こんにちは!!
Tacos Fanatic三神です!!
かなりの頻度でタコスを食べているファナティックですが、メキシコは中米地域の中でも(メキシコは北米だけど・・・)食文化が結構豊かな国であります。
北側はアメリカのテキサス州に接しており、テキサス州南側の食文化はTexmex(テックスメックス)と言います。サワークリームの入ったタコスや、チミチャンガ、ファヒータ、ブリトー、ケサーディア・・・などなどオイシーものがいっぱい(∩´∀`)∩・・・・。
中米諸国の料理はもう少しシンプルで味付けも違うし、主食の炭水化物にプランタン(甘くないバナナ)を食べることも多いので、メキシコ料理はやっぱりメキシコなんだなーって思います。
コーヒーに関してはその多くがアメリカにわたってしまうので、あんまり日本ではなじみがないですが、アルトゥーラ(Altura)規格やハイコマーシャルのメルセデス(Mercedes)といった銘柄はワタルにいたときにはよく販売していましたね。
というところで今回のテロワール編はメキシコをご紹介しまーす!!
メキシコの生産概要
- 伝播時期:18世紀
- 年間生産量(2022年):4,170,000袋
- 主な生産処理:水洗式
- 主なコーヒーロットの単位:小/中/大規模農園、または農協などによるエリア集積
- 主な品種:Catura、Catuai、Garnica、Typica、Bourbon、Maragogype、Marsellesa, Mundo Novo,
- 主な生産形態:小/中規模農家、
- 主な収穫時期:11~3月
- 主要港:ヴェラクルス(大西洋)、マンサニージョ(太平洋)、ラサーロ・カルデナス(太平洋)
中米の生産国であるメキシコは地理的に最も北に位置するアラビカ・コーヒーの主要な生産国です。2022年の生産量は4,179,000袋で世界9位の規模ですが、23/24クロップではペルーに抜かされ10位に転落しました。日本ではあまり知名度の高くないメキシコですが、実はすぐ北に接するアメリカ合衆国にとって最大のアラビカ・コーヒーのサプライヤーであり、同国にとって大変重要な生産国の位置を占めています(アメリカはブラジルから一番多く買ってると思いきやそうではない)。
コーヒーは18世紀に伝播したとされますが、1870年代に入ってから商業作物としてその多くが輸出されるようになります。コーヒー産業は長らくメキシコの国内経済で重要な役割を担ってきましたが、現在は徐々に生産量が低下してきています。1989年には世界銀行や国際機関の要求に屈し、国の農務機関であったINMECAFE(Instituto Mexicano del Cafe)を解体することになります。また同時期にICO(International Coffee Organization)の価格協定の解散があったことから、メキシコのコーヒー産業は国の保護を失い、世界の自由貿易市場に突然さらされることなります。まあ、外圧に屈して保護貿易を行えなくなったってことですね!
これにより同国のコーヒー生産者は予測不能な市場取引価格変動に直面することになりました。収益の悪化によって施肥や除草といったメンテナンスが激減したことにより、コーヒーの品質は下がり、同時に収穫量も減少の一途をたどっています。一方で1990年以降のフェアトレードやオーガニック・コーヒーの機運の高まり、そして農業組織の再編/改革を進めることによって、こういった認証系コーヒーに活路を見出します。現在、メキシコは世界最大のオーガニック・コーヒー生産国(ペルーが2位だったはず・・・。)として君臨して(ただ農薬を買うお金がないだけ(∩´∀`)∩)います。
輸出規格/グレーディング
メキシコも他の中米同様、標高が基準となるグレーディングを行っています。これにAmerican Preparation (AP)、European Preparation (EP)などの副規格が付随します。なおメキシコでも表記の多いAltura(アルトゥーラ)はHGとほぼ同じ規格となっています。
- Strictly High Grown
- 1,200m~
- High Grown (Altura)
- 900 ~1,200m
- Extra Prime Washed
- 800~900 m
- Prime Washed
- ~800m
SHGの標高を1,700mとする情報も見られるますが、実際にSHGとして流通するのは1,200m程度です。1,700mはいくら何でも標高が高すぎるので、誤記だと思います(過去はそうであった可能性もある・・・・)。
欠点数を規定するアメリカン・プリパレーション(AP又はUP)では300gの生豆中35欠点迄が許容され、ヨーロピアン・プリパレーション(EP)では15欠点迄となっています。しかし公式の物*はもはや適用されておらず、輸出業者などによってそれぞれのプリパレーションにおける欠点数の定義に揺らぎがあるようです。現状では下記の欠点数の範囲で定めているケースが多いようです。(結局よくわからんねー)
