エチオピアに踏み入れてみたら、シバかれそうなほど品種がいっぱい・・・(;゚Д゚)!?

シバの女王万歳!ふぁなてぃっく三神です。

ブログ品種編。とりあえず最終章です。

まだ触れていないアジア系の品種はインドネシアとかタイとかでCOEが始まってきたら調べてみますかね?今の時点では品種の味なのか、テロワールなのかがちょっと不明瞭なので、エチオピアでいったん締めたいと思います。

・・・そして肝心のエチオピアなのですが、これまた品種が無数にあるので、主にスペシャルティーに関連のある銘柄をピックアップしていきたいと思います。

まずは概論から入っていくので今回も複数のパートに分割してお届けします。

なお参考文献はアメリカ、ノースカロライナに本拠地を構えるビッグスリーの一角、Counter Cultureが刊行している“A Reference Guide to ETHIOPIAN COFFEE VARIETIES”です。

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ちなみに他のビッグスリーは、オレゴンのStump TownとシカゴのIntelligentsiaですね。これらがサードウエーブの当時の立役者。

ブルーボトルはまだプレミアムグレード位の扱いで、マイクロロットとかやってませんでした。

カウンターカルチャーは独自の信念があり(カルチャーだけに)、産地のコーチングやオーガニックの取り組みに積極的だったり、価格透明性を主張し自分たちの仕入値やコストを公開するなど、ちょっとソーシャルで、個人的には60、70年代のニューエイジっぽいような雰囲気を感じます。

積極的に産地に関わっていくその姿勢はまさに、ダイレクトトレードに力を入れる模範的なスペシャルティーロースターそのものですね。2012年に訪問し時たは結構アフリカ系に力を入れていたような感じがします。

ちょっと話が横道にそれましたが、エチオピアにトピックを戻します。まずエチオピア国内のコーヒー育成形態を説明してからじゃないと先に進めないので、今回は具体的な品種の紹介までたどり着かないかも・・・?(あうー)

エチオピアにおけるコーヒーのロット形成

まずはエチオピアのコーヒーのロットの形成から話を始めないといけません・・・。このあたりの話はCampfireのメルマガでも書きましたね。基本的にアフリカ諸国ではいわゆる生産者という単位が極小で、大小様々な規模が入り混じっている状態です。例えば自宅の庭にコーヒーの木が20本くらい生えている生産者から、ある程度の面積で数百本位の木を所有している人等、ほんとにバラバラです。

エチオピアでは農協や、プライベートの会社が水洗設備(Wet Mill)を複数持っていて、同時に輸出業者を兼ねていたりします。YCFCU(Yirgacheffe Coffee Farmers Cooperative Union)やMPC(Moplaco=Mocca Plantaition Coffee)、TRACON、OCFCU・・・などなど他にもいっぱいあるのですが、これらの業者が所有している水洗設備に近い、もしくは参画している生産者のコーヒーチェリーが集められてロットを形成しています。

ちなみにYCFCUは農協組合。MPCはプライベートカンパニーです。

YCFCU

http://www.yirgacheffeunion.com/

MPC

http://moplaco.com/

一つの水洗設備に紐つけられている生産者の総数は100から多いと500世帯になったりと大変複雑になります。ですが、人力で運搬するには限界があるので、基本的に水洗設備を中心としたある程度の範囲のコミュニティーのコーヒーが、ある意味農園のような規模になって、その地区のテロワール(マイクロクライメット)を代表するコーヒーロットになります。

ロット定義については、大体1日に持ち込まれたチェリーの総数を1ロットとカウント(通称デイリーロット)していますね。

アフリカ諸国は大体こんな感じなので、あんまり個人所有の農園というのは一般的ではないです。プライベートの会社は農園そのものを持っていることもありますが、大体は水洗設備や、その操業権を持っていることが多いと思います。

近年では上記MPCは“Sheka”という地域に農園を取得し、運営を始めたそうです。

・・・・

まとめると、“小規模生産者がとても多い”という点がここでのポイントです・・・。

エチオピアのコーヒーの生産形態

次にコーヒーの生産形態に入ります。実はここが超重要!!以前MPCのエレアナさんの生産者プレゼンがありましたが、トピックは温暖化や他作物への転作(Khat=麻薬作物。コーヒーの四倍くらいの価格で取引される)による森林伐採や、それによるForest Coffeeの減少や減産の話でした。しかしそれは表面的事柄で実は真の危機ではありませんでした。これについて説明する前に、まずエチオピアにおける以下の4つのコーヒー生産カテゴリーを説明しますね。

