こんにちは!Love Race三神です♡(ん?)

本当は前回と今回は一つのパートだったのですが、長すぎたため分割しました。まあ、エリアも違ったのでちょうどよかったかな?

という事で今回はHararge/Hararエリアの土着品種群を紹介しまーす!

・・・英語だとハラージって読むのかな?

Hararge/HararゾーンのRegional Land Races

歴史的にHarargeゾーンはエチオピア南西部(発祥地)以外で初めてコーヒーの栽培が行われた場所として知られ、このHarargeのコーヒーの木が最初にイエメンにもたらされたようです。

エチオピアではこのHarargeのコーヒーは国際マーケットにおいて、“Harar Coffee=ハラーコーヒー”という名で認知され、取引されています。“Harar”はHararge内部の小さいゾーンでもあり、Harargeゾーンを含めた両ゾーンの県庁所在地にもなっています。1991年以前にはこういった区分は存在しておらず、当時はHararge Province(ハラルゲ地方)と呼ばれていました。

この2つのゾーンはエチオピアの東部、オロミア州に属しており、コーヒー以外では“Khart”(カート)、現地では”Chat”と呼ばれる麻薬性の植物を栽培しています。これらはコーヒーの3~4倍価格で取引されるため、コーヒー相場の低迷、病害虫、天災、人的災害等で転作する農家が増えてコーヒー産業に影響を及ぼすことがあります。

東と西Harargeにはコーヒーの生産を行っているWoredaがそれぞれ6と9か所あり、生産量的には西側のゾーンがエチオピア最大の生産地域となっています。代表的なWoredaは“Anchar”、“Chiro”、“Doba”、“Tulo”、“Mesela”、“Kuni”、“Habro”、“Boke”、“Derolebu”となっています。両ゾーンともコーヒー栽培における標高は幅広く、低~高標高に渡っています。標高の高低に関わらず多くの栽培地では降雨量が少なく、それゆえ干ばつに強い品種が選好されてきました。こうした低湿度のストレスにさらされるため、Harargeの農地では別種の作物を植え、表土をカバーすること(マルチングね。一般的にはマメ科の植物が多いよね)によって乾燥からコーヒーを守っています。

水源の確保と灌漑には多くのメカニズムが必要になってくるので、乾燥のストレス以外にCBDの要因もあって、コーヒーの栽培をあきらめKhartへ転作してしまう農家もあります。

現地の調査によると1986年には17種のLand Race(土着品種)があることが農家に認知されており、1989年の追加調査では22種のLand Raceについての記述があります。今日ではもっと種類が増えていると考えられますが、その他のコーヒーゾーンと同じく、これらの土着品種が本来の土着原種なのか、JARCによって選抜された品種群なのかを判別することが極めて困難になっています。しかしながら、1974/75年に行われたJARCの選抜品種はHararge地方の生産環境にあまり適合しなかったため、このことから、現在の品種群はかなりオリジナルに近いのではないかと考えられています。

大抵の場合、農家は木の樹勢形態から品種を判別しており、それぞれの生産環境に応じて栽培する品種を選定しています。こうしたLand Race品種の名はそれぞれの発生地、発見者、研究機関の名称、またはその他の特徴から名づけられるケースがほとんどです。ここでは情報や文献のある12品種を紹介します(相変わらず前置き長いね・・・うぽ)。

  • Abadir
  • Guracha(A,B)
  • Buna Qalaa
  • Cherochero
  • Fudisha
  • Gomma
  • Kubania
  • Muyera
  • Shek Qusen
  • Shimbre
  • Shinkyi
  • Wegere

おおいなー。

Abadir

アバディール。革のような丈夫な葉を持ち、長く、細い横枝を持ちます。かなり高収量なのが好感されていますが、CBD(Coffee Berry Disease=実の病気)に耐性がないことが分かっています。新芽はブロンズ色で、小さく丸まった実を付けます。13世紀のHararにおける有名なイスラム教の聖職者の名がつけられました。

Buna Guracha(A,B)