- European Preparation: 0-20 defects
- Exchange Preparation: 18-23 defects
- US Preparation: 23-50 defects
- 無記名?: 10%, 20% & 30%- Defects
- Undergrads: 40%-100% Defects
大抵はEPが用いられるので、20欠点以内が輸出規格では多くなるでしょう。
*政府系の資料(NORMA MEXICANA 2016)では、EPは18以下、UPは26以下(Prime Washedは30以下)となっている。
(引用) NORMA MEXICANA 2016
国内流通と収穫
メキシコも小規模生産者が多い(85%が先住民系)のですが、他の生産国に比べて若干規模が大きいのが特徴です。農家件数は500,000に上り、その内の70%が農地面積10ha以下の農家。したがって10ha以上の農家は30%程度にも上ります。なお50haを超える大規模農園の割合は0.06%となっています。ブラジルを除くコーヒーの生産国では5ha以下の農家が90%以上を占めることが通例であるため、やはりメキシコの農園単位は世界的に見ても大きいと言えるでしょう。なお生産内訳では97%がアラビカとなり、ロブスタの作付けは一般的ではありません。慢性的な資金不足とファンディング不良から、農家は農薬や肥料等を購入できず、結果としてオーガニック・コーヒーの生産が増えましたが、これは裏を返すと壊滅的な病害虫に対抗する術を持たないことを意味します。
実際の収穫作業は農家自身や周辺のコミュニティ、または自国の季節労働者を雇用して行いますが、チアパス州の場合はグアテマラから越境してくる季節労働者を雇用するケースが多くなっています(州の東側がグアテマラの国境)。国内流通はチェリーが主な流通形態となっており、生産者はチェリーコレクター、チェリー販売所、農協、輸出業者等のいずれかの中間業者に収穫果実を販売します。近年のスペシャルティコーヒーシーンの高まりから、生産者名や小規模農園の名を関したロットもみられるようになってきましたが、メキシコ産のコーヒーは基本的にロットサイズが大きく、生産県や農協の名を関した規模の大きい広域銘柄のコーヒーが主流を占めています。
(参考)WHAT’S IT LIKE TO WORK ON A RAINFOREST ALLIANCE CERTIFIED COFFEE FARM? SIX MIGRANT WORKERS SHARE THEIR STORIES
何回か触れていますが、メキシコのコーヒーも結構枯れやすいものが多かったです。プロセス完了後の水分値管理が甘く(乾燥が乱暴)、プレシップサンプルが白みがかっているのが普通でした。しかし近年では品質の向上が見られ、日本の到着したロットも枯れずに比較的良いコンディションを保てる事例が増えています。(;・∀・)ヨカッタ・・・・。
カフェインレス
オーガニックで知名度の高いメキシコですが、実はカフェインレス市場においても重要な位置を占めています。コーヒーのカフェイン除去には様々な方法があるのですが、同国でカフェインレス処理場を操業するDESCAMEX社のMountain Water Processは、カナダのSwiss Water Processと同じく、薬剤を使用しないデカフェとなっています。こうしたデカフェ設備はメキシコ以外のコーヒーでも処理を受託することが可能で、風味や品質を重視するスペシャルティロースターやインポーターからの委託を受け、彼らの購買ロットにデカフェ処理を行っています(6MTから受注している)。日本では薬剤を使用したカフェインレスが認可されてないので、実質このデスカメックスの需要が日本のスペシャルティでは結構高いと思います。
DESCAMEX
https://www.descamex.com.mx/home
メキシコのテロワール
メキシコでは国土の南部に主要な生産州が4つあり、それぞれチアパス(Chiapas 44%)、オアハカ(Oaxaca 11%)、ヴェラクルス(Veracruz 29%)、プエブラ(Puebla 11%)となっています。メキシコの一般的なコーヒーはこれら生産県の名称をそのまま用いた広域物が流通しています。なおCOEは2012年から開催されています。近年の品質は高く、評価が上がり続けていますが、国内の治安が不安定であることもやや暗い影を落とします。同国では強盗の活動が活発ですが、COEの入賞ロットが運送中に強盗に簒奪されてしまった事もあります(そのコーヒーどうやって転売するのさ・・・・(;一_一))。また入賞実績が増えているゲレーロ州(Gurrero)やメキシコ州(Estado de Mexico)も近年知名度が上がってきている生産州です。