・Forest Coffee

・Semi Forest Coffee

・Garden Coffee

・Smallholder/Estate Coffee

Forest Coffee

“ふぉれすとこーひー”は基本的に人の手が入ってない野生林で育成されている(勝手に育ってる?)コーヒーになります。自然の植生で形成され、人の手が介在しないオリジナルの状態で森とコーヒーの木が保たれています。収穫にあたっては国や行政の管理に従って行われ、また人的影響を及ぼさないように留意するので、木の剪定や施肥、灌漑、植え替え等の人の手によるメンテナンスは施されません。野生種(Wild Genotype。一部詳細は不明だと思います)で構成され、収量は低く1ha当たり50kgの生豆が収穫されます。

Wild Grown Coffeeってやつですかね?エチオピアのコーヒー生産量の45%はこのForest Coffeeと下記のSemi Forest Coffeeが担っています(中米とかコロンビアも国立公園の山とかに農園があるのでまあこれも森みたいなもん・・・かな?)・・・。

Semi Forest Coffee

“せみふぉれすとこーひー”はやや人の手が入ってる森林コーヒーです。コーヒーの木の育成にあたっては人的管理が施され、シェイドコントロール(日照ね)や他の植物と栄養の取り合いにならないようにするための木の移植、競合植物の低減、コーヒーの木の自然な生育と再生を促すための野生動物の管理、野生種子の繁栄を助ける意図的なスペースマネージメント(それぞれの木々がきちんと育つための一定のスペースを作ること)等の管理が行われます。また上記のForest Coffeeから野生種を移植して栽培することもあります。

野生種(Wild Genotype)の他、地元地域の品種(Landrace)が植えられており、1haあたり100~300kg程度の生豆が得られます。

Forest CoffeeとSemi Forest Coffeeは、ほぼ自生しているコーヒーの木から収穫します。自然の植生でコーヒーの品種はそのエリアの微小気候(Micro Climate、テロワール)の違いによって多様化し、様々なキャラクターを持つ固有品種の誕生育成ポケット、ゆりかごの役割を果たしています。

Garden Coffee

“がーでんこーひー”は”Forest Coffee”の移植版です。Forest Coffeeの植生システム、つまりは森林のような多様な植生(Polyculture)を模倣して人為的に作り上げたものになります。“大庭園コーヒー”ですね。いわゆる庭じゃないですね・・・。野生種や地元品種(Wild GenotypeとLandraceね)が栽培されている他、人の手によるナーサリー(苗床)で木の育成が行われ、農業的な運営がされます。自然の育成を尊重保持するので、“疑似的Forest Coffee”といったとこですね。自然のRegeneration(再生/成長)を尊重するから選定とかカットバックとか灌漑とかは・・・しないのかな?(汗)

収穫量は1haあたり400~500kgの生豆が穫れるようですね。

Smallholder/Estate Coffee

すもーるほるだー/えすていとこーひーは小規模生産者、会社、もしくは個人所有の農園などです。Forest Coffeeの様に多様な植生(Polyculture)ではなく、コーヒーの木とまばらなシェイドツリーで構成されるMonoculture(単一植生)です。いわゆる農園という形態です。ここでは一般的なコーヒー農園と同じく、肥料や殺虫剤などが使用され、選抜種子やナーサリーといった苗床からコーヒーの木を育てます。積極的な人的関与を行います。

収穫量は1haあたり750kg以上の生豆が穫れ、品種は主にコーヒー研究所などで選別された物になります。

Gesha Villageとかはこのカテゴリーかな?

