こんちくわ!!

Coffee Fanatic三神です!!

表紙はSCAJ2024年でお披露目するコーヒー攻略本の”完全版”英語出版、「The Coffee Fanatics」のearly releaseバージョン(270ペーじ位)の表紙です!!まだ校正が終わってなくて、本番のハードカバーの印刷はこれからなのですが、その前の早期バージョンとしてソフトカバー版を10/9日からSCAJ会場で先行リリースします!(部数の関係上販売できるかは微妙なところです・・・)

ちょっとスペルミスとかあって、図版の修正やインデックスの生成などもまだあるのですが、内容はばっちりなので、英語読むのが苦にならない方はぜひ南ホールCoffee VillageのRDCブ-ス(#90です)、又は西ホールのSCAJ本会場のワタルブースで見てみてください!!

ハードカバーの方は年内を目標にしておりまして、アメリカ市場に流通予定です。電子書籍も上がる予定になっていますので、お楽しみに(≧◇≦)。

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というところで、また焙煎のネタでも上げてみようかと、筆(キーボード)を執りました!

今回は定期的に行っているファナティックの焙煎セミナー完全版の中でお話している内容を抜粋し、特にフェーズ分割について解説している部分を、より分かりやすい(??)形で文字に起こしてみましたー。新フェーズ名はThe Coffee Fanaticには記載されていないのですが、こう言った考え方のニュアンスは盛り込んであります。

今まででセミナーなどで口頭でお伝えしても、なかなか印象に残らなかったり、コンテンツが多すぎて流れてしまっている部分もあるかと思うので、今回はファナティックが提唱する新しい焙煎フェーズをご紹介したいと思います!!

その名も・・・・

ザ、“Late” Dry Phase!!

レイト・ドライ・フェーズ」でーす!!(∩´∀`)∩

直訳すると、“後期”ドライ・フェーズになります。ファナティック定義ではDFSやStir Fry、Half Rawなどがありますが、この“Late Dry Phase”とは何なのか・・・・。気になりますなぁ・・・。うふふ。楽しみにしててちょ。

・・・・とその前に従来の基本的な焙煎傾向と焙煎フェーズをおさらいしたいと思いまーす♡

【基本的な焙煎傾向】

焙煎における熱量の与え方は大きく2つのカテゴリーに分かれ(2つ以外に分けようがないとも言える(笑))、それぞれHTST、LTLTと呼ばれます。HTSTはファナティックが提唱するところのStir Fry傾向と同じで、LTLTはBake傾向と同じになります。

  • HTST(High Temperature Short Time)
    • 高温短時間焙煎=Stir Fry
    • フレーバーと酸味が顕著になる焙煎傾向
  • LTLT(Low Temperature Long Time)
    • 低温長時間焙煎=Bake
    • フレーバーと酸味が顕著にならない焙煎傾向

すでに複数の研究から、上記のような味わいの違いが発生することが認められています。

HTST/Stir Fryでは高熱量によって水分を触媒とした化学変化が促進されるためアロマ/芳香成分が多く発生し、熱分解や加水分解も促進されることで、酸味の形成も顕著になります。また豆の外部と内部の焙煎に差が生まれ、内部がやや浅く推移することで、加熱によって失われやすいクエン酸やリンゴ酸(これらはフルーティーな印象を表す)も残りやすくなります。

一方でLTLT/Bakeの場合は上記の真反対の味わいになり、主にカラメルや、メイラード反応よるメラノイジンなどの香気物質(甘い香り)が優位になります。また焙煎時間が長く、豆の外部と内部の焙煎度合に差がつきにくい(=全般的な焙煎度合が深い)ため、組織の崩落が多くなり、質感は重くなります。

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というのが基本の焙煎傾向になりますね。一般的にBakeは焙煎欠点とされることが多いのですが、実際には欠点というより、主体となる味わいや香りの成分が異なるという事であって、欠点にするにはちょっと難しいかと思います。

巷に言われるBake欠点では穀物様の味わいがするといった記述がみられますが、実際の豆内外の焙煎度合の差は少なく、こういった長時間低温焙煎で生焼けの味が感じられることはありません。むしろBake傾向では焦げ(Scorch)の方が発生しやすくなるので、こういった焦げの印象が浅煎りなどで発生した場合に、“炒った穀物風味”、つまりはお煎餅の様な風味のニュアンスが発達不足によって生じていると錯覚されていることがほとんどだと思います。だから“Bake欠点=弱度のScorch(焦げ)”なんですねこれは。

そもそも既定の焙煎度に達しているのであればそれが長かろうが短かろうが、カラメル化が不足するなんてことはありません。だってもう色づいてるんだもん・・・(´Д`)ナニイッテルノ?