メキシコのコーヒーは中米物とはちょっと風合いが違っていて、ハーバルよりかはナッティー寄りな感じです。ブラジルに近くも感じますが、リンゴっぽい酸があるのが特徴ですね。味わいがバランス良いので、使い勝手のよい性格をしています。COEはGeisha種のエントリーが多めで、ここは少し面白味がありませんが、Marsellesa種の入賞も多いので、この品種はメキシコで頭角を現しているようです。
地域名称はスペイン語圏によるヨーロッパ系の名称の他、古代アステカ文明などに因んだ現地語での名称も多く存在しています。国の経済も高い事からインフラなども他のラテンアメリカの生産国に比べて発達しているため、行政区画が詳細に区分されており、微細なテロワールのトレーサビリティの追跡が可能となっています。
いやー・・・・!メキシコは経済が高いので、小さい村やコミュティーがGoogle Mapでも結構調べられちゃうんですよね(調べると出てくるからさぼれない・・・チッ・・・・)。おかげさまで今回の地図は結構詳細になりました。
【行政区分】
- State(州)
- Municipality(地方自治体)
- Town/Village(市町村)
- Municipality(地方自治体)
チアパス州(Chiapas State)
- Chiapas
- Aldama(アルダマ)
- Angel Albino Corzo(アンヘル・アルビーノ・コルソ)
- Chenalhó(チェナルホ)
- La Concordia(ラ・コンコルディア)
- El Triunfo (Triunfo Biosphere Reserve)(エル・トリウンフォ)
- Santa Cruz(サンタ・クルス)
- Nuevo Vergel(ヌエヴォ・ヴェルヘル)
- Las Margaritas(ラス・マルガリータス)
- San Rafael(サン・ラファエル)
- Yasha(ヤシャ)
- Motozintla(モトスィントラ)
- Ocozocoautla de Espinosa(オコソコアウトゥラ・デ・エスピノーサ)
- Nuevo San Luis(ヌエヴォ・サンルイス)
- Siltepec(シルテペック)
- Santa Maria (サンタ・マリア)
- Tapachula(タパチュラ)
- Tenejapa(テネハパ)
- Sibactel(シバクテル)
- Teopisca(テオピスカ)
- Villa Corzo(ヴィジャ・コルソ)
- Yajalon(ヤハロン)
メキシコでは最も東に位置し、ここ最近のCOEではヴェラクスル州に次いで入賞数の多いチアパス州。この州を代表する知名度の高い農園はなんといってもSanta Cruz農園でしょう。複数の優勝経験もありながら上位にコンスタントに入賞している文句なしの実績は、メキシコでも有数のテロワールを有していることを証明しています。COE年ごとで生産者名が異なりますが、これによって一族としてのエントリーであることがわかります。COEのレギュレーションでは一人の生産者名で出品できるロットの数に制限があるため、規模が大きい農園では、複数の生産者名でエントリーすることがあります。Don Rafa農園は韓国系の運営で、2014年に現オーナーの所有になってからは、放棄されていた農園は奇跡的によみがえり、オーナーの献身もあって、短期間でCOEの入賞を果たしました。
県名に次ぐテロワールの広域銘柄ではEl Triunfo地区(エル・トリウンフォ)が名高く、同名の自然保護林に近接する生産エリアのコーヒーが流通しています。この名前はかなり聞き覚えがありますね!!チアパス州に限らず、アメリカ合衆国向けのコーヒーは基本的にロットサイズがかなり大きいため、メキシコのコーヒーは県や地域名を関した名称での扱いが多い特徴があります。チアパス県の南東はグアテマラの最優良生産地であるHuehuetenangoと接しているため、隣接するSiltepec地区やMotozintla地区ではテロワールに近似性があることが伺えます。
【COE入賞実績農園】
- Santa Cruz/ Arguello Family (El Triunfo, La Concordia)
- サンタ・クルス/ アルグエロ・ファミリー
- Jade/ Bernardino Lopez Ruiz (Las Margaritas)
- ハデ/ ベルナルディーノ・ロペス・ルイス
- Los Aguacates/ Agustin Lopez Guzman (Sibactel, Tenejapa)
- ロス・アグアカテス/ アグスティン・ロペス・グスマン
- Don Rafa/ Byeong Soo Kim (Yasha, Las Margaritas)
- ドン・ラファ/ ビョン・スー・キム
- Santa Rosa/ Arturuo Lievano Moreno (Angel Albino Corzo)
- サンタ・ロサ/ アルトゥーロ・リバノ・モレノ
