あけましておめでとうございます。
Coffee Fanatic三神でございます。
昨年を振り返りますと、品種編のエチオピアを執筆していたみたいですね。そんなに前に書いたという感じが全くしないのですが、あっと言う間に1年過ぎてしまいましたねー。
品種編の後も焙煎抽出等いろいろ書いてきましたが、どうしても踏み出せてなかったパートに今年はいよいよ挑んでみようと思います(/ω\)。
その名も“テロワール編”になります!!
いや・・・、別に難しいわけじゃないんですけど、リサーチするのがめんどくさいんです。コーヒーの生産国数は結構多いですし、さらにそれらの地域を分類して細かいテロワールを拾上げていくとほんとーに果てしない・・・・・( ゚Д゚)!!
特に開発途上国の国だとGoogle Mapでも地名と位置を特定するのが結構大変なんですよね・・・・・。
あとそれぞれの地域に紐づいたコーヒー農園を探してくるのもこれまた大変だったりして・・・・。
ちなみに全部上げるときりがないので、主にスペシャルティーのシーンで重要なエリアのみを上げていきます。基本的にはCOEに入賞しているエリアをベンチマークにしながらピックアップしていきますね♡
ちなみにブラジル銘柄で多いのは、Nossa~、Sao Francisco、Agua Limpa、Santa Ines、Primaveraなどの名前です。なので、同じ名前でも全く別のエリアだったりするのでご注意を・・・。
品種編でも書いていましたが、いつかは取り組まなきゃと思っていたテーマなので、勇気をもって飛び込んでいきたいと思いまーす(死)。
ブラジルのテロワール
第一回目はブラジルから始めたいと思います。一応南米ですが、南米を制覇してから他の大陸に行くのではなく、南米、中米、アジア、アフリカ、カリブなどその時の気分で転々と上げていく予定です。
別にブラジルから始めなくてもいいのですが、個人的に整理したかったので、最初はブラジルになりました(笑)。
という事でいってみよー!!
Brazilの生産地域(BSCAサイト)
- Minas Gerais州
- Cerrado Mineiro
- Patrocinio、Campos Altos他
- Chapada de Minas
- Vale do Jequitinhonha、Capelinha、Mucuri他
- Sul de Minas
- Poços de Caldas/Sao Sebastiao da Grama
- Alfenas/Ilicinia
- Carmo de Minas/Mantiqueira de Minas(マンチケイラ山脈)
- ibiraci
- Matas de Minas
- Araponga/Caparao
- Cerrado Mineiro
- Sao Paulo 州
- San Sebastiao da Grama(グラマの谷)
- Mogiana /Alta Mogiana/Franca
- Espirito Santo州
- Montanhas do Espírito Santo(エスピリトサント山)
- Bahia州
- Chapada Diamantina(ディアマンティーナ台地)
・・・・さすがに広いから多いなー。
主だった州はミナスジェライス州、サンパウロ州、エスピリトサント州、バイーア州ですね。
他にはパラナ州とかもあるんだけど、まあ必要であれば今後追記していきますー。
ちなみにポルトガル語の場合、”de”を”ジ”と発音します。また語尾のlがサイレントになることが多いのかな?だからSul de Minas⇒スゥジミナス。
んでもって先頭の”R”、もしくは文中の”rr”はハ行の発音になります。また語尾の”ao”は大体”アン”の発音になります。Roberto⇒ホベルト。Sebastiao⇒セバスチャン。
Minas Gerais州
【代表的なエリア】
Cerrado Mineiro、Chapada de Minas、Sul de Minas, Matas de Minas他
ミナスジェライス州はブラジルで最も多くコーヒーを栽培している州ですね。北部はCerrado、南部はSul de Minasが有名な産地ですね。西側をゴイアス州、南側をサンパウロ州、東側をエスピリトサント州、北側をバイーア州と接しています。国内生産の50%がこの州から賄われています。栽培面積は122万haです(でか!!)。
Cerrado Mineiro(セハード・ミネイロ)
Patrocinio、Campos Altos他(パトロシニオ、カンポス・アウトス)
