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いつかは巨匠になりたい・・・(゜-゜)。Coffee Giant(仮)三神です。

今回はRoast Design Coffee(以下RDC)で行っているロースティングの実際のアプローチをご紹介しますです。

今まででたくさん焙煎用語や、アプローチ、傾向などを解説してきましたが、今のままだとなんだかとりとめがなく、わかりづらいので、実際にどういう焙煎の変化をRDC遂げてきたかをご紹介しますです♡。

(基本的な考え方はこちらを見てね♡)

現在に至るまでも、ちょこちょこ変えていってるので、これからも変わっていくと思います。

ただ焙煎における基礎的な考え方は変わりません。なので、いきなり“超絶な焙煎技法を編み出した!!”とか・・・・“最高の焙煎を探求する!!(゚Д゚)ノ”・・・・みたいな事にはならないので安心してください(笑)。

ファナティックの作りたい味のイメージが更新/変更される度に、適応されるローストプロファイル設計が変わるだけですね(^○^)

求める味のバランスを想定してプロファイルを組む・・・。

それがファナティックの標榜する”Roast Design”です。

まずは温度計と煎り止め・・・

何回かお伝えしているのですが、焙煎における重要なデータとしての温度計表示。これがメーカーや設計によって表示がバラバラだというハードルが存在します・・・。

例えば一ハゼなんですが・・・、火力、排気、投入量などのパラメーターが変化すると表示豆温度が異なることが往々にしてあります。

同じようにある焙煎度合いに煎り止めた場合、例えばアグトロン80にした場合としましょうか。同じように火力、排気、投入量が異なると表示豆温度が変わります(いつも上げてる温度でも焙煎が浅くなったり、深くなったりする)。

比較的大きめの窯だと、ある程度の生豆投入量があるので、豆温度計の表示は安定してきますが、やはりこういったパラメーターの変更で温度表示がずれていってしまうんですね。

検証作業において得られる数値に対しての事象や結果が安定していないと、再現性のある検証がかなり難しくなります。

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大抵の焙煎機はテストスプーン口に近いところに温度計がついているのですが、この部分は豆が上にはねて帰ってくるところなので、実はあんまり豆がセンサーに当たってない疑惑があります(笑)。さらにすぐ上に排気口(生豆ホッパー近くの排気口)が近いので熱風の影響を受けやすく、排気ダンパーを開くと表示温度が変わります。窯内部の対流熱風に晒されて熱量供給側の変化に影響されやすいのです。

上記の場合は火力供給側の熱量の影響を受けるので、火力を上げたり、排気を開いたり、生豆投入量を減らしたりすると、表示温度が上がることが多いです。

またテストスプーン口にセンサーが近いので、テストスプーンの抜き差しが多いとこれまた温度表示が変になっていきます・・・(゜-゜)。

そうすると煎り止めを目視で行うか、香りで判定するかなのですが、これがまた人や体調によってぶれやすいんですよねー・・・・。

まあ個人的に私は自分の嗅覚に自信があるのですが、それは自分ひとりでやっている場合において有用なだけであって、他人と作業を共有化したり、スタンダードを作り上げたりするのには全く意味がないですね!そういった自信は(笑)!!

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反対にGiesenやLoring等の温度計センサーは焙煎機の下側(下蓋)についているので、生豆のたまり場にセンサーが接触しやすく、窯内部の対流熱に直にさらされにくくなっています。

こうしたタイプはあまり火力、排気、投入量他のパラメーターに温度計表示が影響されにくいです。(それでも影響を受けやすい焙煎機は存在する)

温度計表示がずれるとそれを見込んでプロファイルを組む必要が出てくるので、一ハゼや希望の焙煎度合いの終了温度がある程度一貫していないと、検証にとても大きな労力をかけることになってしまいます。

ファナティック三神の焙煎

上記の通りある程度温度計表示に安定してもらいたいのですが、RDCで使用しているFuji Royal様も火力、排気、投入量などで温度計がぶれます・・・。

こうした困難をはねのけ、現在の焙煎に至るまでの経緯をお伝えさせていただければと思います。
【Roast Design Coffeeの現在の焙煎設計】

  • 焙煎機:Fuji Royal R-105半熱風5kg
  • 投入量:1.9kg
  • 投入温度:135℃
  • 想定ボトム:約98℃
  • ガス圧:1kpa固定
  • ダンパー:ダイヤル6~7
  • 1ハゼ:約173℃
  • 終了温度:約185.5℃
  • Development Time:1min以内
  • Roasting Time:8min 30sec~9min

