ですね。最近はみんなGeisha植えてるんですね・・・。本物かしら・・・?(笑)
#11のGringoは“Green Go”が語源で「アメリカ兵出ていけ!!(Green Army)」というアメリカ兵を意味する隠語(スラング)になります(;’∀’)。・・・まあ中南米は歴史的に共産党勢力、ゲリラ、内戦など色々あったので、この農園もいろいろあったのでしょうね・・・。
#10のEl CedroはCOEの常連農園で、何度も入手しています。この州を代表する農園ですね!!
ちなみにコロンビアの農園名で”Ever Angel Guevara(永遠の天使ゲバラ)”という厳つい農園名もあったりします・・・・。うほΣ(゚Д゚)。
Amazonasのコーヒーはあまりカップしたことがありませんね。セミナーでカップしたロットは結構厚みがあってボディーがしっかりしたコーヒーでした。Amazonas州のすぐ上は隣国のエクアドルですね。ここから類推すると、質感はなめらかで結構しっかりしているのがテロワールの特徴かもしれませんね!
Cajamarca(カハマルカ)
北部の生産州で面積は530.4km2。年間生産量は約48,000MTで収穫時期は4-8月です。標高は900-1950m。スペシャルティシーンでは今一番この州が注目されているかもしれません。2021年のCOEでは最多入賞を誇り、10ロットも入賞しています。
https://www.citypopulation.de/en/peru/cajamarca/
- Chota(チョタ)
- Querocoto(ケロコト)
- Pariamarca(パリマルカ)
- Querocoto(ケロコト)
- Jaén(ハエン)
- El Diamante(エル・ディアマンテ)
- Huabal(ウアバル)
- El Huaco(エル・ウアコ)
- San Francisco(サン・フランシスコ)
- San Antonio(サン・アントニオ)
- Las Delicias(ラス・デリシアス)
- Las Pirias(ラス・ピリアス)
- San Ignacio(サン・イグナシオ)
- Churuyacu(チュルヤク)
- El Laurel(エル・ロウレル)
- La Coipa(ラ・コイパ)
- Las Naranjas(ラス・ナランハス)
- San Antonio de la Balsa(サン・アントニオ・デ・ラ・バルサ)
- Tabaconas(タバコナス)
- Carmen(カルメン)
- Churuyacu(チュルヤク)
ここ数年のCOEではCajamarcaの入賞数が大半を占めています。2017年ではLa Flor農園(ラ・フロール)、2019年にはLa Lucuma(ラ・ルクマ)農園が1位になっており、2017年の2位にはEl Cedro農園(エル・セドロ)、2020年の2位はCamino El Inca(カミーノ・エル・インカ)が入賞するなど、ペルーにおいて文句なしの最高のテロワールと言えるでしょうね。この間のセミナーでカップしたコーヒーもほとんどCajamarcaのロットでした。
という事で2021年の入賞実績です。
- #3 La Palta/ José Elmer Tineo Mendoza(El Diamante, Jaen)
- ラ・パルタ/ ホセ・エルメル・ティネオ・メンドーサ
- #9 La Lucuma/ Grimanes Morales Lizana(La Copia, San Ignacio)
- ラ・ルクマ/ グリマネス・モラレス・リサーナ
- #12 El Bosque/ Elmer Cruz Guerrero(Las Naranjas, San Ignacio)
- エル・ボスケ/ エルメル・クルス・ゲレーロ
- #13 Las Naranjas/ Mercedes Pérez Coronel(Las Delicias, Jaen)
- ラス・ナランハス/ メルセデス・ペレス・コロネル
- #14 El Aliso Chorro Blanco/ Benedicto Wilcamango Romero(El Huaco, Huabal, Jaen)
- エル・アリソ・チョーロ・ブランコ/ ベネディクト・ウィルカマンゴ・ロメオ
- #17 Los Pinos/ Irma Espinoza García(Las Pirias, Jaen)
- ロス・ピノス/ イルマ・エスピノーサ・ガルシア
- #18 Sagre de Grado/ Reguberto García Ordoñez(San Antonio de la Balsa, San Ignacio)
- サングレ・デ・グラド/ レグベルト・ガルシア・オルドネス
- #19 La Chirimalla/ Henry Arica Guerrero(Carmen, Tabaconas, San Ignacio)
- ラ・チリマージャ/ エンリー・アリカ・ゲレーロ
- #23 La Chirimoya/ Orlando Pedraza Ramírez(San Antonio, Huabal, Jaen)
- ラ・チリモヤ/ オルランド・ペドラーサ・ラミレス
- #24 La Naranja/ Saúl Menor Taica(San Francisco, Huabal, Jaen)
- ラ・ナランハ/ サウール・メノール・タイカ
4位に入っているLa Lucuma農園は2019年の優勝農園でもありますが、なんでもOro de Gallo(ここではOjo de Polloになっていますが、多分オホ・デ・ガヨと同じだと思います)に感染しなかった品種を”Marshal種(マーシャル)”と名づけたそうですが、なぜか入賞ロットの品種はCosta Rica 95種になっていますね。どういうこっちゃ(笑)??なお、2021年はRed Bourbon種になっています。
9位のLa Lucumaはこれまた何度も入賞している名門農園です。まさにCajamarca州の顔と言える農園となってきました。ちなみに”Lucuma”はペルーの代表的なフルーツの名前です。この農園独自の品種展開もあるようです。
13位のLas Naranjasの品種はCastillo Amarillo種(カスティージョ・アマリージョ=イエロー・カスティージョ)になっていますが、珍しいですね!Castillo種はコロンビアのF5品種(第5世代)ですが、黄色に変異したものでしょうか?