ミナスジェライス州北部のいわゆるセハード地区です。セハードは“酸性”を意味し、かつては耕作不適合地であった大地を日本移民が壮絶な土壌改良を行った壮絶な過去があります。55の郡から成り、約45,000件の生産者、約210,000haの農地面積を誇ります。エリアとしては Alto Parnaíba地区、Mineiro Triangle地区とミナスジェライス北西地区になります。Minas Geraisミナジェライス州の1/4の生産量を賄っており、これはブラジル全体の12.7%に上ります。標高は800~1,200m程度の平地が特徴です。代表的な農園は以下の通り。
- Daterra(ダテハ)
- Fazenda Bau(バウ/トミオフクダ)
- Fazenda Bom Jardin(ボン・ジャルディン2017COE 1位)
- Fazenda Lagoa(ラゴア2020COE 26位)
Cerrado Mineiro(超いっぱいリストアップされてる・・・・(汗))
なおブラジルは大きめの農園は“Fazenda”(ファゼンダ)。小さめの農園を“Sitio”(シティオ)と言いますが、これらの区分けは結構あいまいなので宜しくです(小さくてもFazenda名乗るところもある(笑))。フリガナふってると文字数が多くなるので、今後はCatuai(割愛)しますね♡
Daterraは業界でいち早く真空パック包装“Vacuum Pack”を採用した農園としても有名です。農園規模もかなり大きいので(Fazenda記載がないけどまさに大農園)、様々なグレードやスペックの商品を取り揃えています。“Master Piece”、“Collection”などのラインアップがあります。Patrocinio地区になりますね。2018年のWorld Brewers Cupではスイス代表の深堀絵美さんがこのDaterraのMaster Pieace、Laurina種のAnaerobic Naturalで優勝しました(私もBelo Horizonteの会場で拝見しました(^○^))。
Bauは日系移民のTomio Fukudaさんの農園です。いわゆる樹上完熟Dried on Treeで有名ですね。通称DOTのまさに先駆けで超有名な農園です。Tully’sさんが主に使ってますね。
北部にCampos Altosと言うエリアがあり、著名エクスポーターであるBSC社(Bourbon Specialty Coffees)のHPに記載があります。特定の農園名の記載はFazenda Bonita(聞いたことない(笑))のみですが、BSC的に今後力を入れてくるエリアかもしれませんね。当地はRed Bourbon種主体で標高は1000m程度。
・・・・まあ最近のスペシャルティーシーンだとCerradoはちょっと出遅れてる感があるかもしれません。でも意外にも2018年のCOEでは結構な数のロットが入手しています。
Cerrado Mineiroのテロワール的はオーソドックスなブラジルと言う感じが多く、甘さとボディーがしっかりしているロットが多いと思います。これぞThe Brazil!!
Chapada de Minas(シャパーダ・ジ・ミナス)
Vale do Jequitinhonha、Capelinha、Mucuri他(ヴァレ・ド・ジェケンチニョーニャ、カペリーニャ、 ムクリ)
ミナスジェライス州の北東に位置し、新しく発展が進んでいるエリアです。エリアは西側のVale do Jequitinhonhaから東のMucuriに渡っています。22の群から成り、2500件の農家を抱えています。ミナスジェライス州の8.4%の生産量を担っており、順調に増加しているようです。2019年COEでいくつか入賞していますね。新しいだけあってファナティックには全然なじみのないエリアですねー。
- Fazenda Primavera(プリマヴェーラ2019COE 2位)
- Ecoagrícola Café Ltda(エコアグリコーラ・カフェ2019COE 12位)
Primaveraは“春”と言う意味ですね。Ecoagricola~はLtdaとなっているので、法人企業ですね。
Chapada de Minasは名前的にバイーア州のChapada Diamantinaと混同しそうですね。エリア的にも北東でちょっと近づくし・・・・。
Chapada de Minasのテロワールはちょっとよくわからないですね。まあブラジル的な印象の範疇からそれほど逸脱しないと思いますが、その内カップしてみたいですねー!