*生豆の状態、外気の状況、季節によって温度、焙煎時間は変動します
*温度は焙煎機の個体差によって数値表示が異なるので参考程度に考えて下さい

まずRoast Design Coffeeのテイスト方針ですが、弊社社長(自称)であるチーフロースター三神仁美との血みどろの協議の結果(バトル?(゚Д゚)ノ)、カッピングに適した浅煎りの焙煎レンジをコアに酸味とフレーバーを重視し、甘味と質感を少し削いでいくにことしました。これは当店の顧客プレゼンテーションとして、コーヒーの個性である酸味/フレーバーを前面に出すことによって各コーヒーの個性の違いを鮮明に体験してもらいたかったからです。

なぜ焙煎機にFuji Royalを選んだのですか?とよく聞かれるのですが、導入コストが他社の焙煎機よりも安く、かつ希望のクオリティーのレンジが十分達成可能であったためです。

開店当初は2.5kgの生豆を投入していました。しかしフレーバーのStructure(明度)が弱かったため、2.2kgに減らし、現在では1.9kgで焙煎しています。攪拌挙動の重たい大粒種等(パカマラとか)には1.8kg投入を適用しています。テイストバランス、作業効率、コスト、クオリティーコントロールの観点から今のところ1.8~1.9kgで落ち着いています。

フレーバーを明確(高Structure)にするには・・・

① 投入量を減らす

② 火力を上げる

の2つの方法が効果が高いです。一番変化が大きいのは投入量ですが、あまり強いStir Fry傾向にすると酸が強すぎて、かえってフレーバーが分かりづらくなるので、酸の強さの具合を見ながら調整していく感じですねー。

ガス圧は最初0.8kpaでしたがフレーバーのStructureが弱かったため1kpaに上げました。焙煎中は終始このガス圧で固定しています。フレーバーの発現に必要なガス圧は1kpaと判明した後(あくまでRDCにとってです・・・)、Drying Phase、Maillard Phase、Development Phaseで焙煎熱量を変更して検証しましたが、結果的に特にガス圧を変更する必要がないと判断しました。Development Phaseでもそのまま1kpaの熱量を掛けることで希望の酸味の明るさとフレーバーを維持することにしました。

投入温度はボトム温度100℃を分岐点に検証を行いました。90℃前半では苦味や雑味が感じられてCleanさが失われ、同時に質感が重くなってしまったので、温度を上げることにしました。しかし105℃を超えると今度はテイストが希薄で渋味を伴ったシャープな酸味になってしまったため、ボトム温度98~102℃を目標にして投入温度を135℃の辺りに設定しました(実際には外気温を加味して温度調整してます)。

ダンパーは中立点よりやや窯内部に空気を引いている状態=ダイヤル6~7に設定し、少しテイストを失ってもCleanさを重視することにしました。

ドラム回転速度はインバーターがないので制御変更できません。よって投入量の設定で攪拌具合を変化させています。2kgから100g減らして1.9kgにすることで攪拌を若干強め、明るめなテイストにふりました。

Fuji Royalも焙煎傾向(火力、排気、投入量など・・)によって温度表示が変わる焙煎機です。2.2kg投入の時は184℃で終了していましたが、1.9kg投入ではStir Fry傾向が強くなったため、同じ焙煎度合を達成するためには少し温度を上げて185.5℃程度で焼き上げる必要がありました(温度計の位置は変えたいなぁ・・・・(;´・ω・)・・・・F〇Sさんに改造してもらおうかなぁ・・・・)。

Development Timeは1分もしくはそれ以内を目安にしています。あまり長くなると酸の明るさを失って質感が重く、また苦味と焦げのニュアンスが出てくるからです。DTRは特に重視していません。

終了時間は極端に変わらなければ早くなっても遅くなっても特に気にしません。RORや温度カーブは意外とあてにならない時があります。例えばガス圧が異なるのにほとんど同じ焙煎時間、Development Timeで焙煎が終了されることがあったります。こうした場合見た目のカーブ上では同じにしか見えないのですが、実際には明確な味の違いが出ます。供給熱量のエネルギーが異なるからです。カーブよりも実際のガス圧値などの供給熱量を重視し、またカッピングの結果が良ければあまり焙煎時間にはこだわりません。

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以上の様に焙煎設計:”Roast Design ”を行っている訳ですが、1つ注意したいのはあくまで結果が全てという事です。想定するテイストバランスと再現性のある結果を得るために、RDCでは温度やDevelopment Timeの目安を指標化していますが、今回提示した数値はどなたにも推奨するものではありません。なので、読者の皆様にはご自身の検証から得られた結果をもとに、ご自身が思い描く最高の焙煎をRoast Designを通して実現していただければ幸いです。

私の述べてきたRoast Designの手法やアプローチは焙煎の“浅い深い”を問いませんので、ぜひ自由に思う存分焙煎を楽しんでみてください。

特に深煎りでは焙煎傾向の違いが大きく出るので超面白いですよ!!(^○^)

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モテるための方法だって?

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それはね・・・・

常に自分自身を焼き続けることだよ!!(磨くんじゃなくて??)

きらーん☆☆☆

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