コンニチワ!Coffee Fanatic三神です。

ちょっと現実逃避して、カッピングネタ間に挟みました。ふう・・・。

今回でやっと品種編に一区切りつけられそうです。今後はそのうち追記したり、部分抜粋でまとめたブログなどを上げていく予定ですー(だいぶネタは集まったので・・・・)。

今回は南西部のBench Majiゾーンも取り上げるので、近年注目されているGeisha種に関わりのあるお話もできそうですね。すでにPanamaで取り上げていますが、Gesha Village含めここのパートでも紹介しまーす。

それでは行ってみよう!

うぎゃー!!

Western/South Western地方のRegional Land Races

この西部/南西部においてはForest/Semi Forestコーヒーの生産システムが最も主要なものであり、この地方は4つの代表的なゾーン、すなわち、Jimma、Illuababora、Keffa、Walagaの各ゾーンによって構成されています(Keffa・・・Kaffaと同じかな?)。過去、農家は自由にこれらの原生森林に立ち入ることができ、森林を探索し、そして彼らの資源として利用することが可能でした。こうした入林制限されていない森の資源は、農家が自らコーヒーの木の選抜を行う事を可能にし、また農家はそうした品種を彼らのGardenで増産することが許されていました。

一方で、森林への立ち入り制限がないゆえ、農家は雑木や野生のコーヒーの木々を間引くようになり、次いで農家が自らが選抜した品種を植えるようになっていきました。こうして次第にSemi Forestと呼ばれるコーヒーの生産形態が形成されてることとなります。現在、農家はForest Coffeeシステムからチェリーを収穫する権利を有しているのですが、新しい品種を持ち込んだり栽培したりすることは禁じられ、さらにコーヒーの木を含め木々を伐採することも許されていません。しかし“Semi” Forest Coffeeのシステムにおいてはコーヒーの栽培を行う権利が完全に農家に移譲されています。

一般的にエチオピアの西部/南西部においては、農家はForest/Semi Forest Coffeeのシステムから自身のコーヒーの選抜を行い、そうした土着品種群の資源プールを発展させていました。そして農家はそれらの木の形態特徴、農学的特徴、オリジン、社会的慣習などから、それぞれの土着品種に名を付けていったのです。

Jimma、Illuababora、Walaga、Gambella、Asosaのゾーンでは、1989年に行われた調査において、総計76種類のLocal Land Race(土着品種)種の名が文献に記載されています。

発生地にちなんだ名が付いたLocal Land Race

  • Bokoji
  • Buna Babu
  • Chercherei
  • Choche
  • Chora Buna
  • Darimu Buna
  • Goma Buna
  • Harar Buna
  • Inaria
  • Nole Buna
  • Selalei1,2
  • Sor Buna
  • Yabeshe Buna
  • Yegeba Buna

・・・・ほとんどみんな“Buna=コーヒー”が後ろについてるね。

ちなみになんかこのエリアになってから品種説明が幾分雑な感じになります。・・・ご承知おきください(汗)。(゜-゜;)

西部/南西部はあんまりソースがなくてなんか情報が少ないんですよね・・・・。コーヒー業界では南部のSidama/Yirgacheffeや東部Harargeに話題が行きがちだったので、リサーチがあんまり進んでないのかもしれませんねー。

決してファナティックが力尽きた訳ではありません。うぽ・・・。

Bokoji

ボコジ(変換したら“凹時”が出てきた・・・なんだそれ?)。オロミア州の西側の地域に大麦とコーヒーの生産で知られた地方があります。Bokojiはその地方の町の名前で、特に大麦の生産で有名な場所です。また著名なランナー(Deratu Tulu、Haile Gebrselassie、Kenenisa Bekele、Tirunesh Dibaba、Genzebe Dibaba選手等)を多く輩出した地域としても知られています。

エチオピアといったらアベベでしょ!(・・・古い?(;^ω^))

・・・ってかコーヒー関係ないし・・・

Buna Babu

ブナバブ。”Buna”はコーヒーの意味で、“Babu”は東Walagaの町の名前です。

・・・以上!