政府の認可が通れば個人(または個人会社)の農園はECX(Ethiopian Commodity Exchange)の枠組みから少し逸脱できるので以前は最後の抜け道的な感じでした。(それ以外だとスペシャルティーといえどもエリア別に強引にロットが混ぜられていました。今は少し改善しましたが・・・。この話はまた別の機会に・・・。)

*参考: Degraded Forests in Eastern Africa: Management and Restoration

育成形態はこんな感じですかね?ここで重要になのはForest/Semi Forest Coffeeです。エチオピアでは19世紀にコーヒーの栽培が経済的に重要な作物となり、生産が拡大されて行くのですが、当時、生産者は自分のエリアの近くにあるForest/Semi Forest Coffeeの木から種を採取して栽培を行うか、もしくはその種を他のエリアの生産者と交換して栽培することが可能となっていました。

つまりは森林が天然の種苗になっていたという事です。他の生産国だと、国が管理している研究機関が種子を選抜し、国家機関や生産者サポートを行うEducational Boardなんかが生産者に配布するほど、種子の育成と管理は重要な事項なのです。

現在世界的な気候変動で、エチオピアは温暖化や転作による森林減少の危機に面しているのですが、これはつまり、コーヒー誕生以来様々な多様な品種を育んできた“天然の種子バンク”が消滅していってるという事です。

がびーん!!!!!!!!!!!!!

・・・・こっちの方を説明してくれよ!!エレアナさん!!(;゚Д゚)

もちろんエチオピアにも種苗の選抜、研究する機関(JARC: Jimma Agricultural Research Center)があるのですが、やはりオリジナルの品種や、もしかしたらまだ未知の新種が存在する可能性のある森林は、絶対失なってはならない文字通りの遺産=Heirloomなのです。

幻のTypicaと昔日のBourbon

今までの品種ブログで、散々“Bourbon-Typicaグループ”、“Ethiopia原生種”等説明してきましたが、よくよく考えるとみんなエチオピアオリジンなのは当たり前(生まれ故郷だからね)なんですよね・・・。そして気になるのが、エチオピアから伝わった(?)Typica種、Bourbon種って一体何だったのか?そもそも今もエチオピアにあるのか・・・・?

・・・・

・・・・

・・・・

答えは“概念は存在するが、両方とも存在しない”・・・・です。

うぽ!????????

なんだ?概念て???Typica、Bourbonは超意識の存在だったのか?(意味不)

そういえばあんまり考えたことなかったな?・・・って人多いと思います。自分もそうでした。そして一体何のオリジナル遺伝子と照合しているのか・・・・。これも謎ですね。

エチオピア以外の国では重要な意味を持つTypica種、Bourbon種。実はエチオピアには厳密には両方の品種は存在してません。しかしコーヒーの木のタイプ分けとして両者の名称が使用されています。

Typica種(Typica Type)は東側、Great Rift Valley(グレートリフトバレー)以東のエリアに主に生育し、新芽がブロンズ色の木を指します。代表的な地区は以下になります。

  • Hararge(Harar)
  • Bale
  • Arsi
  • Sidama(Sidamoじゃないよ。シダマ・・・)
  • Gedeo
  • Amaro
  • Guji
  • Borena

Bourbon種(Bourbon Type)は西側、Great Rift Valley以西のエリアに主に育成し、新芽が緑色の木を指します。こちらの該当地域は・・・

  • Jimma
  • Iluabora
  • Walaga
  • Keffa
  • Benchi-Maji
  • Kefficho
  • Shakicho
  • Sheka
  • Gambella

ほんとに西と東って感じね。

これらのあいまいな定義はもはや、それぞれの品種の価値、特徴等を図るのにはすでに適しておらず、あまり意味のない名称区分に成り下がってしまいました。しくしく。

むー。そんなような気がしてましたが本当に存在してませんでしたね!!なのでTypica種はインドネシアJava島、Bourbon種はReunion島で確認できた品種がトラッキングできるオリジナルに近いという事だったのですね。

ちなみにエレアナさんにマイクロロットの品種を訪ねてみましたが、TypicaとHeirloomというざっくりした答えでした。つまり言い換えると西側自生新芽ブロンズ色タイプ(Typica Type)と、原生種タイプ(Wild GenotypeもしくはLandrace)という事だったのですね。なるほどねー。

今回はこんなところですねー。

次回以降は具体的な品種紹介に入りたいと思います。でもそんなに詳細なデータがないので(エチオピアの研究所(JARC)に侵入しないと無理)エリア別、タイプ別での品種を紹介するような形になると思います。お楽しみに(?)

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恋の森で彷徨っていたら・・・・

麗しの君に出会えたよ♡

はてこれは夢か幻か!?

Typica姫とBourbon王子の物語・・・。

そこに忍び寄るWild Genotypeの影!!

果たしてこの結末は!?????????

うぺぺ