Sul de Minas(スウ・ジ・ミナス)
Pocos de Caldas、Ibiraci、Alfenas/Ilicinia、Carmo de Minas他(ポッソス・ジ・カウダス、イビラチ、アルフェナス、カルモ・ジ・ミナス)
スペシャルティーシーンでは最も重要な地区とも言えそうな著名コーヒー産地です。このSul de Minasだけでブラジル国内生産量の30%を賄います(!!)。ちょっと詳細なデータがとれませんが、州都であるBelo Horizonteの西と南のかなり広大なエリアが含まれており(きちんとしたエリア区分が分からない・・・)、Pocos de Caldas、Alfenas、 Carmo de Minasなどの地区があります。北のCerradoと区別する意味もあってSul de Minas(南ミナス)と呼ばれます。(IbiraciはMogianaの部で触れます)
Pocos de Caldas/Sao Sebastiao da Grama(ポッソス・ジ・カウダス/サンセバスチャン・ダ・グラマ)
サンパウロ州との境に位置する著名なエリアです。Pocos de Caldasは昔のカルデラの外輪山で西側のGrama Valley(グラマの谷)というところに著名農園が集結しています。このGrama Valley(Sao Sebastiao da Grama)エリアはミナスジェライス州から西にはみでてサンパウロ州に属しています。上記で触れたBSC社(Bourbon Specialty Coffee)の本拠地があります。
Pocos de Caldas(ミナスジェライス州側)
- Fazenda Sertaozinho(セルトンジーニョ)
- Fazenda Barreiro(バヘイロ)
Sao Sebastial da Grama(サンパウロ州側)
- Fazenda Cachoeira da Grama(カショエラ・ダ・グラマ)
- Fazenda Rainha(ハイーニャ)
- Fazenda Recreiro(ヘクレイロ)
- Fazenda Santa Alina(サンタアリーナ)
- Fazenda Lalanjal(ラランジャウ)
州境だから・・・どっちがどっちだか、ややこしい!!
(BSCのHP重たいんだよなー・・・・どうにかならんかね?)
他にもいっぱいあるけど、とりあえず・・・・。
特にSetaozinhoとCachoeiraはこの地域を代表する有名な農園で、Seraozinhoグループに属しています。Sertaozinhoは農園内にある一本の大きな木がトレードマークでロゴにもなってたかな?焙煎設備も農園区画内にあってSan Paulo市の高級スーパーにも焼豆を卸しています。Rainhaは“女王”と言う意味があり、その名に恥じぬ品質を誇ります。Santa Alinaは樹齢100歳を超える古木があり、100年樹コーヒーとして日本でも流通しました。
ここら辺の農園は昔の地主が、子供たちに農地を割譲してたので、農園主も親戚筋が多かったりします(BSCのクリスチアーノもマネジャー兼農園主)。ベーシックグレードから区画を特定したマイクロロットも幅広く手掛けているので、顧客に応じていろんなスペックを提供してくれるのがありがたし。
Pocos de Caldasのテロワールは酸が明確で、ブラジルらしさを保ちながら柑橘系の酸が印象的です。Yellow Bourbon種やその他黄色品種の採用が多いですね。
Alfenas/Ilicinia(アルフェナス/イリチニア)
Pocos de Caldasより東に行くとAlfenasの町になります。栽培面積は16,000haに上り、BSCA(Brazilian Specialty Coffee Association)のヘッドクオーターがあります。BSCAはブラジルスペシャルティーコーヒーの認定、レギュレーション等の制定などを行なっている機関です。
- Fazenda Passeio(パッセイオ)
- Fazenda Lagoa(ラゴア)
- Fazenda Canta Gallo(カンタガロ)
- Fazenda Carmo Estate (カルモ・エステイト)
- Fazenda Caxambu(カシャンブゥ)
- Monte Alegre(モンチアレグレ)
- Ipanema(イパネマ)
Passeio~Carmo EstateまではCooxupe傘下の輸出業者であるSMC社(South of Minas, Mogiana, Cerrado)の扱いですね。Passeioは国連のグルメコーヒープロジェクトのモデル農園になったので、COEの始祖農園ともいえるかもしれません。オーナーのAdlofoさんは最近BSCAの会長も務めた方。10年前に訪問した時は英語があまり話せなかったのですが、久々にお会いしたら英語も達者になって・・・・もう・・・しゃべるしゃべる!(;゚Д゚)・・・・やはり語学は大切ですなー。