チアパスのテロワールは甘さとボディでしょうかね?ウエウエテナンゴに近いので、そっち寄りの雰囲気も感じます。ややナッティーさは少なく、過熟な感じのロットもあったような気がします。
オアハカ州(Oaxaca State)
- Oaxaca
- Candelaria Loxicha(カンデラリア)
- Eloxochitlan de Flores Magon(エロクソチトゥラン・デ・フローレス・マゴン)
- Guelatao(ゲラタオ)
- Ixtlan de Juarez(イクストゥラン・デ・フアレス)
- Santa Catarina Juquila(サンタ・カタリンーナ・フキーラ)
- La Reforma(ラ・レフォルマ)
- Maztlan Villa de Flores(マツゥラン・ヴィジャ・デ・フローレス)
- Pluma Hidalgo(プルマ・イダルゴ)
- Pochutla(ポチュトゥラ)
- Putla de Guerrero(プトゥラ・デ・ゲレーロ)
- San Agustín Loxicha(サン・アグスティン・ロシーチャ)
- San Sabastian Tutla(サン・セバスティアン・トゥトラ)
- Santa Cruz Acatepec(サンタ・クルス・アカテパック)
- San Juan Lachao(サン・フアン・ラチャオ)
- Santa Maria Yucuhiti(サンタ・マリア・ユチュイティ)
- Guadalupe Miramar(グアダルーペ・ミラマール)
- San Miguel del Puerto(サンミゲル・デル・プエルト)
- San Pedro Mixtepec(サン・パブロ・ミクステパック)
- Puerto Escondido(プエルト・エスコンディード)
- Santiago Nuyoo(サンティアゴ・ヌヨオ)
- Santos Reyes Nopala(サントス・レジェス・ノパラ)
チアパス州の西にあるオアハカ州。南北に長く分布する生産地域は多様なテロワールを表し、北部と南部では地形的にもかなり異なっています。北部はヴェラクルス州に隣接し、南部の産地はコーヒーの生産国としては珍しく、海に沿って形成される山地に分布しています。COEの入手件数はそれほど多くないのですが、2023年にはLas Nieves農園が優勝しており、代表的な産地としての矜持を示しています。Sinai農園、Chelin農園は共にアギラール一家の所有農園であり、”Sinai”はコーヒー文化の始原地の一つでもあるアラブに思いを馳せて名づけられました(シナイ山:モーセの出エジプト記)。
【COE入賞実績農園】
- El Mirador/ Diego Manuel Woolrich Ramirez (Santos Reyes Nopala)
- エルミラドール/ ディエゴ・マヌエル・ウールリッチ・ラミレス
- Sinai/ Diego Manuel Woolrich Ramirez (Santos Reyes Nopola)
- シナイ/ エンリケ・エドゥアルド・ロペス・アギラール
- Chelin/ Enrique Eduardo Lopez Aguilar (Candelaria Loxicha)
- チェリン/ エンリケ・エドゥアルド・ロペス・アギラール
- Sirena/ Roberto Cruz Ramos (Pluma Hidalgo)
- シレナ/ ロベルト・クルス・ラモス
- La Lagunilla/ Andrés Martínez León (Guetalato)
- ラ・ラグニージャ/ アンドレス・マルティネス・レオン
オアハカのテロワールは典型的なメキシコといった感じですね?バランスが良く、若干ナッティーであんまり酸が主張し過ぎない感じです。
ヴェラクルス州(Veracruz State)
- Veracruz de Ignacio de la Llave
- Atzalan(アツラン)
- Coatepec(コアテペック)
- Consolapan(コンソラパン)
- La Laguna(ラ・ラグーナ)
- La Orduña(ラ・オルドゥーナ)
- Pacho Viejo(パチョ・ヴィエホ)
- Casa Quemada(カーサ・ケマーダ)
- Huehuetecpan(ウエウエテカパン)
- Emiliano Zapata(エミリアーノ・サパタ)
- Pacho Nuevo(パチョ・ヌエヴォ)
- Huatusco(ウアツコ)
- Metlapoxteca(メトラポクステカ)
- Ixhuacán de Los Reyes(イクアスカン・デ・ロス・レジェス)
- Ixhuatlan del Café(イクスアトゥラン・デル・カフェ)
- Guzmantla(グスマントゥラ)
- Opatla(オパトゥラ)
- Ixtaczoquitlan(イクスタコスクィトゥラン)