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ということで上記の焙煎傾向HTST/Stir FryとLTLT/Bakeをまず押さえておきましょう!(∩´∀`)∩

焙煎において代表的な3つの焙煎期=Phase

現代のコーヒー焙煎において、重要とされる指標に“Phase:フェーズ”というものがあります。コーヒーの焙煎は与える熱量とその時間によって様々な芳香、味覚成分が生成、そして消失していくのですが、こうした熱化学変異の移り変わりを3つフェーズに分けて考えることが業界では一般的になっており、それぞれDry Phase、Maillard Phase、Development Phaseと言いますです。

これら3つの焙煎期(Roast Phase)は最終的な焙煎豆の味わいに大きく影響を及ぼします。つまり、同じ程度の焙煎度合を達成した場合でも、これらの期で与えられる熱量動向が異なると味わいも異なるということです。

ということで、これらのフェーズを見直しがてら、解説を進めて行きたいと思いまふ。

Dry Phase

焙煎最初のフェーズはDry Phase(ドライ・フェーズ)、日本語では【乾燥期】とも言い、焙煎時間全体に占める割合が他のフェーズに比べて大きいのが特徴です。仮に一定の熱量を加える何かしらの焙煎を行った場合、焙煎前期の物理的変化は緩やかで、焙煎中期~終期における変化は速くなることが確認されます。これは目視でも判別することができ、焙煎前半での色調変化は大きく、後半では少ないことがわかります。

*緑色⇒褐色にかかる時間よりも、褐色⇒黒色にかかる時間のほうが短い

焙煎時間に占める割合が多いため、このDry Phaseで高い熱量を与えると、焙煎時間全体を短くする作用が大きく働き、焙煎傾向としてはHTST/Stir Fry(高温短時間焙煎)に大きく傾倒します。反対に低い熱量を与えると全体的な焙煎時間は短くなり、LTLT/Bake(低温長時間焙煎)に大きく傾倒します。

また成分的な視点からDry Phaseでの熱量動向を考えると、HTST/Stir Fryで通過した場合、比較的水分が残った状態を保ちながら次のMaillard Phaseに突入することになります。芳香成分や酸味成分の転化には水分が必要なので、Millard Phaseで芳香/酸味成分をより多く形成することができます。

逆にLTLTで推移した場合はこの反対になります。

【Dry Phaseにおける重要な化学変異】

  • 熱分解(100℃~)
    • ショ糖(スクロース=二糖類)⇒ ギ酸 + 酢酸
      • コーヒーの酸味を形成

*注!!:それぞれの化学反応が起きるとされる温度帯は、焙煎機が表示する温度とは異なります。なので、必ずしも焙煎機の温度=特定の化学反応が起きる温度ではありません(/・ω・)/!!

焙煎初期に高熱量を掛けることで体積膨張を促して組織構造をもろくさせ、質感を強めると同時に内部への伝熱を促進するという論拠もありますが、通常の半熱風式焙煎機では初期に熱量を大きくかけても、豆の体積はそれほど膨張しませんし、高熱量を掛けてもそれに比例して内部への伝熱も早くなりません。

*半熱風式の焙煎における豆の体積膨張のグラフ。やはり一ハゼ近辺からの体積増加が著しい

対流熱調理で考えると、麺をゆでるときなんかが良い例かもしれません。ふつうは高温で茹でますね。低温長時間で茹でたらぐにゃぐにゃでコシどころの話ではなくなります(笑)。煮魚は低温で煮ると柔らかくなりますが、煮汁が高温すぎると身が硬くなってしまいますね。

また伝導熱調理に例えると、ステーキなどのフライパン料理を参照できます。高温で調理すると外側を香ばしく焼いても内部はまだレアですが、低温で焼いてしまうと、外側が規定のローストに達した時、すでに内部はかなりウェルダンになってしまいます。