ちなみにFazenda Carmo Estateは”Carmo de Minasではない”のでご注意を(ややこしい)。
あと忘れてはならないのがMonte Alegre、Ipanemaなど大規模農園ですね!!Ipanemaはスタバも使っていた(いる?)ので聞いたことがあるかたも多いのではないしょうか?Monte Alegreもでっかい農園ですね。日本だとHachidori(ハチドリ)名で流通していると思います。
こうした大規模農園は広大な区画の中から顧客のプライベートオーダーに応じて様々なスペック、生産処理、品質のラインナップをそろえるすごい農園です。事前に「値段はこれくらいで・・・DOTで・・・品種はイエローブルボンでおねがい♡」といった風にオーダーすればその通りにロットを作ってくれます( *´艸`)。
Alfenas/Iliciniaのテロワールは、特に甘さが印象的ですね。オーソドックスなブラジルでさらに熟度を向上させ、酸よりもむしろ甘さ/ボディーに振っているような感じです。昔Monte Alegreのあるロットをカップしましたが、熟度が高くガラナっぽいフレーバーで甘かったですねー。
Carmo de Minas/Mantiqueira de Minas(カルモ・ジ・ミナス/マンチキエイラ・ジ・ミナス)
Carmo de Minas/Mantiqueira de Minas
スペシャルティーシーンでは最も有名なエリアかもしれませんね。上記のAlfenasよりさらに東に行くとマンチキエイラ山脈があります。COEの入賞経歴の多い農園が名を連ねます。
- Fazenda Kaquend(カケンジ)
- Fanzenda Serra das Tres Barras(セハ・ダス・トレス・バハス)
- Sitio da Torre(シティオ・ダ・トーレ)
- Fazenda Granja Sao Francisco(グランジャ・サン・フランシスコ)
- Fazenda Santa Ines(サンタ・イネス)
- Fazenda IP(アイピー)
- Fazenda Irmas Pereira(イルマス・ペレイラ)
- Fazenda Sertao(セルトン)
- Fazenda Santuario Sul(サントゥアリオ・スウ)
COCARIVE(HP調整中?)
こんな感じ?
Kaquend~Granja Sao FranciscoまではCOCARIVE社(カルモの輸出業者)扱い。IP~Santuario SulまではCarmo Coffees社(これも輸出業者)の扱いかな。
Kaquend、Serra das Tres BarrasはCOEで1位入賞してますし、Santuario Sulも結構COEに入賞していますね。
Carmo de Minasのテロワールは酸もありながら甘さのサポートがある印象です。Pocos de Caldasより酸は幾分和らぎ、甘さとボディーに特徴があるように感じます。Pulped Naturalは甘さがしっかり、Naturalはたまにワイニーなロットもありますね。
Carmo Coffees社は色んな怪しい取り組みを行っているので、不思議なコーヒーがいっぱいあります(笑)。
Matas de Minas(マタス・ジ・ミナス)
Regiao Das Matas De Minas/Araponga/Caparao他(ヘジョン・ダス・マタス・ジ・ミナス/アラポンガ/カパラオ)
Carmo de Minasを更に東に、州都Belo Horizonteを超えてエスピリトサント州方面に行くとMatas de Minasに到達します。Minas Gerais州のまさに東側ですね。 63の自治体で構成されていて約36,000の生産者がおり、面積は269千ヘクタールで、約610万袋を生産しています。Arapoga、CaparaoはBSCが最近力を入れているリージョンです。
Araponga(アラポンガ)
- Serra do Bone(セハー・ド・ボネ)
- Sitio San Expedito(サン・エクスペディット)
- Sitio Caminho da Serra(カミーニョ・ダ・セーハ 2017COE 2位 )
Caparo(カパラオ)
- Sitio Forquilha do rio (フォルキリャ・ド・ヒオ)
いやーSerra do Boneは懐かしい銘柄ですね。練馬の〇井珈琲さんとかまだ買ってたりするかな?むかしは結構COEにも入賞してたと思います。