- Fresnal(フレスナル)
- Jilotepec(ヒロテペック)
- Naolinco(ナウリンコ)
- El Espinal(エル・エスピナル)
- San Pablo Coapan(サン・パブロ・コアパン)
- Teocelo(テオセロ)
- Isla Chica(イスラ・チカ)
- Texhuacan(テクスアカン)
- Tlaltetela(トゥラルテテラ)
- Axocuapan(アクソクアパン)
- Ohuapan(オウアパン)
- Totutla(トトゥトゥラ)
- Chachaxtla(チャンチャクストゥラ)
- Zapotitla(サポティトゥラ)
- Xalapa(ハラパ)
- Xico(シコ)
- Zongolica(ソンゴリカ)
- Nepopoalco(ネポポアルコ)
- Zentla(セントラ)
オアハカ州の北に位置するヴェラクルス州は、大西洋側の南北に延びる州で、正式名称を“Veracruz de Ignacio de la Llave”(イグナシオ・デ・ラ・ジャベの聖十字架・・・・長い(;一_一))と言います。これは1800年代に当の時の州知事であったイグナシオ・デ・ラ・リャベ・イ・セグラ・ゼヴァロス氏に敬意を表したものです。縦に長い地域で、コーヒーの生産地は、Xalapa地区からOaxca地区をも結ぶ山地の南北に分布しています。メキシコのCOEでは最も入手実績が多く、入手ロットの過半数をこのヴェラクルス州のコーヒーが占めることから、メキシコで最も偉大なテロワールと言えるでしょう。他州と比べてMunicipality以下の小さなコミュニティでの表記が多く、より詳細なトレーサビリティが追跡可能です。これは同州のコーヒーのテロワールが多様性に富んでいることを表しています。
Kassandra農園は内部にCruz Verde農園を擁する600haに及ぶ大農園で、160haの農地でコーヒーを、それ以外の農地ではマカダミアナッツを栽培するなど、農事業を複合展開する企業農園となっています。複数年にわたる入賞のほか、2年連続で2位に輝いたこともあります。2014年からコンスタントに入賞を続けるHuehuetecapan農園もすでに当県を代表する優良農園としての位置を確立しています。Nolinco地区に位置するEl Equimete農園は2017年に優勝を皮切りにCOE常連となる他、同地区ではIzolte農園も近年名を上げてきており、こちらも2位に入手したこともあります。Canada Fria農園はメキシコCOEの初期から近年に至るまで継続的に入賞している実力派農園です。広域銘柄ではZongolica地区(ソンゴリカ・・・・なつかすぃ!!)のロットが初期スぺシャルティのロットとして流通していました。
【COE入賞実績農園】
- Pocitos/ Jesus Carlos Cadena Valdivia (Casa Qemada, Cosautlan de Carvajal)
- ポシートス/ ヘスス・カルロス・カデーナ・ヴァルディヴィア
- Kassandra/ Rivas Family (Totutla)
- カサンドラ/ リーバス一家
- Cruz Verde/ Rivas Familty (Torutla)
- クスル・ヴェルデ/ リーバス一家
- Huehuetepan/ María Del Rosario Irais Valdivia Ortiz (Huehuetecapan, Cosautlan de Carvajal)
- ウエウエテカパン/ マリア・デル・ロサリオ・イライス・ヴェルディヴィア・オルティス
- El Equimete/ Rodolfo Jimenez Lopez (El Espinal, Naolinco)
- エル・エキメテ/ ロドルフォ・ヒメネス・ロペス
- Izolte/ Carlos Hugo Loeza Sánchez (San Pablo Coapan, Naolinco,)
- イソルテ/ カルロス・フーゴ・ロエサ・サンチェス
- Corral de Pidra/ Agustin Moreno Salgado (Guzmantla, Ixhuatlan del Café)
- コーラル・デ・ピドラ/ アグスティン・モレノ・サルガード
- Palma/ Felix Morales Ixtla (Opatla, Ixhuatlan del Café)
- パルマ/ フェリックス・モラーレス・イクストゥラ
- Cañada Fria/ José Daniel Cobilt Castro (Axocuapan, Tlaltetela)
- カニャーダ・フリア/ ホセ・ダニエル・コビルト・カストロ
メキシコのコーヒーはマイルドな酸で、ソフトな味わいが特徴ですが、ヴェラクルスのコーヒーは凝縮感があり、酸も明確であることから、従来のメキシコとは違った風味特性を持っていますね!