Chercherei

チェルチェレイ。舌噛みそうな名前ですね。オロミア州に伸びる山脈地帯にChercher、Ahamarという名の地区が西Harargeゾーンの高地に存在します(あれ?いきなりエチオピア東部のHarargeゾーンに飛んだぞ?)。州都はそれぞれChiro、Asebe Teferiといい、エチオピアの首都アジス・アババから325kmの場所になります。

Choche

チョケ?チョチェ?JimmaゾーンのGomma Woreda(ウオレダ=小地区)に同名の小さな村があります。Agaroの町から東へ約20kmの場所にあり、Choche村はアラビカコーヒーを発見した“カルディの伝説”で知られています。

Chora Buna

チョラブナ。アムハラ語で“Buna”はコーヒーを意味し(again・・・)。ChoraはIlluaboboraゾーンに隣接するBedele地区のWoredaの名前です。

Darimu Buna

ダリムブナ。“Buna”は・・・・(割愛!!)。DarimuもIlluaboboraゾーンのWoredaの名前です。

Goma Buna

ゴマブナ。GomaはJimmaゾーンのWoredaの名前です。

・・・短か!!

Harar Buna

ハラーブナ。“Buna”は・・・・(くどい!!)。Hararはご存じエチオピア東部の世界的に有名な“ハラー”地区を指します(また東の地名が出てきたけど・・・)。

Inaria

イナリア。Limuゾーン(おおリム出てきた!)の以前の名称(昔の名前)がつけられたそうです。

Nole Buna

ノールブナ。“Buna”は・・・・(お前もか!!)。NoleはWalaga地方の町の名で、Gimbiという町に近いそうです。

Selalei 1/Selalei 2

セラレイ1、2。中央エチオピアの北部、Shoaゾーンの州都に“Fiche Selalei”という地名があり、この地方から移住してきた人々がGeraやLimuといったコーヒー生産地周辺に居住したことから名づけられました。

・・・あれ・・・?1と2の違いは・・・?

Sor Buna

ソルブナ。“Buna”は・・・・(・・・・)。SorはIlluaboboraゾーン内のMetu Woredaを流れる最も大きな川“Sorg Geba”にちなんで名づけられました。

Yebeshe

イェベシェ。“Buna”は・・・・。Gambella Woredaでは地元民以外、つまりGembella外の人種を“Habesha”(発音的にはH=Yeらしい・・・)と呼んでおり、この土着品種はHebesha人によってもたらされたことを示しています。(外来種ってこと?)。   

Yegeba Buna

イェゲバブナ。“Bu・・・・・・。”Yegeba“も同じくアムハラ語で、”市場から“という意味です。このことからおそらくこの土着品種は、現地のローカルマーケットで取引されていた品種ではないかと見られています。

色や香りから名づけられたLocal Land Race

  • Buna Adi
  • Buna Guracha
  • Bisle Buna
  • Tikur Buna
  • Urgoftu

Buna Adi

ブナアディ。アファンオロモ語で“Adhi”は“白い”という意味です。

・・・・え、それだけ?

Buna Guracha

ブナグラチャ。同じくアファンオロモ語で“Guracha”は“黒い”という意味です。

Bisle Buna

ビスルブナ?アムハラ語で“熟した”という意味の“Bisle”という言葉があり、この品種は完熟した時に深く濃い赤色に実ることから名づけられました。

Tikur Buna

ティクルブナ。上記Buna Grachaのアムハラ語での名前です。“Tikur”に“黒い”という意味があります(同じ品種ってこと??????)。

Urgoftu

ウルゴフツ?アファンオロモ語で“香り高い”という意味があります。

他の植物の名前を継承したLocal Land Race

  • Bedessa
  • Buna Birbirsa
  • Buna Goromti
  • Sardo Buna
  • Senbo Buna
  • Syndi/Sindle

Bedessa

ベデッサ。あれ?これSimdama/Yirgacheffeでも出てきたような・・・。頑健で食用可能な黒い実を付ける植物があり、それと似たような実の色を持つことから名づけられた品種です(やっぱり同じ?)。

Buna Birbirsa

ブナビルビルサ。長命で大きく頑健な同名の植物があり、それに似ていることから名づけられました。

Buna Goromti

ブナゴロムティ。アファンオロモ語で“女性のふくらはぎ”を意味します。収量が安定している土着品種でその豊潤さからから名づけられたようです(何故にふくらはぎ?)。

Sardo Buna

サルドブナ。“Bermuda Grass”と呼ばれる土着の草の生物学名、“Cynodon Dactylon”からとられたようです(一文字も合っていなけど・・・どゆこと?????この草の現地名がこの名前なのかな?)。この草は乾燥した土壌や、干ばつに強く、早生なのですが、この土着品種もこういった特徴を持つようです。