このエリアはたまにSul de Minasとごっちゃにされることがありますが、結構東側なので、異なるテロワールを持ちます。2017年のCOE Pulped Naturalはかなり多くのロットが入手しています(Arapogaばっか・・・・)。
Matas de Minasのテロワールは酸が結構明確な記憶があります。Serra do BoneはRoundな質感を伴い柑橘系でした(昔はおいしかったなぁ・・・・)。ArapongaもCaparaoも同じく酸が明確で明るく、ちょっと今までのブラジルと違ったような印象ですね。Espirito Santoの方に特徴が近いかもしれません。
Sao Paulo州
San Sebastiao da Grama、Mogiana/Alta Mogiana/Franca他(サン・セバスチャン・ダ・グラマ、モジアナ/アルタモジアナ/フランカ)
ブラジル第1の都市Sau Pauloは同名のサンパウロ州の州都になりますが、コーヒーの生産エリアは上記ミナスジェライス州の南西側に接する地域がメインになります。栽培面積は216,000haに上り、ミナスジェライス州、エスピリトサント州に次いで3番目になります。同州で一番有名なコーヒーエリアはMogiana(モジアナ)ですね。
San Sebastiao da Grama(サン・セバスチャン・ダ・グラマ)
上記の通りグラマの谷はサンパウロ州とミナスジェライス州の州境に位置しています。すでに触れたのでCatuaiします!!
Mogiana/Alta Mogiana/Franca(モジアナ、アルタモジアナ、フランカ)
ブラジルのコーヒーではかなり知名度のある産地名です。Altaは“高い”という意味で、北Mogianaの標高が高い地域を指します。主要都市はFrancaです。Mogianaという名称は1800年代からあった鉄道会社からとられたようですね(コーヒーの運搬に使っていた。今はない)。コーヒーの産地として歴史は古く200年位前から栽培がおこなわれています。年間の生産量は20万袋ほどで標高は900~1,200mとなります。
- Fazenda Sao Francisco(サン・フランシスコ)
・・・・・あんまり思いつかない(汗)
San FranciscoはFrancaからちょっと行ったところにあるAlta Mogianaエリアの農園ですね。オーナーのNilton Almeida氏は確か本職が弁護士だったような・・・?お父さんの農園を継承したんだか、一緒に始めたかちょっとうろ覚えです。
Mogianaのテロワールはしっかりした“甘さ”が特徴だと言われます。生産処理もナチュラル基本ですね。こちらも“The Brazil”といった感じの味わいです。
Mogiana地区はCOEの入賞はないことないですが、あんまりないですね・・・。ちょっとピッキング、生産処理、ドライミルの工程でスペシャルティーに順応しきれていないような感じです。でもやっぱりMogianaといったらナチュラルでチョコレートを思わせるような甘さを楽しむのが一番ですかね?
Alta Mogianaから州境を超えて東にいったところのミナスジェライス州側にはIbiraci(イビラチ)と言うエリアがあってCOEに入賞しているロットもあります。ここもBSCが管轄しているようですね。テロワールは近いだけあって近似していると思います。
Ibiraci(イバラキじゃないよ(笑))
Espirito Santo州
Montanhas do Espirito Santo他(モンターニャス・ド・エスピリトサント)
ミナスジェライス州の東、Matas de Minasをもう少し行くとエスピリトサント州になります。栽培面積は433,000haで国内第2位です。実はコニロン(ロブスタ種)を多く作るエリアなので、最近までスペシャルティーグレードがあるとはあまりイメージしづらい場所でした(アラビカ種は28%)。しかしイタリア系の移民の方々がこの地でもスペシャルティーグレードのアラビカ種を栽培しています。ちょっと寒いため収穫が遅めなので、日本への到着が普通のブラジルより遅くなります。ちょっと主要エリアがわからなかったのでCOEに入賞したロットの地区を数点地図に入れ込んでみました。
Montanhas do Espírito Santo(モンターニャス・ド・エスピリトサント)
割と最近出てきたEspirito Santoのスペシャルティーコーヒーですが、まだ日本ではそれほど流通していないですね。でも最近のCOE入賞率も高く、何回か優勝してますし、2020年も1位になっています。BSC社も最近力を入れてるように思えます。多湿のためブラジルでは珍しく、水洗式が多く生産されている地域でもあります。 農園は主にエスピリトサント山周辺にあります。