なので、高温をかけても豆は序盤には膨らまないし、組織構造ももろくならないし、内部への熱量は伝達不足になります。なお完全な熱風による攪拌焙煎を実現するFluidized Bedと呼ばれる熱風焙煎機では焙煎序盤に豆が大きく膨らむことが確認されていますが、こうした現象自体が実はかなり稀なケースで、特に小型のものに限られます。しかも、同じFluidized Bedの焙煎機でもやはりLTLT/Bakeの方が内部への伝熱量は多くなり、組織構造ももろくなります。

よって何かしらの有機物の組織構造をもろくするのであれば、熱量にさらされる一定の時間が必要であり、それは熱量の強さにそれほど比例しないことに留意する必要があります。さすがに常温では調理が進まないけど・・・食材を加熱できる熱量であれば時間の方が重要であるということですね。

Millard Phase

焙煎中期のフェーズはMaillard Phase(メイラード・フェーズ)と言います。日本語だと【褐色期】に当たりますね。豆が黄色くなる=褐色化を開始した時点から一ハゼまでが相当するのですが、どの色調を褐色開始と判定するかは個人差が出るため、客観的な判定基準のコンセンサスを得ることができません。よってロースター自身で自分なりの定義化やガイドラインを設定する必要があります。

このフェーズは脂肪酸の加水分解、クロロゲン酸の加水分解、ショ糖の熱分解、カラメル化、メイラード反応等、コーヒーの味わいを形成する大切な化学反応らが発生する箇所です。コーヒーの酸味、フレーバー、甘味などが多く形成されるため、コーヒーのテイストバランスを調整する上で、最も重要なフェーズになります。

この前段階であるDry Phaseで蒸発しきらなかった豆内部組織の水分らは加水分解や芳香成分の反応などに触媒として利用されます。

【Maillard Phase前期からの需要な化学変異】

  • メイラード反応/ストレッカー分解(145℃~)
    • アミノ酸 + 糖類 ⇒ メラノイジン ⇒ アルデヒド類、ケトン類、ピラジン類
      • 香ばしい甘い芳香成分
  • カラメル化(160℃~)
    • 糖分の褐色化 ⇒ カラメル3姉妹(カラメラン⇒カラメレン⇒カラメリン)、フラン類、ケトン類
      • 香ばしい甘い芳香成分

【Maillard Phase中期からの重要な化学変異】

  • 加水分解
    • クロロゲン酸 ⇒ キナ酸 + カフェ酸(165℃~)
      • コーヒーの苦味と酸味を形成

*キナ酸は苦味の物質ではなく、酸味物質。キニーネ(Quinine): キナの樹皮から得られるアルカロイドで、主に抗マラリア薬として使用されてきた。苦味が強く、トニックウォーターの苦味成分としても用いられる。キナ酸(Quinic Acid): 植物に広く含まれる有機酸の一種で、特にコーヒー豆や果実に多く含まれている。コーヒーの酸味や風味に寄与するが、キニーネのような薬効や苦味成分は持っていない。名称が似ているが、両者は全く別の成分

  • ショ糖(スクロース=二糖類)⇒ 果糖 + ブドウ糖(185℃~) 
      • コーヒーの甘味を形成(中煎り以降消失)

【Millard Phase後期からの重要な化学変異】

  • 高温度域の熱分解
    • 糖類 ⇒ フルフラール及びその誘導体(170~200℃)
      • キャラメルや甘い香り
    • 脂肪酸及びアミノ酸 ⇒ ケトン類及びアルデヒド類(180℃~220℃)
      • フルーティーな香りや焦げた香り

特にMaillard Phaseの終盤、すなわち1ハゼ時から酸や芳香成分の生成が多くなるため、1ハゼ直前でHTSL/Stir Fryを適応すると、酸とフレーバー成分への積極的な転化を促します。反対に1ハゼ直前でLTLT/Bakeを適応した場合、酸とフレーバーはそれほど明確になりません。