23位のChirilomaも入賞歴を多く重ねている実績のある農園です。
2021年には名前が挙がっていませんが、EL Cerro農園も多くの入賞実績を重ねている有名農園ですね!!
ダントツのテロワールを誇るCajamarcaですが、特に入賞の多いDistrictは“Jaen区”と“San Ignacio区”ですね。これらは今後も楽しみなエリアですねー!!
Cajamarcaのテロワールはフローラル系ではなく、甘さ、質感、酸味がバランスしている印象があります。ハーバルなグラッシー感は出づらいと思います。柑橘系のニュアンスを感じる事が多いですし、品質に安定感がありそうです!!
San Martin(サン・マルティン)
北部州で栽培面積は871.6km2で最も大きく、生産量はおよそ87,000MTで国内最大の生産量を誇ります。収穫時期は3-8月になっているので、やはり広大な生産面積がこの州に属していることになりますね。標高は900~1200mで他の生産州に比べて段違いに“低い”です!おそらくコマーシャルグレードがメインでしょうねー。・・・スペシャルティではあんまり聞かないですね・・・・。
https://www.citypopulation.de/en/peru/sanmartin/
- Moyobamba(モヨバンバ)
- Solitor(ソリトル)
2021年のCOEでは入賞はなく、2017年にLas Pircas農園(ラス・ピルカス)がぽつっと入賞していますが、これ以降全く入賞していないですね(;´・ω・)。
San Martinのテロワールは・・・・
・・・・・・わかりまぺん(/・ω・)/
この間のセミナーではOuro Verde農協(オウロ・ベルデ)の生産者混在ロットをカップしましたが、乳酸やコンデンスミルク、そしてアニス系のフレーバーがしてかなりユニークでした(ちょっとハービーでナッティーでしたけど)。
・・・・・・その内ブレイクするかしら??
Junin(フニン)
中部州にあたり、栽培面積は798km2でSan Martin州に次いで国内第2位の広さです。生産量は約46,000MTで量的にはCajamarca州と同じくらいですね。収穫時期は3-8月で、標高は900-1800mです。Junin州はペルーの代表的な産地である、Chanchamayo(チャンチャマヨ)を擁しているので、最もなじみのある州ですね。
https://www.citypopulation.de/en/peru/junin/
- Chanchamayo(チャンチャマヨ)
- Perene(ペレネ)
- José Gálvez(ホセ・ガルベス)
- Perene(ペレネ)
- Satipo(サティポ)
- Pangoa(パンゴア)
- San Juan de Pueblo Libre(サン・フアン・デ・プエブロ・リブレ)
- Llaylla(ジャイジャ)
- Pampa Hermosa(パンパ・エルモサ)
- Pangoa(パンゴア)
COEではCajamarca、Cuscoに次いで入賞が多い地域ですね。しかし、2021年のCOEの入賞実績は・・・・。ゼロ(・。・)・・・・。ラニーニャの影響でしょうか・・・?