- Sitio Escondica(エスコンジカ 2020COE 1位 )
- Sitio Corrego Bom Destino(コヘッゴ・ボン・デスティーニョ)
- Sitio Christo(クリスト)
- Sitio Tomazini(トマジーニ)
Espirito Santoのテロワールは、「コロンビア!?」とも言えそうなほど明るく明確な酸があり、かなりCrispyなコーヒーです。豆もしわが寄って硬そうな見た目をしています。ファナティックは個人的な大好きなエリアです。ただ難点は山間部故に雨が多く、乾燥に難があるため、結構枯れた状態で日本に到着することが多いのがとっても惜しい感じです・・・・。柑橘系のフレーバーもあり、ボディーは軽くてさわやかな印象なので、通常のブラジルとはかなり異なりますねー。
Bahia州
Chapada Diamantina/Piata/Mucuge他(シャパーダ・ディアマンティーナ、ピアタン、ムクゲ)
ミナスジェライス州と北に接するのがバイーア州です。生産面積は171,000haで第4位になります。東側のSalvadorの港から奴隷が連れてこられた歴史があり、アフリカ系の方が多い地域でもあります。それまでのスペシャルティーコーヒーシーンでメジャーではありませんでしたが10年ほど前からAgricafe社のプロモーションやCOEの入賞で知られるようになりました。
Chapada Diamantina(シャパーダ・ディアマンティーナ)
スペシャルティーの生産はディアマンティーナ台地付近で生産されており、標高は1100~1500m程度とブラジルではかなり高い標高を誇ります。地名としてはPiata、Mucuge(ピアタン、ムクゲ)と言う町の名の表記が多いですね。ちなみにDiamantinaはダイアモンドと言う意味があります。高地ですが意外とフラットな場所もあり、灌漑は大農園でも使われるような、センターピボット式の大規模スプリンクラーを回して行っているところもあります。
- Fazenda Sao Judas Tadeu(サン・ジュダス・タデウ)
- Fazenda Progresso(プログレッソ)
- Fazenda Corrego Seco(コヘッゴ・セコ)
- Fazenda Ouro Verde(オウロ・ヴェルジ)
- Sitio Cafundo(カフンド)
Sao Judas TadeuはCOEに何度も入賞しているし、1位になったこともありますね。Progressoは企業でもあり、傘下に提携農園があります。農協的な機能も持ってるのかな?Ouro VerdeのバックマークにProgressoのマークが入ってましたね。Corrego SecoもCOE入賞歴があります。
Bahiaのスペシャルティーコーヒーはブラジルコーヒー界の重鎮Silvio Leite氏率いるAgricafeと言う輸出業者が有名ですね。昔はちょくちょくカッピングプレゼンテーションで来日されていました。
Bahiaのテロワールはかなり通常のブラジルと異なっており、まず高標高のため豆が硬いです。アピアランスは少しブラジルぽくないですね。ナッツ系のフレーバーがブラジルでは多いのですが、Bahiaではややベリー系で酸と甘さが融合し、少しダークフルーツ系な印象を持ちます。Pulped Naturalではパイナップル用の明るい印象にもなります。
長くドライミルの精度が悪かったせいでクエーカーが多く、日本での評判がなかなか上がりませんでした。収穫もかなり遅く年末に近いので、日本への到着がかなり遅くなるというのもハンデになってるかもしれません。
・・・・・・
・・・・・・
こんなとこかな?
・・・・・・
ここまで頑張って地図とか作ってきましたが、実はBSCAのサイトにそれぞれの地域のエリア地図と、所属都市一覧が全部のってました・・・。
- Cerrado Mineiro
- Chapada de Minas
- Sul de Minas
- Mantiqueira de Minas
- Matas de Minas
- Alta Mojiana
- Montanhas do Espirito Santo
- Chapada Diamantina
うおーん(/ω\)
・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・
・・・・・
ブラジルは広いね。
色んな娘たちがいるね。
きゃ♡
・・・・・
イパネマの娘ーーーーーー( ゚Д゚)
名曲!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!