プエブラ州(Puebla Estate)
- Puebla
- Huitzilán de Serdán(ウィツィラン・デ・セルダン)
- Cuapancingo(クアパンチンゴ)
- Pahuatitan(パウアティタン)
- Totutla(トトゥトゥラ)
- Tlapacoya(トゥラパコヤ)
- La Gruta(ラ・グルータ)
- Tlacuilotepec(トゥラクイロテペック)
- Xicotepec de Juarez(シコテペック・デ・フアレス)
- Zihuateutla(シウアテウトゥラ)
- Huitzilán de Serdán(ウィツィラン・デ・セルダン)
既出の3州に次いでCOEの入賞が多い生産県であるプエブラ州は内陸の州となっており、海に面していません。生産エリアは東に接するヴェラクルス州のハラパ地区から見て北西の方角に分布しています。これらの生産地もハラパ地区につながる山脈地帯に連なっています。ほぼ毎年COEに入賞しており、Huitzilán de Serdán地区に属するマイクロリージョン評価が高くなっています。コンスタントに入賞している農園はまだ表れていません。しかしながら優良農園を多数輩出するヴェラクルス州に隣接することから、コーヒーのポテンシャルは高いと考えられます。広域銘柄としてプエブラ州のコーヒーが流通していますが、やはり知名度は他の3州に準ずるものとなっているのが現状ですねー。
ゲレーロ州、メヒコ州、ハリスコ州(Guererro State, Mexico State, Jalisco State)
- Guerrero
- Atoyac de Alvarez(アトヤク・デ・アルヴァレス)
- El Edén(エル・エデン)
- Costa Grande(コスタ・グランデ)
- Zihuatanejo de Azueta (シウアタネホ・デ・アスエタ)
- Atoyac de Alvarez(アトヤク・デ・アルヴァレス)
- Mexico
- Almoloya de Alquisiras(アルモロヤ・デ・アルキシラス)
- Temascaltepec (テマスカルテペック)
- Jalisco
- Cuatitlan de Garcia Barragan(クアティトゥラン・デ・ガルシア・バラガン)
ゲレーロ州、メキシコ州、ハリスコ州にあるコーヒーの生産地はいずれも首都メキシコ・シティーから見て西側に位置しており、ゲレーロ州では海岸沿いの山地地帯に、メキシコ州では州都の南側を取り囲む山地に形成されています。ハリスコ州はこれまで紹介してきた生産県とかなり離れており、北西に位置しています。
世界に数多くのコーヒーの生産地がありますが、ゲレーロ州の生産エリアは海岸線に近い山地に分布しており(海沿いに生産エリアが結構多いなーこの国は・・・)、オアハカ州の南部同様、かなり稀なテロワールであると言えます。2018年に突如現れ優勝をさらっていったPena Blanca農園はハリスコ州の農園ですが、州自体は、コーヒー生産ではあまり知名度の高くない生産地です。しかし農園はゲレーロ州やオアハカ州の海沿いの山脈線上の北西にあるため、こうした山地特有のテロワールが発揮されていると考えられます。
首都を擁するメキシコ州でもコーヒーが取れるのはびっくりしました(*’▽’)!!COEの入賞は少ない物の、Ilusion農園は2018年に2位、2019年には4位に入賞するなど、高い評価を得ています。Lomita農園は近年のCOEでは、中位圏で入賞を重ねていますね。
【COE入賞実績農園】
- La Ilusion/ Federico Barrueta Barrueta (San Andrés de los Gama, Temascaltepec, Estado de Mexico)
- ラ・イルシオン/ フェデリコ・バルエタ・バルエタ
- Lomita/ Marcelino Barrueta Aviles (San Andrés de los Gama, Temascaltepec, Estado de Mexico)
- ロミータ/ マルチェリーノ・バルエタ・アヴィレス
- Peña Blanca/ Jose Renteria Larios (Cuatitlan De Garcia Barragan, Jalisco)
- ペニャ・ブランカ/ ホセ・レンテリア・ラリオス
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いやー・・・。メキシコ編、長くなったねー!!
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それにもしてもシナイ山かー・・・・。すごい名前・・・。
昔のハリウッド超大作を思い出だすなー!!!
予言者モーセの出エジプト記だね!!
十戒
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E6%88%92_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
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「汝みだりに”萌える”ことなかれ!!!!!!!(≧◇≦)」
ぴしゃーん!!⚡ゴロゴロ・・・・・
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うあわーーーん(。◕ˇдˇ◕。)/
・・・・・・べっぽ。