Senbo Buna

センボブナ。“Senbo”はコーヒーの木の近くでよく一緒に植わっている、葉の大きい野生常緑樹の名前です。いくつかの共通する特徴の他、この木の木陰でコーヒーが育っていることから名づけられました。

Syndi/Sinde

シンディ/シンデ。“Sende”というWalaga Specialty Groupの品種に発音が似ており、Walaga地方の農家の間では小さい実を付けるコーヒーを指す場合によく使われる単語です。英語訳では“小麦”と翻訳されますが、偶然にも小麦もとても小さい実を付けます(いや・・・小麦と同じだったら小さすぎだろ・・・)。

人名にちなんだLocal Land Race

  • Aba Bapasa
  • Gadafa

Aba Bapasa

アババパサ。“Aba”は小さい子供が、よく自分の父親に使うあだ名です(つまりはパパってことね)。おそらくは“Bapasa(WalagaやIlluaboboraで一般的な名前、”Babsa”のバリエーション違い)”という人の父親にちなんで名づけられた土着品種です。おそらくはこの“Aba Bapasa=バパサのパパ”によって始めて紹介された品種とみられています(・・・・ほんまかいな?)。

Gadafa

ガダファ。WalagaやShoa地方で一般的な人名で、この人物(ガダファさん)が紹介したようです。

・・・・

またこれ以前にWalagaのコーヒー遺伝子資源収集プログラムにおいて、JARC(Jimma Agricultural Research Center)研究所が上記以外に名称化を行った品種があります。Bedesa、Dimilee、Dola、Guracha、Kebe、Kubul、Meta-Dema、Sinde、Waba等です(あれ?一部重複してるけど・・・?)。なおBedesa種、Kubul(KuburまたはKuburi)種、Sinde種、Yawan種はこの辺りでは一般的な品種で、特にKubul種はWalaga地方の有名な品種として認知されています。

未分類のLocal Land Race

さらに未確認の38種があるようです。

Alga、Ale Buna、Araba、Awer、Buna Albu、Buna Bilo、Buna Liketi、Buna Saki、Chakayie、Chobo Buna、Cholo Buna、Dirbu、Dureni Buna、Fesfus、Geleb Buna、Geri Buna、Gufaro、Guna Gura、Haya Buna、Hiromie、Kabiso、Keda Buna、Kombu、Kubri Deme、Mello、Miro、Mito、Orommie、Oshiro(Oromie)、Setea、Shayta、Toluma Buna、Wendie、Yeboto Buna、Yekurundusie Buna、Yelek Buna、Yembo Buna、Yembo Darma Buna。

・・・・

ほんげー( ゚Д゚)

いやーほんとにカオスですね。

・・・お次は最近注目度の高い農園プロジェクトですね。

南西エチオピアの大規模私営農園で興った新たなLocal Land Raceのトレンド(Gesha Village)

Gesha Village Coffee Estate(GVCE)はBenchi-Majiゾーンで始まった471haの新しい農園プロジェクトです。このゾーン内にある“Gori Gesha”と呼ばれる森はいわゆるPanama Geisha種の生まれ故郷として知られ、GVCEは自らの商用品種としてGori Geshaの森に存在するLocal Land Race種の探求に力を注いできました。いくつかの品種の収集後、GVCEは自身のオリジナルLocal Land Race種として2つの土着品種に名称を付けました。それが“Gori Gesha2011”種と“Gesha 1931”種です。なお当地ではGesha地区の土着品種以外にも、1974/75年にCBD耐性種が植えられていたようです。

Gori Gesha 2011

ゴリゲシャ2011。この選抜品種はGori Gesha森の遺伝的多様性を顕し、Gasha地区の土着品種の混合とみられています(あれ!?単一品種じゃないのか!?)。

Gesha 1931

ゲシャ1931。この選抜品種は様々な森林で生育している、Panama Geishaにかなり似た特徴(縦長の実と生豆形状を持つことで知られる)を持つ品種群の選抜によるものです。この品種はその形態学的要素とそのカップクオリティーに基づいて選抜されました(ん?これもミックスなのか?)。

・・・・何となくあいまいなのが気になるが・・・・。

ということで、Gesha VillageのGesha種はいわゆる“Geisha種”じゃありません(フローラルなタイプじゃないしね・・・)。パナマゲイシャの生まれ故郷はBench-Majiゾーンであるとはみられているのですが、GVCEの品種とは別の物ですね。いわゆるゲイシャブームに乗っかって出てきたビジネスで、パナマゲイシャの故郷にせまるドキュメンタリー的なプロジェクトに近いと思います。個人的には大変面白く興味深いのですが、消費者は混乱するだろうなー・・・と思います・・・・。

ちと心配・・・・。

おいしいけど、いわゆるエチオピア的な感じです。ナチュラルの精製ロットが多いのかな?少し乳酸的なニュアンスもロットによってはあるかもしれません。

・・・・

ではGeishaとは何だったのか・・・・?