ブナグラチャ?コーヒーの樹勢の特徴から名づけられ、アファンオロモ語で“Buna”は“コーヒー”を、“Guracha”は“黒”を意味します。深緑色の葉と濃い赤に色づく実が特徴ですが、農家によると新葉の色が若干異なるものがあり、それぞれAタイプ、Bタイプと区別されています。

Buna Guracha種は長い節間、本数の多い横枝、強い幹を持ち、大変勢いのあるコーヒーの木です。実はロングビーンでダークレッドの実を付けます。この品種の欠点は年ごとの収量のパターンにばらつきがあり、CBDに耐性がないことが挙げられています。

Buna Qalaa

ブナクアラー?高い収量が特徴ですが年ごとの生産量が安定していない品種です。完全なるCBDへの耐性を持っています。“Buna Qalaa”と呼ばれる、オロモ地方では結婚、誕生などの祝い事や特別な日に用意される、コーヒーとバターを火にかける伝統料理の名前がつけられました。このコーヒーは特にこの“Buna Qalaa”を作るのに適しているという事でその名を継承しました。樹勢は中くらいで、ややコンパクトなサイズです。新芽はブロンズ色に萌芽するタイプで細長い葉が特徴です。実は比較的大きく丸まった形をしています。

Cherchero

チェルチェロ。イレギュラーな収量を示し、細い横枝、開けた天蓋、ブロンズ色の新芽を萌芽し、小さく丸い実を結実します。また良好なCBD耐性を持っていることも知られています。西Harargeの高地にある“Cherchero”という地方の名前が付けられました。

Fudisha

フディシャ。この土着品種はブロンズ色の新芽を萌芽し、開いた天蓋、短い節間を持ちます。実は大きく、細長く淡い赤色に熟します。イレギュラーな収量のパターンを示し、年ごとに不作、豊作を繰り返し作柄が一定しません。農家にはCBD、CLR(さび病)の耐性があることが知られています。

Gomma

ゴンマ?この高い収量を誇る土着品種は開いた天蓋、中くらいの節間、小さく丸い実を結実する品種です。新葉は短くブロンズ色をしています。Gomma種もCBDに耐性があります。エチオピア南西部にあるGomma地方の名前が付けられました。

Gomma Woredaはエチオピアの南西部にあり、ここはアラビカコーヒーの発祥地とも知られています。Keta Mudugaエリア、Gomma Woreda内にあるChoche村に住んでいたとされるKaldh(カルディ)という名の伝説の山羊飼いが、アラビカコーヒーを発見したと伝えられています(一番有名な伝説ね)。

Kubania

クバニア。多くの2次、3次幹が生える事で農家には容易に見分けがつくとされています。Kubania種はブロンズ色で小さい葉をつけ、天蓋は開けて成長するタイプ、中くらいの節間と横枝間が特徴です。実は小さく、丸く、ダークレッドに熟しますが、収量が低い品種です。

Kubaniaとはこの地方で政府/非政府系の機関を指し、“Company”という意味があります。それゆえに農務省やJARCによって配布された品種によくこの名が使用されていました。これらの機関はCBDに耐性のある品種を発展/研究していたのですが、このKubania種は土着品種の中ではこうした研究者よって選抜された品種名がつけられました。

Muyera

ムイェラ?コンパクトで背が低く、頑強なこのコーヒーの木は長い葉とブロンズ色に萌芽する新芽が特徴です。Hararge地方ではよく知られた品種で、Muyera種の大きな実はオレンジ色に熟します(オレンジ種なんだ!)。農家はこの品種の病気への耐性と高収量を選好しています。“Muyera”と呼ばれるイネ科のモロコシ属の植物は厳しい天候条件過下でも安定した収量を誇り、さらに干ばつからの復活も早いことが知られています。このモロコシ属の名前を継承したことから、コーヒーのMuyera種にも似たような性質があると思われ、安定した収量、厳しい天候から早く立ち直る土着品種と考えられています。