Development Phase

焙煎後期はDevelopment Phase(デヴェロプメント・フェーズ)と言います。日本語だと【発達期】ですね。ここはコーヒーの最終的な焙煎度合を決定する重要な期です。一ハゼ開始時からがこのフェーズに入るのですが、一ハゼは一度に起こるのではなく、徐々に”グラデーション”で進行する現象であるため、その判定もやはり個人差が出ます。よってMaillard Phaseと同じく自分自身で定義化やガイドラインを設定する必要があります。Maillard Phaseの後期で始まった熱化学反応らは引き続きこのフェーズに引き継がれ、生成した物質は更なる温度の上昇で、異なる物質に転化したり、消失したりします。

このDevelopment Phaseは全3つのフェーズ中、最も短時間になりやすいフェーズです。また主要な化学反応における前駆体(味わいや香りに転化するいわゆる材料の成分)の量調整はこのフェーズ以前にすでに終わっているので、目標とする焙煎度合が決まっているのであればその焙煎度合の範疇で味わいの微調整を行うのに留まります。なお、極端な火力低下の場合(火を消す等)はこの限りではありません。

ということでHTSD/Stir FryでDevelopment Phaseを通過すれば、芳香成分、酸成分の発達を補強し、LTLT/Bakeであれば反対にこれらが促進されないので、甘さと質感を補強する形になります。

なおタンパク質は200℃を超えると急激に焦げやすくなるので、Development Phaseで時間がかかりすぎると焦げ(Scorch)が発生します。

【Development Phaseでの重要な化学変異】

  • リグニンの熱分解(220℃~)
    • フェノール類の生成
    • フェノール類は、スモーキーやスパイシーな香りを持ち、コーヒーに深い風味を加える。リグニンの熱分解によって生成される。
  • ビニルカテコールオリゴマーの生成(220℃~)
    • カフェ酸 ⇒ ビニルカテコール ⇒ ビニルカテコールオリゴマー(集合体)
    • クロロゲン酸の熱分解で発生したカフェ酸は、熱量によってビニルカテコールという物質に転移し、これらの集合体は“ビニルカテコールオリゴマー”と呼ばれる。強い苦味を持つ物質で深煎りコーヒー特有の苦味を表すとされる

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これらは深煎り特有のロースト香やスモーキーな香り、そして強い苦味などに関わりのある化学変異ですね。

まとめ

・・・という様に各フェーズでの役割を解説しましたが、簡単にまとめると、下記の図のようになります。2種の熱量傾向、HTST/Stir FryとLTLT/Bakeを3つのフェーズに代入すると、全部で8つのパターンをざっくりと導くことができます。

留意点としては、火力そのものに目を向けた場合、大型の焙煎機(10kg超)では予熱(暖気)させづらく、余熱(蓄熱)を下げることが難しいという問題があるので、最初に大きな熱量を与え、焙煎が進むにしたがって火力を下げるというやり方をしないと、うまく焼けません。

反対に小型の焙煎機(1kg未満)では予熱させやすく、余熱を保つのが難しいという問題があるので、序盤の火力は弱く、徐々に火力を上げるというやり方をしないと、うまく焼けないことがあります。

これらの場合には、とりあえず、それぞれのフェーズ(Dry, Maillard, Development)でどのくらいの時間がかかっているかを確認し、あくまでカッピングなどの官能評価をベースとして焙煎プロファイルを詰めていくのが最も現実的です。なので、むやみやたらと他人の焙煎プロファイルや、他のメーカーのプロファイルを鵜呑みしてはいけないってことですねー。

肝心のLate Dry Phaseについて

前置きが激烈に長くなってしまいましたが、それでは本題の“Late Dry Phase”について解説します。なおこの名称は私、ファナティックが勝手に命名したものですが、文脈的にはそれほど変ではないので、英語圏の人に説明しても、問題ないかと思います。

このLate Dry Phaseですが、簡単に説明すると、豆の初期水分の除去から、褐色反応開始(いわゆるYellow)までの期間を指します。

Dry Phaseと言っても、水分の大幅な減少は褐色化が始まる前にすでに終わっており、実は脱水と褐色化の間に微妙なマージンがあるんです。Late Dry Phaseはその期間を指しています。そんでもってメイラード反応は、褐色化する前から反応自体は始まってるんですよねー。

以下の3つのログを見てみましょう!