2020年には4ロット入賞しています。
2019には#6位にSanta Sophia農園(サンタ・ソフィア)が90点越えで入賞しています。10位のEsmeralda農園(エスメラルダ)や#16位のOropesa農園(オロぺサ)もここ数年ちょくちょく入賞してますね。
2018年には#5位にSanta Sophia農園・・・・。この農園は結構優良農園ですね。上位の入賞実績が多いです。
2017年には、90点越えの#4位San Antonio農園(サン・アントニオ)(Chanchamayo)。#8位Osopera農園。#17位にSanta Sophia農園。#19位にはFinca Rojas農園(フィンカ・ロハス)が入賞しています(これら全てSatipo区)。
やはりChanchamayo区もそうですが、Junin州では”Satipo区”がスペシャルティでは重要そうですね。
Juninのテロワールは・・・以前扱ったNational WinnerのEl Encanto(エル・エンカント)の感じからすると、ちょっとボリビアに似た感じの印象を受けました。なめらかな質感にブラウンシュガーのような甘味でちょっぴりハーバルな感じ・・・。なんとなくホンジュラスにも似ているようにも思えます。
・・・でもコマーシャルの場合は、“The Nutty”という感じでコモディティの典型的なフレーバーになります・・・・。
Pasco(パスコ)
中部の生産州にあたり、栽培面積は107.8km2。生産量は10,000MTで4-8月が収穫期です。標高は900-2100mになります。・・・・ここもあんまり聞いたことないですね。
https://www.citypopulation.de/en/peru/pasco/
- Oxapampa(オハパンパ)
- Villa Rica(ビジャ・リカ)
2021年のCOEでは22位にOsopen農園(オソペン)が入賞しています。しかし同年ではこれ以外に入賞していないですね。
Pascoのテロワールは・・・やっぱり超熟かしら(笑)。
・・・・・・・
すんません・・・。それは食パンでした・・・( *´艸`)
Cusco
南部の州になり、栽培面積は538.5km2。生産量は30.000MTで、南部で最も多くの生産量があります。実質南部の主要州ですね。収穫時期は3-9月です。緯度が南に高い(冷涼方向)のと、標高が高いので、一部の生産地域で収穫時期が結構遅くなっているようですね。標高は900-2000mでスペシャルティでは代表的な生産地域です。
インカ帝国の首都があった場所で、ペルーでも有数の遺跡がある地域でもあります。太陽神の恵み豊かな土地柄かも(?)しれませんね。
https://www.citypopulation.de/en/peru/cusco/
- La Covencion(ラ・コンベシオン)
- Huadquiña(ウアドゥキーニャ)
- Andiuela(アンディウエラ)
- Inkawasi(インカワシ)
- Amaybamba(アメイバンバ)
- Choccesapra(チョセサプラ)
- Hatumpampa(アトゥンパンパ)
- Pacaybamba(パカイバンバ)
- Amaybamba(アメイバンバ)
- Quellouno(ケジョウーノ)
- San Martin(サン・マルティン)
- Chirumbia(チルンビア)
- San Martin(サン・マルティン)
- Quillabamba(キジャバンバ)
- Versalles(ベルサジェス)
- Huadquiña(ウアドゥキーニャ)
- Calca(カルカ)
- Qeubrada Honda(ケブラーダ・オンダ)
- Yanatile(ヤナティレ)
- Monte Salvado(モンテ・サルバド)
通年を通してCOEの入賞が多く、Cajamarca州のライバルとも言えそうな生産地ですね。
2018年にはNueva Aliansa農園。2020年にはEsperanza農園が優勝しており、2018年のはLa Palma農園。2019年にはNueva Progreso農園がそれぞれ2位に入賞しています。
・・・・毎年変わりばんこにCajamarca農園と優勝を競っている状態です。
2021年の受賞実績は・・・。
- #1 Nueva Aliansa/ Dwight Aguilar Masías(Andiuela, Huadquiña, La Convecion)
- ヌエバ・アリアンサ/ ドゥワイト・アギラール・マシアス
- #2 Santa Monica/ Hugo Mariño Laura(Amaybamba, Inkawasi, La Convecion)
- サンタ・モニカ/ ウーゴ・マリーニョ・ラウラ
- #4 Chiriloma/ Nory Quispe Santos(Chirumbia, San Martin, Quelloúno)
- チリローマ/ ノリー・キスペ・サントス
- #5 Carmen Alto/ Marco Solórzano Vizarreta(Versalles, Quillabamba, La Convecion)
- カルメン・アルト/ マルコ・ソロルサーノ・ビサレッタ
- #7 Nueva Progreso/ Lucio Luque Vásquez(Choccesapra, Amaybamba, La Convecion)
- ヌエバ・プログレソ/ ルシオ・ルケ・バスケス
- #11 Kukipata Belen/ Feliciano Huayllas Candia(Pacaybamba, La Convecion)
- クキパタ・ベレン/ フェリシアーノ・ウアイジャス・カンディア
- #15 Alto Cedruyoc/ Ubaldina Jincho Aguirre(Quebrada Honda, Calca)
- アルト・セドゥルヨック/ ウバルディナ・ジンチョ・アギーレ
- #16 Eco Mario/ Juan Carlos Mejía Condory(Monte Salvado, Yanatile, Calca)
- エコ・マリオ/ フアン・カルロス・メヒア・コンドーリ
- #20 Basulpata/ Alejandro Quispe Ortiz(Hatumpampa, Inkawasi, La Convecion)
2021年は1位2位を独占しています。1位のNueva Aliansa農園は2018年にも優勝しているので、該当ロットのGeisha種(Gesha)のテロワールの適応性がよいのでしょうね!