Shek Qusen

シェククセン。Shek Qusenは年長の宗教家を表し、この地に土着品種を紹介した人物の名前が付けられたと思われます。良好な収量を誇りますが、CBDに弱いという特徴があります。形態的には長い節間、強度の弱い幹、長い横枝を持っており、土着品種の中ではかなり特徴的な広く長い葉をつけ、ブロンズ色の新芽、実は小さく、丸い赤い実を結実します。

Shimbre

シンブレ。形態的に小さい実、生豆、そして葉を持つことから名づけられました。この品種はCBD耐性種として良く知られている74110に強い共通点を持っています。Shimbre種とひよこ豆は共に小さい実を付けることで大変よく似ており、Harargeの農家ではひよこ豆のことを“Shimbre”と呼んでいます。高い収量の他、CBDに耐性を持ちます。頑健で強い幹を持ち、多くの幹、2次、3次幹(カットバック後に横に生えてくる主軸のことかしら?)が生えます。葉の大きさは小さく、熟すとダークレッドに色づく実は小さく丸いので見分けがつきやすいようです。Shimbre種は湿度変化の厳しい環境に適した品種です。

Shinkyi

シンキィ?早熟でCBD耐性があり、安定した収量を持つ土着品種として認知されています。短い節間、強い幹と多くの横枝を持つのが特徴です。大きく丸い実は薄い赤色に色づきます。多くのHarargeのLand Race同様、新芽はブロンズ色に萌芽します(Typicaタイプ・・・ってことかね)。

Wegere

ウェゲレ。短い節間、強い幹、多くの横枝が特徴です。新芽はブロンズ色で、細長い葉を持ちます。高収量で病気に耐性があり、既出のKubania種、Simbre種に似ているのですが、熟すとダークレッドに色づく、小さい丸い実を結実するのが特徴です。

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ふう・・・Harargeゾーンはこれで終わり・・・と思いきや!!

なんと文献等には記述がないものの、さらに10種土着品種があるようです(もう勘弁して・・・)。

これらは現地語の名称であったり、発生地、木の特徴、実の熟し方などの特徴から名づけられたLocal Land Race品種群となります。

発生地由来のLocal Land Race

Bale Tino種とBuna Jimma種の2つはそれぞれの地域名がついており、Bale Tinoの“Bale”はこの土着品種の生まれ故郷、南西エチオピアのHarennaの森を擁する地方の名で、“Tino”はアファンオロモ語で大まかに“小さい”という意味があります。同様にBuna Jimma種の“Buna”は“コーヒー”、“Jimma”はそのままJimma地方の名です(Google Mapでも出てくるねこれらの2つの地方は)。

葉の色由来のLocal Land Race

もう1つのカテゴリーは、コーヒーの木の全体的な見た目の印象から名づけられたグループです。Buna Adi種は“白いコーヒー”という意味で、良く知られている品種です。エチオピアでは白いストライプが混じるマダラ模様の葉をよく目にすることがあり、それゆえこの土着品種はその色味から名づけられたと考えられます。

熟し方由来のLocal Land Race

Trobi種はその熟し方のパターンから名づけられた品種です。“Trobi”はアファンオロモ語で“週”という意味があり、その名の通り、早熟品種であるとされています。

その他のLocal Land Race

資料にも記載がなく、形態的、農学的出自が不明の品種がいくつかあります。Bukuri(Enkure)、Denga、Gamu、Ittu、Olaha、Tujar等(ここまでくると本当に品種なのか疑いたくなるぜ(涙))。

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という言ことでHararge/HararのLand Raceでした。

次回はGesha Villageを含むLand Raceの紹介になりますね。Geisha種好きは必見!?

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なに!?ハラルゲの森のかわいこちゃん達が帰ってきただと!!

それはめでたい♡

ん?そういや、めでたい時は何っていうんだっけ・・・・?

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は!!思い出したぞ!!

Hararge(ハラルゲ)だ!!

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ハレルヤ、はれるや、Hallelujah 、禿げるや、ハラルゲ・・・

くっ・・・・・