まず1つ目のこちらは半熱風Giesen W6Aでの3kg投入のログです。ほぼ固定火力で焼いています。実際に褐色化が確認できるのは豆温度160℃位からなのですが、同じタイミングで排気温度のRORも投入から2回目のボトムを打って、その後新しい水平方向のトレンドを開始しています。ということで、1回目のボトムをつけた辺(豆温度140℃位)が初期の脱水完了地点とみられます。このログではMillard Phaseが長いですが、実際の焙煎では5:30~7:30までの間の火力を落としてフェーズを延長しています(ここ以外はずっと同じ火力)。

2つ目・・・・。Giesenの12kg窯(3kg投入)です。こちらは完全に火力を固定しています。温度下降時投入だと排気RORカーブの形が結構違うのですが、ここでは下降トレンド(Down Trend)が4つ形成されています。最初の急な勾配の後、やや緩やかな2番目の下降トレンドに変化します。ここがLate Dry Phase開始点ですね!ちなみに3番目の下降トレンドに変更した地点は褐色化開始ポイント(約160℃)です。

最後の3つ目は熱風式Loring S35でのログ(10kg投入)ですが、これはボトムから火力を固定して焙煎したものです。排気RORのトレンドで見た場合、こちらも150℃位から実際の褐色化に先駆けて下降トレンドが変化しています。なお先行指標とも言える熱量供給側のInlet Air(熱風)のRORはかなり早い段階で下降トレンドがフラット化し始めていますね。

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・・・・ということで、実際の褐色化が始まる10℃程度前からそれぞれの焙煎機における排気RORの下降トレンドが変更されていることが確認できますね。

水分は植物である豆の組織よりも熱伝導率(熱の伝わる効率)が高いため、水分が多い焙煎初期の温度上昇(ROR)は高くなります。100℃を超えると水分は蒸発していくのですが、外部と内部では温度差があるので、すぐに終わりません。やがてRORはピークを打った後下降し、ややフラット気味の新たなRORの下降トレンドを形成します。この下降トレンドは緩やかなのですが、このトレンド入りのポイントが、水分はほぼ失われて豆組織が主な伝熱受領側となった瞬間であるといえるでしょう。豆組織の熱伝導率は水よりも劣るからですね。

ということで実際のMillard Phaseに入る前にマージンが発生していることがわかります。

このマージンの取り扱いを工夫することで、焙煎のプロファイル設計において、さらに自由度の高めることができるのです(≧◇≦)!!

ポイントとしては以下のバリエーションがあります。

Late Dry PhaseをMillard Phaseに組み込む

今までの褐色化より早い段階でMillard Phase入りすることになるので、Millard Phaseでの焙煎傾向を大きく変更することができます。

HTST/Stir Fryを適用すると、火力が高い期間が増えるのでより芳香/酸味成分の転化を促進させることができます。

LTLT/Bakeを適用すると、火力低下を前倒しで行えるので、カラメル、メラノイジンによる甘味と質感を促進させることができます。

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Late Dry PhaseとMillard Phaseを分離して考える

Late Dry Phaseが受け持つ温度帯はメイラード反応やカラメル化が始まる140℃~160℃台の範疇に入ります。

またMillard Phaseにおける、加水分解や熱分解による、酸と芳香成分の発生は180℃台以降に佳境を迎えます。

ということで、一つの例としてLate Dry Phaseで火力を下げることによって甘さと質感を形成する時間を稼ぎ、褐色化の序盤または中盤から高火力を与えることによって、芳香成分と酸の発生を促すといった“いいとこ取り”のアプローチも可能になってきます。このアプローチは“水抜き”と言われた手法、つまり、投入~180℃位まで特定の時間(8分程度とよく言われた)をかけて、それ以降~一ハゼまでの熱量を高くするという手法に考え方が近くなります。ということでよくよく分析してみると、それなりに理にかなった焙煎方法でもあると言えますね!

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なお繰り返しですが、それぞれの化学反応が起きるとされる温度帯は、焙煎機が表示する温度とは異なります。なので、必ずしも焙煎機の温度=特定の化学反応が起きる温度ではありませんので気を付けてください(/・ω・)/!!

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君の名は・・・・?

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レン?ラン?リン?

いいえ!私は・・・・。

愛羅乃偉人よ( *´艸`)♡

ひーーー