最後はその伝播の歴史を紐解いて、この品種編の結びにしたいと思います(もう何回も紹介してるけどね)。

Panamaに渡ったGesha/Geisha種

およそ1931年あたりにBench-MajiゾーンのGesha村からコーヒーの種子がケニアに送られたとの記録が残っています。このオリジナルの選抜品種には見込み(病気耐性?収量?)があったため、数年後にこのGeshaエリアの種子の追加配布をケニアの農務局が打診しました。そうした経緯で1939年、イギリス支配化のエチオピアのMaji地区においてRichard Whalley氏がTishana族による力添えによってGesha Missionを敢行し、10ポンドの種子の調達に成功しました。これらの種子はケニアのKitaleにある研究所に運ばれ、そしてタンザニアのLyamungu研究所にも持ち込まれました(これらの事実は情報の整合性に欠けており、ケニアの研究所からの手紙などには記載があるのですが、本当にRichard Whalleyの10ポンドのGeshaの種子が渡ったのかが不明瞭になっています)。

数十年後の1953年には、種子はLyamungu研究所から中米コスタリカのCentro Agronomico de Investigacion y Ensenanza(CATIE)に渡りました。そして1963年にGesha種の栽培がFranciso “Pachi” Serracin氏(ドンパチ農園のセラシンさん。数年前に惜しくも他界されました)によって同氏のパナマの農園にて開始され、周辺の少数の農園にも種子が配布されました。これらの農園の中にはその後脚光を浴びる“Hacienda La Esmeralda”の名もありました。Esmeralda農園の高地に植えられたGesha(Geisha)種は2003/4年に初めて単一品種のロットとしてBest of Panamaに出品されるのですが、この品評会においてEsmeralda農園のGesha種のコーヒーは、著しく強いフローラルキャラクターとそれに付随した甘いトロピカルフルーツノートを持つことが知られ、瞬く間に国際的な注目を浴びました。そして2004年からこの特別な選抜をうけたGesha種はラテンアメリカの生産諸国を始め、太平洋諸国、そしてアフリカ諸国に里帰りする形で伝播し、世界各地に広まっていきました。

形態学的にGesha種は高い樹高を持ち、開けた天蓋、そしてややしな垂れる横枝を有することで知られています。多くの場合、グリーンビーン(生豆)は大きく、縦長な形状を持つと考えられており、新芽はグリーンもしくはブロンズ色に萌芽します(ケニアではブロンズ色の新芽でかつ小さい葉を持つという記録があります)。もともとは適度なさび病耐性を持つことで研究者の興味を引いたのが持ち込まれた要因だったのですが、まさかこれほどのスターダムになるとは誰も予想しえなかった事でした。

ファナティックが初めてEsmeraldaのオークションロットをカップしたのは2008年ものだったかな?当時はコーヒーとは思えないフレーバーに度肝を抜かれた記憶がありますね。いやー・・・あん時は衝撃だったなぁー・・・・。

当時はアメリカのStump TownがイケイケでEsmeraldaのプライベートオークションの1位とかを毎年落札してましたね。

ファナティックがその後2014年のBest of Panamaの審査員で現地に赴いたときには本当に多くの農園がGeisha種を植えていました。時はまさにゲイシャブーム・・・。

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こんなとこだなー。

Malawi GeishaやWush Wush、Javaについても言及がありますが、まあ、また機会を改めて紹介しませう。

いやー品種ってホント大変だなー・・・・

やっぱり長丁場になってもうた。しかもまだアジアも残っとるし、これからまた種類も増えるからほんとに大変だわ。

ということで、一旦お疲れさまでした。m(_ _)m

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品種の樹海に飛び込んだら・・・、

とんだGeisha遊びになろうとは!!

Ethiopiaはまさにコーヒー品種のまばゆい遊郭であったわ!!

あっぱれ!!!!!!!!!!!!