・・・・・ただCajamarca州含めCusco州の上位入賞ロットはほとんどGeisha種になっています。んー・・・・。これはあんまり面白くないですねー・・・・(笑)。
エリア的には“Quillabamba区”、“Inkawasi区”などが良く聞く生産地域です。
Cuscoのテロワールは何となくフローラルがあって上品な感じのコーヒーが多いようなイメージがありますねー!
Puno(プーノ)
最も南にある南部の生産州です。栽培面積は108.5km2で収穫量は約6,000MTです。ちょっと規模は小さめになりますね。収穫期は4-8月となります。標高は900-1800mです。Titicaca湖の西側にPunoの州都があるのですが、生産地は主に湖の北でアンデス山脈の西側になります。なおTiticaca湖を隔てて東側は隣国のボリビアで、Caranavi(カラナビ)エリアを擁するLa Paz県(ラ・パス)があります。
https://www.citypopulation.de/en/peru/puno/
- Sandia(サンディア)
- Alto Inambari(アルト・イナンバリ)
- Pampa Grande(パンパ・グランデ)
- Pata Yanamayo(パタ・ヤナマヨ)
- Cruz Pata(クルス・パタ)
- Alto Inambari(アルト・イナンバリ)
スペシャルティシーンでは知名度のある州ですが、2021年の入賞は1ロットしかありませんでしたー。
- #8 La Candelaria/ Roberto Vilca Palli(Pampa Grande, Alto Inambari)
- ラ・カンデラリア/ ロベルト・ビルカ・パジィ
ワタル時代は主にPunoのロットを扱っていました。ちなみにCECOVASA(セコバサ)という輸出業者を使用していましたが、現在はCECOVASAのOBが営むその名もInambari(イナンバリ)という輸出業者から購入しています。
CECOVASA
数年前にマイクロロットの契約を破棄された事がありました。当時の契約破棄(ノンデリ)は輸出業者の経営状況が悪化したために農家からのロットを保全できなかった事情で発生しましたが、まだまだ奥地の現状は複雑で一筋縄ではいかないです。
ペルーの山奥はコカの栽培に携わる麻薬組織がいらっしゃるので、コーヒーのチェリー売買などがマネーロンダリングの温床になることがあったりします・・・・。
ダイレクトトレードやマイクロロースターの話はキラキラしたストーリーが多いですが、こうした闇の部分やコミュニティの事情を含んでのコーヒーワールドであることを忘れてはいけませんねー・・・・(・ω・)。
・・・・・・
まあでも、輸出業者も農家と如何に信頼を築けるかがポイントになるので、やはり輸出業者選びはまぢで重要なファクターですね!!(生産国ではたまに輸出業者から農家への支払いがなされなくて揉めることがある)
【ワタルで扱った銘柄】
- Simona Lipe Mamani(Cruz Pata, Alto Inambari, Sandia)
- シモーナ・リぺ・ママニ
- Nogarani/ Carmen Vallejo Toledo(Pata Yanamayo, Alto Inambari, Sandia)
- ノガラーニ/ カルメン・バジェホ・トレド
- Tunki/ CECOVASA(Alto Inambari, Sandia)
Simona Lipe Mamaniはかなり良かった記憶がありますね。Punoはちょっとハーバルやグラッシーな感じなることがあって、それはそれでよいのですが、Simona Lipe Mamaniはそういったことがなく、クリーンカップで白ブドウのような風味があって素晴らしかったですねー。また買いたいなぁ・・・・。
Nogalani農園は甘さと質感がなめらかでややハーバルな印象。もうちょっと南下するとボリビアなので、やはりテロワール的に近いと思います。スイートネスはさすがペルーと言った感じですね!
Tunki/ CECOVASAはCECOVASA農協の複数生産者ミックスロットですね。ペルーの場合はまだ生産者単一のロットのトレーサビリティが明確でないものが多く、こういった農協ロットが代表的な銘柄になることもあるのですが、やはりそれなりにエリアが限定されているので、質の高いものが多いです。農協物と言っても侮れないですね!Tunkiは鳥の名前で、コーヒーのブランドネームとして名付けたのだと思うのですが、甘さと質感があってバランスの良いコーヒーでした。反面クリーンカップはちょっと落ちるのですが、それもまたご愛敬でしょう。この銘柄は日本だとTullysさんが使用していたと思います。
Punoのテロワールはやや乳酸を感じる上品なキャラクターだと思います。若干ハーバルだったり、青い味を感じたりすることも多いのですが、物によっては微かにフローラルを感じることがあるので、南部ではCusco州と共に期待値の高い生産エリアですね!
・・・・・・
こんなところかな?
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
3000m級を超えてみれば、そこは・・・・
コーヒーの木がバンバン植わってる、
恋の実りがパンパンの地でした♡
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
これこそが、真のインカの○覚め!!!!!!!?
ぐふ・・・・